劇場公開日 1990年1月27日

「悲劇と喜劇のタンゴ」サンタ・サングレ 聖なる血 みつまる。さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0悲劇と喜劇のタンゴ

2015年4月13日
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鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

怖い

アレハンド・ホドロフスキー監督は自身の作品を、悲劇と喜劇がタンゴを踊っているようなものだと語っていたが、本作を見てそれが少し分かったような気がします。
異端者や不具者たちを愛してやまないそのALMAは、 フェデリコ・フェリーニを発端に、ホドロフスキーを経由し、デビッド・リンチへと受け継がれて行ったと思う。
浮気性で奔放な父親と、悪趣味な宗教に没頭する嫉妬深い母親の間に生まれた青年の哀しくも儚い物語。
両腕のない聖女、聾唖の少女、全身に入れ墨を入れた女、そして何かを暗示する鳥たち、と強烈な個性同士が画面上で激しくぶつかり合う。
毒々しいまでの極彩色に彩られたエキセントリックな世界観に悪酔いし、両腕のない母親と手の代わりとなる息子との二人羽織りに失笑。なんじゃこりゃー?!

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みつまる。