ローマ帝国の滅亡

劇場公開日:

解説

「エル・シド」のベン・バーズマン、バシリオ・フランチナ、フィリップ・ヨーダンのシナリオを「エル・シド」のアンソニー・マンが演出した歴史スペクタクルドラマ。撮影は「エル・シド」のロバート・クラスカー、音楽は「北京の55日」のディミトリ・ティオムキンが担当した。製作は「北京の55日」のサミュエル・ブロンストン。出演は「エル・シド」のソフィア・ローレン、「ジャンボ」のスティーブン・ボイド、「アラビアのロレンス」のアレック・ギネス、「潜水艦ベターソン」のジェームズ・メイスン、「女優志願」のクリストファー・プラマー、「アラビアのロレンス」のアンソニー・クェイル、「北京の55日」のジョン・アイアランド、「史上最大の作戦」のメル・ファーラー、ほかに、オマー・シャリフ、エリック・ポーター、ダグラス・ウィルマーなど。

1964年製作/アメリカ
原題:The Fall of the Roman Empire
配給:コロムビア
劇場公開日:1964年7月18日

ストーリー

ローマは、長い戦いを終わり、さらに版図を拡げたが、北方ゲルマン民族ババリアと東ペルシャはいまだローマに屈してはいなかった。そのころ皇帝アウレリウス(アレック・ギネス)は病にふせり、帝位の相続に頭を悩ましていた。子コモドゥス(クリストファー・プラマー)は帝国をまかせる器ではなく、アウレリウスは軍団指揮官リヴィウス(スティーブン・ボイド)に帝位を譲ることを決心した。しかし直後盲目の政治家クレアンデル(メル・ファーラー)の手で暗殺された。アウレリウスの意志は受けいれられず、コモドゥスが自ら帝位についた。幼なじみでもあるリヴィウスはコモドゥスに忠誠を誓った。しかしリヴィウスの才覚は、かえってコモドゥスの嫉妬をかった。一方アウレリウスの娘ルチラ(ソフィア・ローレン)はリヴィウスを愛しながらも祖国のために父の意志をついで、アルメニアに向かった。アルメニアは、ペルシャと友好を結ぶかけ橋になるのだ。ババリアは再び反抗を始め、戦闘がくり返された。しかしアウレリウスの相談役であった哲人ティモニデス(ジェームズ・メイスン)の説得でババリアもローマの前にひざまずいた。しかしそれもつかの間、重税にあえぐ東方民族の怒りは爆発し反乱軍が蜂起した。リヴィウスの率いるローマ北軍はユーフラテス川をはさんでペルシャ軍と対してこれを破り、ルチラを伴い凱旋した。しかしコモドゥスは捕虜を処刑し、さらにババリア人集落を襲って村人を虐殺した。この光景をまのあたりに見たルチラは、短剣をしのばせ、兄コモドゥスに迫った。がその時、老いた戦士ヴェルルス(アンソニー・クェイル)は、コモドゥスが自分の子であることを告白した。狂ったコモドゥスはヴェルルスを殺した。ルチラとリヴィウスは反逆の徒として処刑場に送られたが、コモドゥスはリヴィウスに自分との決闘の機会をあたえた。リヴィウスは、コモドゥスを倒し、ルチラを処刑台から助けた。しかし数十の犠牲者は黒煙となってローマの空に消えた。リヴィウスはコモドゥスの亡骸を抱き上げ、ルチラとともにその場を去っていった。

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スタッフ・キャスト

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受賞歴

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映画レビュー

4.0周りの異民族の信用や信頼を失くしていくローマ帝国の権力者の姿、それは米国の権力者の姿と重なる?

2023年10月18日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

知的

難しい

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Kazu Ann

4.0絢爛豪華たる装いと圧倒的な規模

2023年6月25日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

ローマ帝国皇帝が亡くなりソフィアローレン扮する皇帝の娘ルシラは遠く離れると言った。

絢爛豪華たる装いと圧倒的な規模に感服したね。ソフィアローレンはそんな場面でも華麗なる美しさで 存在感を示した。しかし愚かで傲慢な跡継ぎの弟によって大ローマ帝国は危うい道を歩んで行く。

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重

1.5ローマ帝国よりソフィアン・ローレンが重要・・・

2023年6月17日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

皇帝コンモドゥスと、その横暴な専制に抗する姉ルシラと将軍リヴィウスの物語。

1964年製作、上映時間194分の大作ですね。世界史に疎いことから、勉強の意味をこめて鑑賞。結果大失敗でした。

時代なのでしょうが、芝居がかった大袈裟な演技演出に閉口。歴史的に観ても、史実とかけ離れたストーリーに閉口。
ソフィアン・ローレンが主演になっていましたが、彼女を活かすためなんでしょうね。恋愛要素も強すぎて、「ローマ帝国」を描こうとする趣旨も感じ難くなってしまいました。

唯一、CGがまったくない時代の戦闘シーンは、多少観るべきものがありましたが、それだけだったように思います。

私的評価は、極めて厳しめです。

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よし

3.0ローマは死なん(486年)と覚えさせられたなぁ・・・

2021年9月9日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 『ベン・ハー』と同じように馬車競技も見事。エキストラの数も尋常じゃないし、建物(これはセットなのか?)のスペクタクルを楽しめる・・・と思っていたけど、感情移入が全くできず・・・

 面白くなるのは後半。周辺国もローマ帝国に屈し、残虐非道を繰り返すばかり。コモドゥスの姉でもあるルチラ(ソフィア・ローレン)は虐殺を見て嫌気をさす。リヴィウスとも恋仲なのだが、ローマ帝国から東方へ独立国を作ろうとする首謀者の一人。そして、老いた戦士ヴェルルス(アンソニー・クェイル)がコモドゥスの本当の父親であると告白するが、納得いかないコモドゥスは即座に実の父を殺す。

 処刑台に縛り付けられたルチラとリヴィウス。コモドゥスは彼に直接の決闘の機会を与えるのだった。そして勝利したリヴィウスが皇帝に・・・こうして帝国の滅亡が始まったとか。

 史実では五賢帝時代の最後の皇帝マルクス・アウレリウスの実子コモドゥスと共同統治。そしてコモドゥスが暗殺され内乱の時代になったとある。まぁ、それほど違ってはないんだろうけど、終盤が呆気ない。これじゃ『グラディエーター』のほうが面白いのもしょうがないかな。

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kossy
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