ゲンセンカン主人
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解説

売れない漫画家の淡々と過ごす日常の中で出会う奇妙な出来事を、四つのエピソードを織り混ぜて描くドラマ。「無能の人」でも話題を呼んだつげ義春の著名な短編四本を原作に映画化したもので、つげ自身も家族ともども映画のラストに登場しオマージュを捧げられる。監督・脚本は「暴力戦士」(79)以来十四年ぶりの劇場映画となる石井輝男。つげをモデルにした主人公の漫画家・津部を「ちぎれた愛の殺人」の佐野史郎が演じる。

ストーリー

第一話『李さん一家』売れない漫画家・津部は貧困の果て片田舎に只同然でアバラ家を借り、自給自足の生活を送っていた。そんなところへ鳥語を話す李さんといううらぶれた中年男が現れ、いつの間にか妻と二人の子供ともども津部の家の二階に住みこんでしまうのだった。 第二話『紅い花』渓流釣りの名所にやって来た津部は小さな峠の茶屋を一人で守る幼い娘サヨコに出会う。そんなサヨコにちょっかいを出す幼な友だちのマサジ。彼と共にヤマメ釣りの穴場へ出かけた津部は上々の成果を上げ戻ろうとするが、清流の中で腰に流れを浸したサヨコを見つける。彼女の股間からは、真っ赤な花が幾つも流れを染めて下っていった。 第三話『ゲンセンカン主人』旅に出た津部はどことなく懐かしいひなびた温泉にたどり着く。老人ばかりが目立つその町で、宿を紹介してくれた老婆からゲンセンカンの主人に瓜二つだと驚かれる。その男はゲンセンカンに泊まり、女主人と陰獣のごとく交わり、いつの間にかその主人に収まったという。 第四話『池袋百点会』昭和三四年、貧困のどん底にいた津部の唯一の楽しみは喫茶店ランボーに行き、美人ウェイトレス福子に会うこと。だが福子は仲間の伊守の恋人だった。さて、いよいよ生活に窮した津部たちは、伊守の提案で“池袋百点会”というタウン誌を作りその広告でひと儲けしようとする。だがスポンサーは集まらず、おまけに営業マンとして雇った須山は、予約金を着服して逃げ、伊守も福子を残し女房のもとへ帰ってしまう。...

スタッフ

監督
脚本
石井輝男
原作
つげ義春
企画
中沢敏明
東條あきら
製作
木下茂三郎
プロデューサー
吉田浩二
撮影
石井浩一
美術
丸山裕司
藤木光次
音楽
鏑木創
録音
北村峰晴
照明
小中健二郎
編集
奥原好幸
助監督
森谷晃育
スチール
野上哲夫

キャスト

作品データ

製作年 1993年
製作国 日本
配給 シネセゾン
上映時間 98分

提供:株式会社キネマ旬報社

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