劇場公開日 2006年6月3日

「ブギーマンと言っても『ハロウィーン』とは関係ないし、東京ブギウギとも関係がない。ましてやドギーマンとは全く縁もない・・・」ブギーマン(2005) kossykossyさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0ブギーマンと言っても『ハロウィーン』とは関係ないし、東京ブギウギとも関係がない。ましてやドギーマンとは全く縁もない・・・

2019年1月4日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 ブギーマンとはクローゼットから現れる怪物である。幼少時代、その怪物に父親を連れていかれ、その時の恐怖がずっとトラウマになってしまった青年トミー(ガエルガルシアくんに似てる)。しかし、実生活においては出版社の副編集長を務め、恋人とも順調に交際している。その恋人の両親に挨拶に行ったときから事件は再発してしまうのです。恋人の家族とディナーを済ませ彼女の家に泊まるのですが、お約束どおりベッドで彼女を待っているティム。家族にバレないようにベッドに忍び込んでくる彼女・・・のはずが実は・・・だった。恋人の姉ちゃんだったらエロティックホラーになるだろうなぁという甘い幻想も吹っ飛んでしまいます。

 このシーンで、もう鳥肌が立ちっぱなし。うわ~~やめてくれ~と心の中で叫んでしまいました。単なる驚かせるテクニックだけではありません。意外ではあるけど、実際にこんなこともあるだろうなと想像させるだけで凄い。どうせ主人公の妄想だろうとか、モーテルは『サイコ』のパクリだろうとか、ケチをつけることくらいいくらでも出来そうなんですけど、そんなツッコミを忘れさせるくらい怖かった・・・

 終盤、扉を開けると異次元のトンネルを通ったのか、巨大なドラえもんポケットだったのかはわからないのですが、思わぬ所に出てしまう。このシークエンスがスピーディで楽しい。製作がサム・ライミなので『死霊のはらわた2』や『キャプテン・スーパーマッケット』にも見られる摩訶不思議ワールドの連続なのです(『呪怨2』はこのパクリだと思う)。やり直しムービーとしては『バタフライ・エフェクト』も思い出させてくれました。

 「ベッドの下も危険だ!」といった伏線も効いているし、謎も残してくれたようですけど、後から考えるとまた楽しかったりします。また、エンドロール後にもサービス映像があるのですが、これでブギーマンとは誰だったのか、またわからなくなります。ふ、ふ、ふ、実は俺だったのさ・・・と肩をいからせて劇場をあとにした貴方は、もう立派なブギーマンです。

kossy