劇場公開日 1976年9月18日

「パロディネタと思うなかれ」タクシードライバー オレさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5パロディネタと思うなかれ

2017年2月9日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

怖い

興奮

ベトナム帰りの元海兵隊であるトラヴィスが不眠症に悩まされながらも、ようやく定職として就いたタクシードライバー業を営む傍ら、ニューヨークの街にはびこる犯罪や麻薬などの悪に対する嫌悪感を募らせたことで過激な行動に走る姿を描いた狂気の名作。

夜のニューヨーク、ムーディなBGM、流し目で車を走らせる若き日のデニーロ(当時33歳)
この3つの条件だけでだいぶセクシーな出来上がりになっている笑。
昼のトラヴィスはマヌケ顔でベッツィーを眺めたり、ポルノ映画に耽ったりとまったく冴えない日常を送っているし、ベッツィーにコケにされたと憤慨し、クソ女と罵る始末。
多分現代ならSNSうるさいタイプ笑。

しかしこの件とその後出会った少女アイリスによって豹変するトラヴィス。
体を鍛え、銃を購入し、いつでも銃を構えられるように仕掛け付きのガンホルダーを体に取り付け、鏡の前で銃を突き付ける仕草をセリフ付きで演じる。

You talkin' to me?
You talkin' to me?
You talkin' to me?
Then who the hell else are you talking... you talking to me?
Well I'm the only one here.
Who the fuck do you think you're talking to?
Oh yeah? OK.
銃ガチャコンシャキーン!‼︎
Huh.
(2回目見たとき気付いたが意外とここ長い笑)

手遅れなほどに厨二病。
だがしかし、、目がガチだ。。本気でやってやがるこいつ。。ホンモノの狂人だ。。

この圧倒的黒歴史が映画界における名シーン名セリフとされ、様々な作品でオマージュとして扱われるってんだから映画業界ってのはイかれてるぜ(褒め言葉)

この街の悪を除去できるのは自分しかいないと思い込み、正義のヒーロー気取りで常に拳銃を持ち歩くようになり、強盗犯を銃殺したり、次期大統領のスピーチ会場を襲撃しようとしたりと完全にエスカレートするトラヴィス。
大統領襲撃には失敗し、敵前逃亡のごとく逃げ出す姿は情けないが、その足でそのままアイリスが働く売春宿に直行し、スポーツら3人を銃殺。自身も重症(てか絶対死んでるクラスの傷笑)を負うが奇跡的に一命を取り留め、タクシードライバーに復帰。
どこかやり切ったようた落ち着いた表情で日々を過ごし、かつての思い人ベッツィーが乗車してきても大して動じずに仕事を続けるトラヴィスの虚ろげで不敵な目線を映したバックミラーをラストカットに終了。

このときトラヴィスがなぜモヒカンにしたのか、アイリス救出後の穏やかな表情で仕事をするトラヴィスとあのラストの目線のカットはどういう意味があるのか。
いろいろと調べてみたところどうやらちゃんとした理由があるらしい。
なんとなく雰囲気でやったやっつけ演出だと最近まで思ってました申し訳ありませんスコセッシ監督様笑。

いろんな映画やアニメなどのオマージュの元が詰まった作品。今んとこいろいろと観てきた中でこの作品が1番オマージュされていることが多いと思った。
そこでその作品を挙げていくことで最後の締めとします笑。年々増えていくと思うけどそれも楽しみの1つにします笑。

東のエデン、攻殻機動隊、探偵はBARにいる ススキノ交差点、マイインターン、ボーイズオンザラン、BTTF3

あと他にもあったら教えてください笑。

2014年09月12日(金)1回目
2017年01月21日(土)2回目@早稲田松竹

オレ