つぐないのレビュー・感想・評価
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よく出来ているけれど・・・
戦争シーンがよく出来すぎなので、主題である「贖罪」の部分がぼやけちゃった感はあるなぁ。あと、締めくくりが好きではない。でも丁重に作られた作品。
何度も見たい構成と技巧
急に現代に話が移る展開や、成人期の主人公を演じるロモーラ・ガライがしっくりこなかった点で物語の世界に浸りきれなかったが、たぶん、観れば観るほど心に残っていくだろう。それだけ魅力のある物語と演出テクニックだ。
観客は唐突に真実を突き付けられるわけだが、2人が迎える結末はあまりにも酷く、強く胸を締め付けられる。特に彷徨うJ.マカヴォイが良い。(『コールドマウンテン』のジュード・ロウほど見せ場が無いのは惜しい)
全編つぐない
オスカー・ノミネート最有力候補として当初から騒がれておりましたが、どうなんだろう、と期待していました。監督は新進気鋭のジョー・ライト。主演男優は、昨年、"Last king of Scotland"で好演したジェームズ・マカボイ。主演女優はいわずと知れたキーラ・ナイトレイ。どちらも主演でオスカー・ノミネート候補。
感想ですが、一言でなかなか言えないっす。おもしろかったとも言えないし、悲しいとも言えないし、切ない?重い?力強い?・・・・いい言葉が見つかりません。全編、ある登場人物の「償い」(Atonement)であって、いい映画であるのは間違いないのですが、それを見せられる観客としては、「そんなの見せられたって・・・」っつう人も見るのかもしれません。
あらすじは「ある少女が、ひょんなことから、ある事件の目撃者になり、意図的に自分の姉の恋人を告発するが・・・・。」ということで、物凄い演出力で、様々なエピソードが絶妙の構成でくみ上げられていきます。いい映画の条件としては「時間を感じさせない」というのが私の中でありますが、この映画も、2時間があっという間でした。そういう意味では素晴らしい映画です。監督の力量なんでしょうね。
ただ、前述のとおり、いい映画にはエンディングで拍手を惜しまないアメリカ人も、今回は微妙なエンディングで、拍手がなかったのも印象的でした。(途中で"cunt"って重要なキーワードが出てきますが、日本語字幕でなんて訳されるんでしょう?興味深々・・・)
なんとも・・・
序盤、眠くなります
ただそこを我慢すればストーリーに若干引き込まれる
映画の作りはまずまず良いです
同じシーンを視点を変えて2度見せるとか工夫されている
思った以上に戦争の悲劇が全面に押し出されています
全ては1つの虚偽の発言から巻き起こった出来事ですが
それが色々な人の人生を変えてしまう・・・
リアルな戦争被害者が登場する、怪我のメイクは凄いリアル
映画タイトルの「つぐない」はラストシーンで明らかになります
あそこに全てが集約されていると言っていいね
何がつぐないなのか、果たして償えたのか・・・
重たい映画ですが、それなりに見応えはあると思います
監督らしい
衣装や風景がすばらしかったと思います。プライドと偏見を見ていると、あの監督だからこの情景を作れたのだと思います。
ブライオニーの子供だからこそ犯した罪はわかるのだけど、その過ちを正すすべがなく・・・・・・。
ただ、つらい、切ない感じです。でも、すごく美しい恋愛映画だと思います。
悲しい・・・
「つぐない」という意味がわかるラスト、切なくて見終わったあともどんより。
映画をみたあとで原作も読みましたが、必要なところがちゃんと抽出され脚色されていて、この物語に関しては映画を見れば原作は読まなくてもよいくらい、とてもよく映画化されていたと思いました。
証言の恐ろしさ…
頂いた鑑賞券で見てまいりました。
映像というか…イギリスのお屋敷などの風景がとても綺麗で…
ブライオニーのお洋服がとっても可愛かったとか…
変な所に気持ちがいってしまいました(^_^;)
13歳の少女には男女の恋愛って(というか肉体関係)
ちゃんと説明してあげないと分からないものなのか??
まぁ…憧れてた男性がお姉ちゃんを襲っている様に見えたのなら
かなりショックだっただろうけど…
本当にローラを襲った(って言ってたけど本当は2人密会してただけじゃ?)
犯人をロビーだと思ったのかな?
彼を好きだったから姉に取られて…憎くなっただけじゃないの?
などと…裁判員制度も始まることだし、証言の怖さを感じました。
でも…この時代だから、こうなったのかもね。
差別意識とかあったんじゃないかと思っちゃいました。
死ぬまで冤罪で捕まりませんようにと祈りました。
人生は些細なことで変わってしまう
現在と過去のシーンがランダムに出てきて、話の曖昧な部分が徐々に見えてくるところが見事。ブライオニーが罪を告白しにセシーリアに会いに行くシーンで、偶然、ロビーがいてブライオニーに怒りをぶつけるところで、なんか違和感があるなあと思っていたのですが、ラストのインタビューシーンで納得。
些細なところまで、ちきんと筋立てされていて、たくさんのオスカーにノミネートされたのも納得です。
さらりと出てくるシーンの美しさと反比例するように、繰り返し流れる重いテーマ音楽が独得に雰囲気を醸しだしています。
人の人生なんて、ほんの些細なことから変わってしまう。わかっていることなのですが悲しいものだなあと思いました。
あの美しさも罪なのか。
もうちょっと拡大公開されるんじゃないかと期待し、
待っていたものの、、、ぜんぜん近くにやって来ない^^;
そんなヤキモキさせる作品でした(爆)…とはいえ、
当たった鑑賞券で観てきたんですけどね(つぐないます)
素晴らしい作品に違いないんですが(確かにそうだけど)
とにかく辛い…なぁ。少女の嫉妬と嘘が招く悲劇。…と
なってますけど、そんなことより彼らを引き裂いたのは
身分の差も虚栄心も超えた憎しみ=戦争じゃないですか。
いちばん醜く、許し難い行ない。
私は主人公の少女がついた「嘘」を、大人達は本当は
見抜いていたんだと思います。でも証拠がないうえに、
真犯人も分からない。そして月日が流れ。。。戦争へ。
そう、その「嘘」が無ければ、もっと一緒にいられた。
でも、その「嘘」が無くても、やはり別れていたかも。
そんな気持ちになってしまいました。
私はあの子にそこまでの証言をさせた動機に、もっと
周りが気づいてあげるべきだったと、そう思うのです。
ただでさえ妄想好きで潔癖症。かなり真面目な女の子。
憧れている年上の男が、姉に気持ちを傾けている。
しかも、とてつもなく卑猥な欲望を姉に抱いている。
けっこうショックじゃないのかなぁ…上流階級の13歳。
そりゃ「色情狂」の意味も「ヘンタイ」に聞こえます。
なんだか、さすがに「贖罪」というだけあって、
キャラクター各々に背負わせる糧が重すぎるのです。
心理的に、、、。
ただその分、邸宅の庭の美しさ。姉の妖艶な美しさ。
海辺の景色。水の音。すべてが透き通るほど純粋で、
見事に話の内容と溶け合っています。素晴らしい☆
姉役K・ナイトレイの眩しいほどの美しさには本当に
驚きました。かなり大人っぽく才女感も溢れてます。
翻弄される使用人役J・マカヴォイ(タムナスさん!)
もまた素晴らしく、この二人が本当に絵になる!!!
もっともっと、この二人の時間を観たい…(観れない)
そう思わせて後半、意外なサービスショットが披露
されますが、、、う~ん、、、これはどうだろな^^;
真実は最後半のシーンで。
晩年期の少女役V・レッドグレーヴが静かに語ります。
彼女のこのシーンだけで、物語がすべて総括されます。
やはりすごく説得力ある演技(相変わらずですが^^;)
を見せてくれました。彼女は何を告白するのでしょう。
つぐないというタイトルから、まぁ…こうなるだろうと
そういう予感はありましたけど、なにしろ疲れました。。
そのくらいドッシリと空気を吸い込んだ二時間だったな。
素晴らしい作品ですが、重くて哀しすぎて救いがない。
そこで先ほどの美しきサービスショットを…となりますが。
さて、癒されるかどうかは…。いかに?
(鑑賞後、癒しの甘味で満たされました。これぞ食材!^^;)
悲しいお話
eiga.comでいただいたチケットで行きました。ジェ-ムズ・マカヴォイもキーラ・ナイトレイも大好きなので、かなり興奮気味に映画館へ。満員御礼が出ているのではないかというくらい人が多かったです。
ストーリーはとても悲しい話でした。つらい。大好きな人と離れ離れなんて…。でも、実話なのか妹の創作部分なのか、とても難しいお話でした。
ジェームズは相変わらずかっこよかったです。
陪審員制度への挑戦
キーラナイトレイは好みではないですが、とってもキレイです!
肌・しぐさ・体型(?)、どれも女っぽくてホレボレしてしまいました。
映像の撮り方にこだわりが感じられました。
なにやら上質な映画なんだな~と。
時間軸理解に一瞬とまどいましたが、そういう手法なのでしょうかね。
一人の少女の証言が他人の人生を狂わせてしまうなんて恐ろしい・・・
嘘は自分を苦しめる
セシーリア,ロビー,ブライオニー。
三人の交差する思いが,
多面的なドラマとなって画面に見入らせ,
ラストに明かされる「償い」の形に絶句。
余韻が切なくって悲しくって,泣いてしまった・・・。
人物たちの感情の機微を彩る音楽,音響効果が抜群。
語り過ぎない画面と台詞で,
多くを伝える抑えた演出も見事。
書き手の心ひとつで希望にも悲劇にもなる「物語」を,
主要三人の演技と,優れた編集で完成させた「映画」は,
陶酔感にも似た極上の味わい!!
罪を背負うということ
なにかをつぐなうということは、果たして自己満足と違うものなのかどうか。
ラストシーン、老いた妹役を演じた役者さんがよかったのか、妹は自分なりにすごい悩んで生きて、その結果「つぐない」の答えを出したのだということが心に伝わってきて、きれいに着地したと同時に、とても深い悲しみを残します。
この作品を現代で映画化する価値がどこにあったのか。
というか、今私たちがこの映画を観ることにどんな価値があるのか。
ラストシーンを観るまで釈然としなかった私ですが、終わり方があまりに綺麗でそのギャップにやられました。
薄味だけど佳作
文芸作品、長回し、戦争が切り裂く男女関係、同じ場面を違う角度から、どんでん返し、過剰な音楽等々陳腐になりそうな要素がたくさんあるのにそれらをギリギリのところで気にならないように収めた監督の才能は確かなものがある。僕らは古典的な映画になろうとして惨敗した映画を近年だけでも色々と見てきた、それらと比べればこの映画はほめられるべきである。その一方でシアーシャ・ローナン以外の俳優の人物描写が弱いので全体的には薄味に感じる(いや、それには理由があるのだが)。その意味ではラストシーンの色合いは正しい。
ストイックな愛の姿に心を打たれた・・・
少女の残酷さを描いた映画は昔からあるが、この映画は構成の妙で最後まで興味が尽きなかった。携帯電話全盛の現代では考えられないストイックな愛の姿に心を打たれた。ジェイムズ・マカヴォイの悲しみを秘めた碧い眼が忘れられない。
変態映画かと思いきや…
冒頭15分程は、ただの変態映画かと思いました。
すごく静かな映画なのに、なんとなく忙しい感じもする作品でした。
すごいなと感じたのは、キャスティング。
キーラもすごいけど、あのマカヴォイ(ナルニア国のタムナスさん)、そしてあの子役!!!
素晴らしかったです。
後半の戦争の情景からの物語は、静かに静かに涙が流れました。
とても悲しいお話なんだと思うのですが、不思議と“悲しい”という感情ではなくて、ただ、ただ、涙が流れました。
…わかりにくいレビューで申し訳ないです。
でも、観てよかったなと思わせてくれた映画ではありました。
そして『タイタニック』を思い出したのは、私だけでしょうか…。
賛同してくれる方、大募集です(笑)
認知症映画の三部作。その一
認知症三部作、その二はヴネッサ・レッドグレーヴの2ヶ月程前の映画"evening"、邦題「いつか眠りにつく前に」。その三は「君に読む物語」。認知症がテーマ、今の記憶は記憶しがたく昔のことは景色や音と共に記憶に残っています。記憶に残る映画です。
この種の映画は、場面が美くしくなければ、雰囲気が盛り上がりません。本編も避暑地の別荘やその重厚な内装、泉、小川、草いきれの野原に加えて”音”がキーワード。古いタイプライターを打鍵する音や虻の羽音が情感をもたらしています。この当りがにくい!
本編の主人公が、この作品「つぐない」を書いた動機が本作品のコンセプト。間もなく認知症になる、でその前に自分のライフレビューとしてもこの作品"atonement"を書いたとの事。エンディングは2転します。一見ハッピーエンドに終わるかと見せて実は・・・。ここらも監督のにくい上手さ。ここが悲しさを盛り上げる。
人生のたそがれ時、認知症になる前に「贖罪」。罪を告白し、身体を投げ打つ代わりに別のシーンを書きました。
すごく悲しいけど・・
正直、見終わった後は悲しい気持ちで一杯になります。でも、なぜかもう一度見たくなりました。それは出演者の演技の良さでしょうか・・??
キーラ・ナイトレー、ジェームズ・マカボイはもちろんのこと妹役を演じた3人も素晴らしい・・(私は幼少の頃を演じた女の子が一番素晴らしいと思いました。)想いを正直に表に出せないキーラやジェームズの表情や仕草にすごく共感します。
キーラとジェームズ、二人の空気がすごく良くて、いつまでもこの二人を見ていたくなり、うまくいくよう応援したくなるのですが・・・ラストは喜びから悲しみへ・・・。
今後、この二人のラブストーリーの映画、製作して欲しいな・・と思いました。
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