劇場公開日 1949年11月1日

「良く出来た映画だが、イングリッド・バーグマンにスパイ役があまりハマらない」汚名 Kazu Annさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0良く出来た映画だが、イングリッド・バーグマンにスパイ役があまりハマらない

2021年3月21日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

その美貌と国家への忠誠心が見込まれて南米のナチス残党への素人スパイを、バーグマンに任す。確かに、ジジ殺しされるのも無理からぬ美貌ではあるが、ケイリーグラント演ずるFBI連絡員に最初の方からくびったけで、甘さダダ漏れなので、スパイ役はあまり似合わないと思ってしまった。

とは言え、度胸の良さを示す酔っ払っての高速での運転シーン、二人で秘密部屋の鍵を受け渡すクローズアップ映像、夫に部屋探索を見つかりそうでのカモフラージュ目的のキスシーン、スパイ察知後の夫と老母での病人化計画、毒を盛られて動けないバーグマンを仲間内の疑心暗鬼利用しての正面突破で救出する展開等、見事なストーリー展開とは思った。

実はマザコンであった夫の年老いた母の冷徹な悪さも印象的。そして彼らの、スパイと結婚したことによる仲間による始末を暗示するラストも、イキな終わり方。

Kazu Ann