300/スリーハンドレッド : 新作映画評論

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映画

300/スリーハンドレッド

劇場公開日 2007年6月9日
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300/スリーハンドレッド 6月9日よりサロンパス・ルーブル丸の内ほか全国松竹・東急系にてロードショー

映画鑑賞が新たな次元に突入したことを告げる一作

画像1(C) 2007 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.

音楽を聴くときに聴覚にすべてを委ねるように、すべてを視覚に委ね、ただ、網膜に映る動きと質感を味わうこと。それだけで本作によって映画を見るという快楽が新たな次元に突入したことが分かるはずだ。

「シン・シティ」で実現された実写でもアニメでもない新映像は、本作でさらに進化を遂げた。まず、その光量、色調、質感の緻密さ。薄曇りの空から降り注ぐ光の微妙な差違が表現され、さらに物語の時代に即して、映像には古代ギリシャのテラコッタの壺の色調とざらついた質感が与えられている。

加えて、速度の妙。スローモーションにも複数の速度があり、早回しもコマ落としも使用。例えば敵の兵士を槍で刺すといったひと連なりの動作が、3種以上の速度で描かれるのだ。この速度の妙味をさらに、兵士達が纏うケープを宙に舞わせて強調。そして、観客がこの映像に陶酔したい、と思った瞬間、映像は速度を落とし、その陶酔に身を委ねる時間を与えてくれるのだ。その愉悦。これらの質感、速度、図像で実現された、リアリズムとは別次元の美意識に貫かれ、身体の切断も流血もただひたすらに美しい。

監督が次に挑むのはアラン・ムーアのカルト・コミック「ウォッチメン」の映画化。その映像を見るのが今から待ち遠しい。

平沢薫

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ABOUT THE MOVIE

  • 300/スリーハンドレッド 画像2
  • 300/スリーハンドレッド
  • 「シン・シティ」のクリエイター、フランク・ミラーによるグラフィック・ノベルを 「ドーン・オブ・ザ・デッド」(04)のザック・スナイダー監督が映画化。紀元前480年。スパルタ王レオニダスのもとに、侵略を目論むペルシア帝国の王クセルクセスから使者が来訪し、水と土地を差しだし、服従の証を示せと要求。レオニダスはこれを拒否し、たった300人の重装歩兵で100万のペルシア軍を迎え撃つことになる。
  • 原題:
    300
    監督:
    ザック・スナイダー
    脚本:
    カート・ジョンスタッド、マイケル・B・ゴードン、ザック・スナイダー
    原作:
    フランク・ミラー、リン・バーレイ
    撮影:
    ラリー・フォン
    音楽:
    タイラー・ベイツ
    出演:
    ジェラルド・バトラー、レナ・ハーディ、ドミニク・ウエスト、デビッド・ウェンハムロドリゴ・サントロ
    製作国:
    2007年アメリカ映画
    上映時間:
    1時間57分
    配給:
    ワーナー・ブラザース映画
  • 6月9日よりサロンパス・ルーブル丸の内ほか全国松竹・東急系にてロードショー
  • オフィシャルサイト

(C) 2007 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.

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