劇場公開日 1984年7月7日

「大人も子供も楽しめる」インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説 よしたださんの映画レビュー(感想・評価)

1.0大人も子供も楽しめる

2016年5月19日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

笑える

楽しい

興奮

 子供のころから何度も観た作品。ジョン・ウィリアムスの軽快な音楽と主人公の西部劇ばりのいでたちは忘れらない。
 成人してから見るのは今回が初めて。シリーズ第1作の「レイダース 失われた聖櫃」と比較すると、随分とこども目線での作りに変わっていることに気付く。
 この第2作目では、やがて恋に落ちる運命が明らかな女性に加え、中国人の少年が冒険の旅に同行する。皆、自分の意志でついてくるのかどうかは別として、、、
 そして、潜入先の悪役にも少年を配置することで、子供対子供のアクションが生まれるのである。
 また、不承不承ながらも村から消えた子供たちを救うことが今回の冒険の目的の一つなのも、子供の観客の心をつかむ設定と言える。
 このように、多分に子供の観客を意識したものにシフトしたのは何故だろうか?
 やはり、「E.T.」「グレムリン」などで世界中の子供を夢中にさせたスティーブン・スピルバーグとキャスリーン・ケネディのコンビには、このシリーズも子供向けにすることでの成功が見えていたのだろう。
 子供の観客が感情移入するのは、スクリーンに映る子供たちにである。この単純な事実を存分に映画製作に活かすことに長けた二人は、翌年「魔宮の伝説」とほぼ同じ内容の「ヤングシャーロック ピラミッドの謎」を製作し小規模ながらヒットさせたのちも、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」など常に子供たちの話題作を提供し続けるのだ。

佐分 利信