劇場公開日 1977年4月2日

「昔の山奥の因習」悪魔の手毬唄(1977) Cape Godさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5昔の山奥の因習

2016年11月27日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

総合65点 ( ストーリー:70点|キャスト:70点|演出:65点|ビジュアル:70点|音楽:65点 )

 「犬神家の一族」もそうだったが、昔の山奥の田舎はその地域独自の価値観やしきたりがあってその縛りの中に人々が生きていることが描かれているのが、現代的視点から見て興味深い。そして現代ほど規律がしっかりとしていなくて法の支配も緩やかな社会で、1人のたちの悪い男がかつて仕出かしたことの残滓がもたらす因果が面白い。
 この作品は犯罪や捜査についてはたいしたものではない。1つ出来事が起きるたびにわかったわかったと言う警察もかなり無能で頼りにならない。だが本質的にはその背景にある人間関係や不気味な雰囲気を楽しむものだろう。一昔前の山奥のほうだとこんなこともありそうという気にさせる。だが物語の整合性は「犬神家」よりもこちらのほうがあったが、怖い雰囲気や衝撃度は本作品のほうが弱い。

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Cape God