エイジ・オブ・イノセンス 汚れなき情事

劇場公開日:

解説

19世紀末のニューヨークの社交界を舞台に、許されぬ恋に 魂を燃やした男女の姿を描いた恋愛映画。女性として初めてピューリッツァー賞を受賞したイーディス・ウォートンの同名小説(新潮文庫)を、「グッドフェローズ」のマーティン・スコセッシが、ジェイ・コックスと共同で脚色して映画化。製作は「最後の誘惑」のバーバラ・デフィーナ、撮影は「グッドフェローズ」のミハエル・バルハウス、音楽は「ケープ・フィアー」のエルマー・バーンスタイン、編集は「レイジング・ブル」のセルマ・スクーンメイカーと、スコセッシ作品の常連が揃い、衣装は「インドシナ」のガブリエラ・ペスクッチ、美術はフェリーニ作品でおなじみのダンテ・フェレッティが担当した。主演は「ラスト・オブ・モヒカン」のダニエル・デイ・ルイス、「バットマン リターンズ」のミシェル・ファイファー、「ドラキュラ(1992)」のウィノナ・ライダー。「愛と哀しみのボレロ」のジェラルディン・チャップリン、「から騒ぎ」のロバート・ショーン・レナードらが脇を固め、ナレーションを「ミスター&ミセス・ブリッジ」のジョアン・ウッドワードが務めている。

1993年製作/アメリカ
原題:The Age of Innocence
配給:コロンビア トライスター映画
劇場公開日:1994年1月22日

ストーリー

1870年代初頭のある夕べ、若き弁護士のニューランド・アーチャー(ダニエル・デイ・ルイス)や、その婚約者メイ・ウェランド(ウィノナ・ライダー)と彼女の母親ウェランド夫人(ジェラルディン・チャップリン)をはじめ、ニューヨーク社交界の人々がオペラ会場に集った。ひときわ注目を引いたのは、夫から逃れてヨーロッパから帰国したという噂のエレン・オレンスカ伯爵夫人(ミシェル・ファイファー)だった。ニューランドは幼なじみのエレンの出現に心を揺さぶられた。外聞をはばかるエレンの一族は離婚を思いとどまらせようと、ニューランドを使者に立てる。だが、彼女の率直な態度や考え方に、厳格で欺瞞に満ちた社交界にない新しさを感じた彼は、メイという申し分のない結婚相手がいながら、エレンに引かれていく。しかし、エレンは、次第に社交界から排斥され、2人の愛にも上流階級特有の見えない圧力がかけられる。エレンは一族の願いを聞き入れ、離婚を思いとどまる。それはニューランドを愛するゆえの選択だった。ひと月後、ニューランドはメイと結婚するが、結婚生活は退屈な義務だった。エレンへの思いを募らせる夫をメイは許さず、自分の妊娠をエレンに告白して、彼女の思いを打ち砕いた。エレンは帰国し、彼はそれから彼女への思いだけを抱いて生き、30年の月日が流れた。ニューランドは息子のテッド(ロバート・ショーン・レナード)を通してエレンの居所を知る。息子は、父とエレンの愛を知っていた。

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スタッフ・キャスト

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受賞歴

第51回 ゴールデングローブ賞(1994年)

受賞

最優秀助演女優賞 ウィノナ・ライダー

ノミネート

最優秀作品賞(ドラマ)  
最優秀主演女優賞(ドラマ) ミシェル・ファイファー
最優秀監督賞 マーティン・スコセッシ
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映画レビュー

3.0ちょっと男が勝手すぎないか

2024年4月28日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

悲しい

女の視点で言わせてもらうと、現在進行系の婚約者がいながら、新しい刺激となる女性に恋い焦がれる自分勝手な男性の物語。
相手のせいにせず、自分でどっちか決めろよ、と言いたくなる。原作読んだらまた違うかな?
衣装やセットなどは、当時を彷彿とさせるほど素晴らしかった。
色々思うところはあるけれど、嫌いではない。

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nayuta

4.5絢爛豪華だか、切ない

2024年3月19日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

悲しい

知的

萌える

上流階級の格調高さと下世話な噂話
伝統、上流意識、作法、に縛られた窮屈さが妙な息苦しさを、醸し出す
かなわぬ積もる想い、とても切ない

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共感した! 0件)
daikokumai

3.0ラストシーンで再会を避けた主人公、彼女に会うべきとアドバイスしたくもなって…

2024年3月13日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

アメリカ文学と映画に関する本が
この作品にも触れており、
TV放映を機に再鑑賞。

話の骨子が、上流階級の社交界(この計算
尽くされたような緻密な室内シーンは見事!)
と言う特殊な社会での話ではあるが、
伝統・保守と自由・進歩の葛藤の物語を
映画化した作品のように思えた。

しかし、
そもそもが2人の女優が私には逆のイメージ。
ミシェル・ファイファーが保守的、
ウィノナ・ライダーが進歩的なイメージが
私にはあり、そんな違和感の中での
鑑賞となってしまった。

さて、男性主人公のニューランド、
作品自体は慣習に縛られた上流階級世界を
批判的に描きたいのだとは思うが、
婚約者がありながら未練を残す女性に、
「真実の愛をちらつかせながら、
偽りの愛に生きろと言った」と責めたり、
「妻が死ねば自由になれる」との心の声など、
なんとも主体性を感じない人物像で、
怒り半ばでの鑑賞が続いたが、
しかし、その後、彼はどうする、
との興味で観続けた。

一方、主人公に想いを寄せるエレンも、
彼女の夫の使いの者の、
「夫人の“貞節”な結婚観…」の台詞とか、
また、ニューランド以外にも
まだ別の男性がいるようで、
自由の観点での人生論を標榜したいので
あっても、身勝手過ぎて違和感があり過ぎた。

更には、エレンのそのパトロンへの資金提供
による経済的な窮地を聞いた段階においても、
彼女を擁護するニューランドは、
正に“盲目の愛”を実践するだけの人物にしか
見えない。

しかし、そんな中でも、ラストシーンでの
ニューランドの迷いには理解も出来たし、
感動も覚えた。
ただ、私の拙い経験談で恐縮だが、
昨今、昔想いを寄せた女性に
何十年ぶりかで会うことがあり、
さすがに老けたなぁとの印象では
あったものの、
初めて知ることになった彼女の豊富な人生譚
と共に、そんな積み重ねでの
味のある人間性を感じられたこともあり、
このニューランドにも
エレンに会って欲しかったなぁとの想いも。

それにしても、当初は婚約者(後に夫)に
従うだけで、察しの鋭い女性とは
思えない描かれて方のメイだが、
しかし、実は全てを読み解き、
夫やその愛人もコントロールしていた、
としたいのだろうが、メイが妊娠したことを
エレンに伝えた場面以外には、
彼女の奥深さが上手く表現されてこなかった
印象で、唐突感が拭えなかった。

昨日、
「タクシードライバー」のTV放映があった。
この映画の18年前の
マーティン・スコセッシ監督作品で、
もう何度目の鑑賞になるのか
分からない位だが、
こちらはキネマ旬報ベストテンで
第1位に輝いた作品。今度は
どんな発見があるか楽しみになってきた。

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KENZO一級建築士事務所

4.0募る思い

2024年3月10日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
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