さらばモスクワ愚連隊

劇場公開日:

解説

五木寛之の同名小説(講談社刊)を、「絞死刑」の田村孟が脚色し、「おれについてこい!」の堀川弘通が監督した青春もの。撮影は「三匹の狸」の福沢康道。1968年3月22日より、東京日比谷・みゆき座にて先行ロードショー。

1968年製作/97分/日本
原題:Good-bye Moscow
配給:東宝
劇場公開日:1968年3月27日

ストーリー

音楽プロモーター北見英二は、若いが名うての呼び屋で、ジャズピアノのかつての名プレイヤーでもあった。極東プロの黒川とユウ子は、そんな北見をステージに戻そうとしていた。ある日、北見はピアノ弾きの米青年ジェームスと知りあい、その欠点を指摘して親しくなった。しかし、ジェームスはベトナムに行く兵士だった。最後の夜、心をこめて弾くジェームスの「ストレンジ・フルーツ」に北見は感動した。そこにはジャズのあるべき姿、虐げられた者の心のうめきがあったからだ。ジェームスが去った後、北見は日本のジャズバンドをソ連におくる、という計画を引受け、モスクワに発った。彼の交渉相手は、ソ連の対外文化交流委員とか、日本大使館員白瀬などで、彼はこの仕事の裏に政治的なにおいを感じた。北見はジャズを必要とするソ連の民衆とじかに接したく、モスクワの街を歩いた。たまたま知り合ったトランペットを吹く少年ミーシャに連れられ、北見は「赤い鳥」に行った。そこは“雪溶け”の落し子スチリヤーガたちの溜り場だった。北見はそこで歓迎され、美しいエルザと親しくなった。彼はジャズに熱狂する若者たちの姿に、かつての自分の姿を見て、青春の情熱の蘇ってくるのを感じた。だが、日本のジャズバンドを持ち込む計画は失敗に終った。日本の有力な政治家の死でこの仕事をバックアップしていたG物産が手を引いたのだ。一度は落胆した北見だが、ある夜、彼はモスクワの若者のために、お別れの演奏会を開き、次々とジャズの名曲を演奏していった。ジャズは人間の生活から生れるものだ、とミーシャに教えた北見は、翌朝ミーシャに楽譜を与えようと待っていたが、ミーシャはエルザにつきまとう闇屋を刺し殺して逮捕されていたのだ。北見はさびしくモスクワを去っていった。

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スタッフ・キャスト

監督
脚色
田村孟
原作
五木寛之
製作
藤本真澄
神谷一夫
撮影
福沢康道
美術
村木忍
音楽
黛敏郎
八木正生
録音
渡会伸
整音
下永尚
照明
高島利雄
編集
黒岩義民
製作担当者
古賀祥一
助監督
出目昌伸
スチル
秦大三
合成
三瓶一信
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