劇場公開日 2006年10月28日

「アメリカと日本とで、戦争に対する姿勢は大きく違う」父親たちの星条旗 Kさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0アメリカと日本とで、戦争に対する姿勢は大きく違う

Kさん
2016年4月2日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

怖い

知的

日本人とアメリカ人では全く戦争に対する捉え方が違う。優勢、劣勢もあるとは思うがアメリカでは戦争はビジネスとしての意味合いが強いのだと思う。
硫黄島での星条旗を掲げた有名な写真が実はあの旗は2本目であるとか、戦いが終結してからたてたものではないとか、本当はこの人は写真に写ってないとかどうでも良いことの方に戦死者のことよりも関心がいってしまうアメリカ人の感性に疑問を感じた。いくら身内が死のうと、これまでの幾多の戦争でどれだけ犠牲になった兵がいようと、アメリカンスナイパーで取り上げられたように戦争が終わって帰国後にPDSDに悩まされ自殺する人がたくさんいる現実があっても戦争を支持し続けるアメリカはなんて非情な国なんだろう。
戦争は優勢な立場にいて勝つことができれば経済的に凄く良い。アメリカは戦争をしたら自分達が優勢にたてるという確信から戦争に介入し続けてきている。
無実の同国の人間を殺したら、犯罪者。無実の敵国の人を殺したら、英雄。アメリカ人がその矛盾に気づく日は来るのだろうか。
「硫黄島からの手紙」と「父親たちの星条旗」の両作品を観て戦争を肯定することができなくなった。

K