劇場公開日 1968年4月6日

「世界がこの作品の登場人物のように、聡明で、思慮深い人々で構成されていたなら…」招かれざる客 KENZO一級建築士事務所さんの映画レビュー(感想・評価)

4.5世界がこの作品の登場人物のように、聡明で、思慮深い人々で構成されていたなら…

2022年12月18日
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多分、4度目位だが、TV放映を機に再鑑賞。

私は、監督の演出力で映画を観る方で、
あまり俳優の演技力に注力して鑑賞する
タイプではないが、この作品に関しては、
スペンサー・トレーシー、
キャサリン・ヘップバーン、
シドニー・ポアチエ、
3人の演技力に心酔して鑑賞させて頂いた。

感情と理性の狭間で揺れ動く心情を
見事に演じきった出演陣と、
それを支えた脚本力と演出力が描く登場人物
の人間性に涙腺が緩みっぱなし。
これまでの中で一番感動した鑑賞になった
ような気がする。

世界中が、この作品の登場人物のように、
誠実で、聡明で、思慮深い人々で
構成されていたら、
こんな不安が高まる世界には
なっていなかったように
思わされるばかりだ。

スタンリー・クレイマー監督作品としては、
近年「渚にて」を観たが、
今後予定している
「手錠のままの脱獄」の初鑑賞と、
「ニュールンベルク裁判」の再鑑賞が
楽しみになってきた。

KENZO一級建築士事務所