悪魔のような女(1996)

劇場公開日:

解説

暴力的な男を妻と愛人が共謀して殺した事件の顛末を、二転三転するプロットとショック演出の多用で綴ったサスペンス・スリラー。アルフレッド・ヒッチコックと並ぶサスペンス映画の巨匠、アンリ=ジョルジュ・クルーゾー監督で55年に映画化されたフランス推理小説界の重鎮、ピエール・ボワロー&トマ・ナルスジャックの小説『悪魔のような女』(ハヤカワ・ミステリ文庫刊)を、米仏の3大女優の共演で再映画化。監督には「ナショナル・ランプーン クリスマス・バケーション」「妹の恋人」の新鋭ジェレマイア・S・チェチック。脚本は「ルームメイト」のドン・ルース。製作は「マルコムX」のマーヴィン・ワースと、モーガン・クリークの主宰者で「メジャーリーグ」シリーズのジェームズ・G・ロビンソン。エクゼクティヴ・プロデューサーは、ゲイリー・バーバー、ビル・トッドマン・ジュニア、ジェリー・オフセイ、チャック・ビンダーの共同。撮影は「ブラック・ローブ」のピーター・ジェームズ、音楽は「エンジェルス」のランディ・エデルマン、美術は「キルトに綴る愛」のレスリー・ディリー。主演は「カジノ」のシャロン・ストーン、「王妃マルゴ」のイザベル・アジャーニ、「どんな時も」のキャシー・ベイツ。共演は「ユージュアル・サスペクツ」のチャズ・パルミンテリ、「ザ・ペーパー」のスポルディング・グレイ、TVドラマ『シカゴ・ホープ』のアラン・ガーフィールドほか。

1996年製作/107分/アメリカ
原題:Deabolique
配給:東宝東和
劇場公開日:1996年7月13日

ストーリー

全寮制の聖アンセルム男子校。野心家の理事長ガイ・ブラン(チャズ・パルミンテリ)は、生まれつき心臓の弱い学校長の妻ミア(イザベル・アジャーニ)と結婚したおかげでその地位と財産を手に入れた男。そのうえ教師の一人、ニコル(シャロン・ストーン)と、公然の愛人関係にあった。ニコルはガイとのセックスに溺れる一方で、ガイの酷い仕打ちからミアを常に庇っていた。ある嵐の夜、浴室で心臓発作を起こして倒れたミアをガイは冷たく置き去りにした。翌日、全校生徒のいる食堂で侮辱されたミアが泣いて逃げると、ガイは後を追ってセックスを強要。次の朝、ミアの前に現れたニコルも、ガイに殴られた跡をサングラスで隠していた。2人はついにガイを殺す計画を実行に移す。罪の意識にさいなまれながらもミアは、共犯の道を選ぶ。週末、彼女たちはピッツバーグにあるニコルのアパートへ向かった。そして、夜、ミアは離婚話がしたいとガイを呼び出した。ニコルはガイに姿を見られないようにし、隣家の夫婦の家で過ごしてアリバイを作った。そして睡眠薬入りの酒を飲んで昏睡状態のガイを、2人でバスタブに沈める。一度は息を吹き返したたものの、激しい格闘の末についにガイの息の根も止まる。翌日の夜中、彼女たちは死体を学校のプールに沈める。ニコルの計画では、酔ったガイが足を滑らしプールで溺死した、との青写真だった。彼女は生徒たちの見ている前でわざと鍵束をプールに落とし、水を抜いて探すように仕向ける。ところが、死体はなかった。予想外の展開に慌てるニコルとミア。数日後、30km離れた街で身元不明の溺死体が発見された記事を新聞で読んだミアは、その街の警察署に赴く。だが、死体はガイではなかった。彼女はその署の元刑事で、今は私立探偵をしている中年の女シャーリー(キャシー・ベイツ)と知り合う。協力を申し出たシャーリーは、ガイの行方を調べると約束した。やがて、ニコルとミアに、殺人現場を目撃したと仄めかす謎の人物からの脅迫が続く。焦燥感を覚える彼女たちの前に、ガイの子を妊娠したと言う女が現れ、堕胎費用を請求した。愛人はニコルだけではなかったのだ。そんなある夜、ミアの目の前で、例のバスタブからガイが現れた。彼女は恐怖のあまり心臓発作を起こして倒れる。ガイは生きていた。だが全ては最初から、ミアを精神的に追い詰めて死に至らしめようとする、ガイとニコルの計画だった。ガイはミアがまだ死んでいないと知るや、とどめを刺そうと迫る。その時、変心したニコルはミアを逃がそうとして、逆にプールでガイに殺されそうになる。そこへミアがニコルに加勢し、ガイはプールに沈められて今度こそ溺死した。その時シャーリーが現れて、ミアの顔を殴りつける。全ての事情を知った彼女は、ミアの正当防衛にしようとする心づもりだった。そしてニコルはミアの前から去った。

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映画レビュー

2.5悪魔のような女は誰?

2021年3月29日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

学園の校長(イザベル・アジャーニ)と理事長(チャズ・パルミンテリ)は夫婦、理事長は美人の教師(シャロン・ストーン)と妻公認の浮気中。
理事長がひどい男なので、妻と愛人が結託して殺してしまう。
しかし女刑事(キャシー・ベイツ)が現れ・・・。
イザベル・アジャーニはアメリカでは生かされていないなぁ。

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いやよセブン

2.0シャロン・ストーンとイザベル・アジャーニの競演+キャシー・ベイツ

2020年12月13日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 オリジナルは未見ですが、ストーリーはサスペンス・スリラーの王道を行くもので、今となっては使い古された感もあり、悪女ぶりがそれほどでもなかったストーンによってイマイチ。むしろイザベル・アジャーニのコケティッシュな部分に惹かれてしまいそう。

 自分が両親から受け継いだ全寮制男子校を夫に取られるのは許せなくなり、別れることも考えていた校長のミア(アジャーニ)。その夫と浮気も公認だったニコル(ストーン)はミアともレズビアンの関係だったが、彼女の勧めで夫の殺害計画を企てる。ニコルの自宅のバスで窒息死させ、死体を学校のプールに沈めるという計画は上手くいったように思えたが、死体がなかなか浮かんでこなかった。やがて教師たちによってプールの水を抜いてもらったが、やっぱり死体は消え去っていたのだ・・・

 誰が死体を持ち去った?もしか、夫は生きているのでは?と恐怖におののくミア。なんとかなだめようとするニコル。そして不審に感じた元刑事の女探偵(ベイツ)が行方不明の夫をの査を始めるといった展開だ。

 細かな点で犯人がわかりやすくなってしまい、ドキドキ感は全くない。エロチック・サスペンスが全盛の90年代の中にあっても、他作品に見劣りしてしまう。もともと心臓が弱いというミアの繊細さは伝わってくるけど、それも生かし切れてなかったなぁ。欲を言えば、ミアの浴室を覗き見していた生徒をうまく使ってほしかった。

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kossy

3.0ありがちな殺人ストーリー

ありがちな殺人ストーリー。それ以上でもそれ以下でもない。もう少し容疑者を増やすなどの工夫が欲しい所。もしくは、容疑者を特定できる状態で話を進めたいのなら、もっと殺人犯の心理描写を丁寧に描くなどして緊迫感を出してほしかった。
ていうか、よく見たらタイトルで犯人をばらしてるし。

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