劇場公開日 2008年4月18日

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「伝えたい事を簡潔に伝えようとしています。」大いなる陰謀 カサキショーさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5伝えたい事を簡潔に伝えようとしています。

2008年12月4日

知的

トム・クルーズ、メリル・ストリーブ、
そして、ロバート・レッドフォード共演のこの作品を
公開から遅れる事半年以上たってからようやく観ました。

大学教授役のレッドフォードは、
最近大学生活に失望し始めた優秀な生徒に向って
語りかけます。

その大学教授の教えを受け、社会的に有意な人間になろうとして
二人の生徒は志願して戦地に赴きます。
彼らはこれから始まる新たな先頭の先兵として、
作戦に参加しているのです。

その作戦を企てたのは
イラク戦線を打開しようするトム・クルーズ扮する上院議員で、
その情報をメリル・ストリーブ扮する雑誌記者へリークして、
イラク戦争に厭きている人々の気を
新たな戦いへ向かせようとするのだが
彼女はその罠に気付き。。。
こんな風に、場面は違うが
つながっている三つのポイントをつなぎ
物語を展開させていきます。

監督はレッドフォード、この作品で7作目。
静と動、心理戦と戦局が絡まり、
緊迫したフィクションが展開されていきます。

ここにあるテーマは
政治がマスコミを仲間に引き入れた時、暴走すること。
それを食い止めるのは、我々一人一人の知性であり、
その知性までもが、教育によって歪められる可能性があること。

その昔、アカデミー賞を受けた
「西部戦線異常なし」になにやら似た感じで、
それを、現代の話に置き換えような作風に感じました。

カサキショー