見たい度推移(赤線は公開日)


英国の日系人作家K・イシグロが、ブッカー賞を得た同名小説を映画化。英オックスフォードにある名門貴族の館を舞台に、職務を何より重んじる“有能な”執事長スティーブンスの数奇な生き方を描く。1936年、次第にヨーロッパに戦雲が近づく頃。彼は、主人が親ナチスであることも無関心で、若く勝ち気なメイド、ミス・ケントンへの恋心も抑えながら、ひたすら自らを律するばかりであった。やがて時はめぐり、1957年。今や主人も代わった。幸せな結婚をして、もうじき孫も生まれるというミス・ケントンを再びメイドとして屋敷に招くため、彼は慣れぬ車を走らせている。ハンドルを握りながら静かにこれまでの来し方を思う時、その胸に去来するものは……。前作「ハワーズ・エンド」とほぼ同じ布陣による時代錯誤すれすれのウェルメイドなドラマだが、“物語の強さ”が傑出していて、ひき込まれる。



