通天の角

劇場公開日:

解説

激安ショップ商法を背景に、父の仇である悪徳問屋を相手にひと芝居うつ主人公の姿を痛快に描くドラマ。『漫画ゴラク』(日本文芸社・刊)に連載された同名漫画(川辺優・作、郷力也・画)の映画化で、監督は本作がデビューとなる祭主恭嗣。脚本は「月はどっちに出ている」の鄭義信。撮影は小西泰正が担当。

1994年製作/90分/日本
配給:ケイエスエス
劇場公開日:1994年10月15日

ストーリー

弟分の洋太と共にタンカバイで地方回りを続ける岩下春男は、父の危篤の知らせを受け故郷の大阪に戻るが、死に目には会えなかった。妹・桃子の話によると悪質なバッタ屋・村鮫今朝男に騙され、失意のまま死んでしまったという。春男は父の仇を討つため、父の旧友である大衆演劇の先代座長・愛川竜次を説得し、またかつての恋人・みゆきに借金を申し込んで村鮫をハメるひと芝居をうつ。春男はミナミの一等地に激安ディスカウントショップ「通天の角」をオープン、羽振りの良さを見せ村鮫に接近し、洋太にわざと「店を裏切って商品を盗むから山分けしよう」と話を持ちかけさせる。だがドタン場で裏切るから″ドタン場の竜″と呼ばれている愛川が村鮫に接触し、全ての芝居は見破られてしまった。裏切りに気づき逆上した春男は愛川を刺そうとし、止めに入った洋太が刺されてしまう。動揺する春男から店の権利書を現金3千万円で買い取った村鮫は悠然とその場を去っていく…。と、洋太は起き出す。全て春男たちが仕組んだ計画だった。村鮫はニセの権利書をつかまされ呆然、見事に父の仇をうった春男は、取り戻した店を桃子にまかせ、洋太とまた意気揚々と旅に出ていった。

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