劇場公開日 2010年1月23日

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「異形なる世界」Dr.パルナサスの鏡 xtc4241さんの映画レビュー(感想・評価)

4.5異形なる世界

2010年1月25日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

知的

こんにちは(いま25日pm1:55頃です)

おどろおどろしい見世物小屋の物語、
バットマンで「ジョーカー」を演じて急死したヒース・レジャー主演、
ロック界のアンチテーゼ的存在のトム・ウェイツも出演など、
日常とは全然違う「異形なる世界」をどう表現するのか?

テリー・ギリアムって監督の作品は「未来世紀ブラジル」
や「モンティー・パイソン」なんかで見たけれど、
とにかく、わけがわからないものが多い(笑)。

こういう作品は理性とか、常識では判断できないんだよね。
どう感じるかという感性が大切だといわれるけれど、
文章や文字っていうものは一応論理だてなくちゃ伝わらない。

苦しいながら、レビューしてみよう。
そんなとき便利なのが、僕が映画に求める3大要素です。

①映像
とにかく、論理を超えたイマジネーションの世界。
イリュージョンといってもいい。でも、それは決して豪華な映像という
わけではなく、こどもの演劇に出てくる”かきわり”っていうイメージが強い。
それをスケールアップした感じ。だからこそ、なにか懐かしさを感じさせる
映像が気に入った。

②ストーリー性
だから、これがよくわからない。わからなくてもいい?
現代なのか、50年くらい前のことなのかも不明。そこに出てくる人物
たちもどんな背景があるのかもわからない。
理解不能な世界である。でも、それでもいいんだよね。

③人物・配役
主役?のヒース・レジャーが途中で亡くなって、その役を3人のイケメン
俳優で補った。結果的にこれもイリュージョンの世界にうまくはまった。
ヒースからジョニー・デップ、ジュード・ロー、コリン・ラウルへ。
仮面をとったら、次の誰かといった意外性があって、マジック的な面白さが
あった。そして、すごく目立っていたのがこの小屋の看板娘リリー・コール。
唯一、常識的な女の子の役なのだが、その肢体はのびのびしていて、
ある意味、この映画を救っていたといたと思う。

レビューを書く前は、何行書けるかな?と思っていたけど、
思いのほか、書いてしまった。
全体としてはAランクに入る作品です(笑)。

xtc4241