劇場公開日 1984年12月8日

グレムリンのレビュー・感想・評価

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3.0おもちゃが動きます

2011年12月9日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:映画館、DVD/BD、TV地上波、VOD

単純

チャイナタウンの骨董屋でペルツァーが手に入れた不思議な生物モグワイ。
彼はそれを息子のビリーへとクリスマス・プレゼントとして贈るが、モグワイを飼うには守らねばならない三つの誓いが必要だった…

学生だったクリス・コロンバスが「ハウリング」に触発されて書き上げた短編の脚本「ギズモ」

これが、スピルバーグの目にとまり、長編化。

どうせ映画にするなら、元ネタ「ハウリング」の監督にやらせようという事でジョー・ダンテの起用。

製作の打ち合わせでゴールドスミスがダンテに「こんな曲はどうだい」と言って、「グレムリン・ラグ」をダンテに聴かせる。

「これだ❕」
と感じたダンテは、このスコアを基に、騒々しくもコミカルな方向へと脚本を改稿😓

こうしてブラックなホラー作品だったコロンバスの脚本「ギズモ」は「グレムリン」と変貌してしまった訳です😅

という事で、本作はホラーとはかけ離れた代物。
前作の映画「トワイライト・ゾーン」の一編「こどもの世界」で、己のカートゥーン趣味と落ち着きのない演出を大噴出しまくったダンテが、再び、大暴れし、「映画で遊ぶ」という趣味に興じた作品になっております😅

本作で活躍するギズモこと、モグワイですが、敢えて手作り感たっぷりの人形にしたそうです😅

映画的に賛否両論の物議を醸した存在ではありますが、商品化し易い代物という点では成功と言えるでしょう。(現に商品化され売ってました😅ワーナー儲かったね🎵)

因みに、諸説ありますが、本作のタイトルにもなった空の妖怪グレムリンの起源は日本兵。

第2次世界大戦の零式戦闘機に搭乗していた兵士がモデルという説が有力です。

戦闘機に搭乗する日本兵があまりにも小柄で、戦闘中の米兵から、その姿を目視出来ないという事態が相次いで起きたそうです。

この為、米兵から「零戦は妖怪(グレムリン)が操縦している」という噂がまことしやかに流れ、現在に至るという話です。

本作が公開された頃は折しも日米貿易摩擦が取り沙汰されていた時代。

「新手の皮肉か❕」

と、疑ってしまいました😅

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かもしだ

3.5育児疲れにこの一本!

2011年9月22日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

楽しい

興奮

突然かつ私事で恐縮ですが、先月、子どもが生まれました。未知の体験の連続、しかも待ったなし!の育児生活の中で、真っ先に思い浮かんだ映画があります。
それは、「グレムリン」です。1984年制作、スピルバーグ総指揮ハリウッド映画。念のため説明しますと、チェブラーシカに似たかわいらしい小動物「ギズモ」(当時のNewsweek紙評では「E.Tとヨーダを合わせてコアラ風に仕上げた」となっています。)が、飼う上で守らなければいけない3つのルールを主人公の少年が破ったために、細胞分裂を起こして増殖し、グロテスクで際限なくイタズラ大好きなモンスター「グレムリン」に変貌して街中で大暴れする…というクリスマス映画です。E.Tほどではないとは言えそれなりにヒットし、続編「2」も作られました。
赤ちゃんというものは、想像を遥かに越えて突如泣きわめいたり、天使のように安らかに眠ったりします。そんな我が子との共同生活が始まった私の頭によぎったのは、ギズモ→グレムリン…→ギズモ、の変貌ぶりでした。
赤ちゃんは泣くのが仕事、赤ちゃんが泣くのは元気な証拠、などと巷ではよく言いますが、「赤ちゃんのように」顔を真っ赤にして泣き叫び、果ては額に青筋が浮かび始め、声はかすれて裏返り…となると、のほほんと眺めてばかりもいられません。ちなみに、読みあさった数々の育児書のどれを取っても、「泣くのは当たり前」と言い切ってはくれないのです。泣く要因(空腹、おむつ汚れ、暑い寒い、病気の兆し…といった様々な不快)が並べられ、「抱きぐせがつくなどと放置してはいけません。感情を出さない子どもになります。」と結ばれます。虐待(ネグレクト)防止のためかもしれませんが、育児ビギナーにとっては逃げ場のないアドバイスです。
我が子に限って言えば、「泣く要因」はまったく分かりやすくありません。だいたい、生まれた直後は汚れたおむつを交換すると泣き始める、という状態でした。(最近は進化したのか、汚れたから泣く、にシフトしつつあります。)どうにも泣き止まず途方に暮れていると、いつの間にかスヤスヤ眠っていたり、機嫌よく一人遊びしていたはずが、突如ギャーっと泣き始めたり…。つくづく、謎と不条理に満ちています。
このムチャクチャさ、この無邪気さ、天真爛漫さ…まさに、グレムリンであり、ギズモであり、です。
最近は「ああ、またグレムリンになってる…」「あ、ギズモに戻った…」と思うようになりました。そうすると、悲壮感もなくなるというもの。
子どもの頃観た映画に、親になってから救われるとは…。映画は、本当に奥が深いです。
…あ、我が家のグレムリンは、いつの間にか、私の膝の中でギズモに戻っておりました。グレムリンの時はバタつかせる手足の力にたじたじとなりますが、ギズモになるとふっくらと柔らかい手足がいかにも愛らしく…つくづく不思議なものです。
育児疲れに、育児イメトレに、「グレムリン」を是非どうぞ。

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cma

4.0日米などに宛てた警告と皮肉が今では・・・

2011年9月22日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館、DVD/BD

笑える

楽しい

80年代はSFXを使った作品が多く作られた。「スター・ウォーズ」によって飛躍的に発達した映像技術により、ファンタジーから冒険活劇までハリウッドが活気を取り戻した時期だ。英国では、あのジェームズ・ボンドまで宇宙に飛び立っている。
このグレムリンは、ちょっぴりブラックなコメディと、ソフトなホラーが混じった独特の風味を持ち、幅広い年齢層に指示された。

いま観ると、マペットだけでよくここまで作ったものだと改めて感心する。マペットは用途によって動く箇所などが違うので、ワンカットのなかでも入替える必要がある。カメラワークを工夫して、フレームの外でマペットを入替えているスタッフがいると思うと、いまのCGにはない微笑ましさがある。
影の使い方も古典的だが、学校の実験室でモグワイが餌を引き寄せるシーンなど効果的だ。

この作品が楽しいのは、スタッフの遊び心が満載なこと。
グレムリン達の悪態は、まるで酔っぱらいオヤジの集団で、ネクタイを頭に巻くが如くポップコーンの袋を両耳に被せた者もいれば、女の子に向かってコートを両手で広げて前を見せるヤツまでいる。
生物教師の臀部に刺さった注射は十字架に見え、刺したグレムリンは悪魔のくせに「天罰だ」と言わんばかりだ。
ギズモはTVで観た映画「スピード王」(1950)に酔いしれてクルマをぶっ飛ばす。
ビリーの飼い犬の表情も楽しい。とくにモグワイが犬に代わるペットになると聞いたときのショックを受けた表情がいい。
「白雪姫」を観るグレムリン達のなかにミッキーがいるのは今や誰もが知っているが、当時は気がつかない人も多かった。

カメオ出演もある。
製作のスピルバーグや音楽のジェリー・ゴールドスミスが発明展の会場にいる。「禁断の惑星」(1956)のロボット、ロビーまで闊歩する。
脇役の顔ぶれも面白い。
なかでも、イヤミな銀行員ジェラルド役のジャッジ・ラインホルドは翌年「ビバリーヒルズ・コップ」では“ビリー”ことローズウッド刑事を演じて好印象を与える。
もうひとり、グレムリンが怖いから早く帰ろうと言った副保安官を演じたジョナサン・バンクス。彼も「ビバリーヒルズ・コップ」に出演しており、悪党メイトランドのボデイガードで非情さを見せる。

いま観ると、「グレムリン」が製作された時代背景も興味深い。
アメリカに日本の製品がどんどん進出していった時代だ。外国製品嫌いのフッターマンが、何かにつけ外国製品にはグレムリンが取り憑いていると吐き捨てる。
ラストでは、モグワイの元の持ち主、チャイナタウンの老人が「アンタらはいつもそうだ。自然の摂理を破ってでも快楽を得ようとする」とアメリカや日本など先進国の大量消費や公害を糾弾する。あの頃、この台詞が中国に当てはまることになろうとは思わなかった。時代の移り変わりとは面白いものだ。

p.s. この映画を観て思いだしたことがある。
当時、ホームシアターなる言葉が聞こえ始め、コンシューマ向けのサラウンド・デコーダー(アナログ5.1ch)が発売された。
エンドロール後のグレムリンの笑い声が時計回りに館内を一周するが、それを家庭内で再現できるかがポイントで、「グレムリン」のレーザー・ディスクはデコーダーを調整するためのリファレンスになっていた。

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マスター@だんだん

4.5トンでもない「新製品」

2009年2月19日

笑える

楽しい

怖い

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だいすけ