月よりの使者(1954)

劇場公開日:

解説

「金色夜叉(1954)」に次ぐイーストマン・カラー総天然色映画。久米正雄の原作を「学生心中」の八住利雄が脚色している。監督は「花のいのちを」の田中重雄、撮影は「金色夜叉(1954)」の高橋通夫。出演者は「知らずの弥太郎」の山本富士子、「慕情」の菅原謙二、「浅草の夜」の若尾文子、根上淳「春琴物語」の船越英二のぼか沢村美智子、八潮悠子、村田知英子、細川ちか子、高松英郎など。

1954年製作/94分/日本
原題:The Messenger from the Noon
配給:大映
劇場公開日:1954年9月22日

ストーリー

富士見高原療養所に働く美貌の看護婦野々宮道子は、同僚のよう子と共に、暖かい献身的な看護で患者の信頼と愛情を集めていた。退院を間近に控えた患者弘田進は、道子に心を寄せ、結婚の約束を求めた。弘田にかつての婚約者であり、今も愛している弓子がいるのを知った道子は、弓子に同情するが、道子の心の動揺を感付いたよう子は、道子を励まし元気づけた。詩人の橋田も道子を愛しており、またレントゲン料の医師池内も彼女を愛していた。道子は弘田の烈しい愛情にまけて一緒に逃げる約束をしたが、橋田が重態になったので、弘田との約束を果たせず、最後まで橋田につきそっていた。一年後、道子は弘田と結婚した弓子の家へ派出された。弓子は道子の献身的な看護に深い信頼と愛情を寄せたが、道子と弘田が好意を持ち合っているのに気附いた。弓子が多量の睡眠薬をのんで自殺した時、他殺と見た警察の眼は道子と弘田に向けられた。道子と弘田はかばい合い、道子は弘田のために無実の罪を着る決心をしたが、外交官と結婚してワシントンにいる弘田の妹晴子の許に弓子から送られたフランス人形の中に、弓子の遺書が発見され、疑の晴れた道子と弘田は、よう子の計らいで結ばれた。

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

3.0若尾文子が看護婦の役

2023年3月3日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

若尾文子出演映画の未見作だったが、「正式デビュー3年目の出演作なので、チョイ役かな?」と思ったら、主演は山本富士子の映画だった(笑)
でも、[とっても若くて可愛い若尾文子]が見られたのでOK!ww

信州にある高原にある療養所、そこに「りんどう」などと言われている看護婦(山本富士子)がいる。その看護婦を愛している患者(菅原謙二)には、婚約者がいた。
ただ、その看護婦は療養所の医者(高松英郎)に抱きつかれたり、ほかの患者(根上淳)に手を握られたり……と現代だったら「セクハラだらけ」(笑)

そして、その看護婦を「おねえさま」と呼んで慕っている若い看護婦が若尾文子。
この映画はカラー作品なので、若尾文子がナース服・ワンピースなど(出演シーンは多くないが)カラフルな着こなしがナイス!
また、「婦長の機嫌が良いのは、もしかして、あの先生とチューかしら…。きゃあ~ぁ~~!」などと、キャピキャピした感じがキャワイイ(笑)

この映画の主演:山本富士子は、実際に、若尾文子より2歳年上なので、やはり「大人の女性らしさ」が出ている。そのため、若尾文子は妹的存在の脇役になっているが、脇役にしては「なかなかの存在感」あり。

物語は男女の恋愛ドラマの紆余曲折を描いたものだが、けっこう楽しめる映画であった。

[MEMO]本作鑑賞後、若尾文子出演映画の「鑑賞済135作品」・「未見26作品」。

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たいちぃ
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