プロスペローの本

劇場公開日:

プロスペローの本

解説

「英国式庭園殺人事件」「コックと泥棒、その妻と愛人」などで知られるイギリスの名匠ピーター・グリーナウェイが監督・脚本を手がけ、ウィリアム・シェイクスピア最後の戯曲「テンペスト」を原案に独創的な映像美で描いた復讐劇。

かつてミラノ大公だったプロスペローは、12年前にナポリ王アロンゾーと共謀した弟アントーニオに国を追放され、娘ミランダとともに絶海の孤島で暮らしていた。アロンゾーへの復讐を片時も忘れないプロスペローは、友人ゴンザーローから譲り受けた24冊の魔法の本を長い歳月をかけて読み解き、強大な力を手に入れる。やがてプロスペローは島の怪物キャリバンや妖精エアリエルを操り、魔法の力で復讐を遂行していく。

イギリスを代表するシェイクスピア俳優ジョン・ギールグッドがプロスペローを演じ、「ロザリンとライオン」のイザベル・パスコー、「仕立て屋の恋」のミシェル・ブランが共演。日本人デザイナーのワダエミが衣装を担当。

1991年製作/126分/イギリス・フランス・イタリア合作
原題:Prospero's Book
配給:JAIHO
劇場公開日:2024年3月2日

その他の公開日:1991年12月21日(日本初公開)

原則として東京で一週間以上の上映が行われた場合に掲載しています。
※映画祭での上映や一部の特集、上映・特別上映、配給会社が主体ではない上映企画等で公開されたものなど掲載されない場合もあります。

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映画レビュー

3.5現代と過去を繋ぐもの

2024年4月22日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

「我々は夢の材料でできている」/神話もけっこう生々しいものよね、と思うとなかなかいい映像。

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ouosou

4.0グリーナウェイにしては おとなしめ?

2019年7月13日
Androidアプリから投稿

プロスペローは ギールグッドの当たり役の一つであり、台詞のほとんど(全てか?)が 彼のナレーションの形になっている

24冊の魔法の本(原作にはない)が 妖しく美しい輝きを、放つ

偉大な力を持った プロスペローは、
エアリエル(大気の精)を 使い魔とし、
島の妖精を支配し(キャリバンは怪物で最下層扱い)、
絶海の孤島の王となる
エアリエルにより 自然を思いのままにし、
人間の感覚も 自由に操る

動き出す彫刻や妖精は 全裸か半裸で (彫刻はともかく)必ずしも美しくなく(笑)、彼等の土着性も 再認識させられる
(こんなんで ミランダは、着衣のナポリ王子に一目惚れし、ラストでも その取り巻きを 美しい、と言うのか?)

キャリバンは かなり原始的な存在で、醜悪だが、
マイケル・クラーク(パンクバレエの旗手)の動きを追っているうちに「美」を感じたりもする
彼は 重層的で、過剰な画面に負けていない
凄い

監督が 画家、実験映画作家だったこともあり、
色彩、シンメトリー、遠近法の使い方や、画面の中に 小さなフレームを作り、多重の意味を与えていること等々、面白かった

人によって、好みの分かれる監督だと思うが、
キュレーターとしても活躍しているのは 理解出来る

監督とギールグッドのコラボの成否も よく判らないが、彼のプロスペロー(ライフワーク)を 後世に伝えてくれたことには、感謝
いつか 彼の、若かりし時の「絹にくるまれた銀のトランペット」と称された声を聞いてみたい

エアリエルは「堕天使」とも考えられていた様で
この原作「テンペスト」で有名になった
そんな風情である
(小便小僧のような 使われ方も… )
赤フン(フンドシ)にしたのは ワダエミかな?

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jarinkochie
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