劇場公開日 2000年3月4日

氷の接吻 : 映画評論・批評

2000年1月29日更新

2000年3月4日より丸の内ピカデリー2ほか全国松竹系にてロードショー

極寒のアラスカで燃え上がる“守護天使”の愛

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ユアン・マクレガーがアシュレイ・ジャッド演じる「魚座の魔性の女」の虜になる。と聞けば、魚座のはしくれとしては見逃せない。今回のユアンは珍しくコンピュータと1日中にらめっこで人付き合いが苦手のオタク系。そこはでも、ボソボソ喋る暗い青年をユアンが演じると、子鹿の瞳で母性本能くすぐり系になる。お見事。アシュレイはというと、魚座 というのは残念ながら小道具として登場するだけで、おまけに大半はカツラをつけて(職業はカツラのデザイナーと口走る場面 あり)、「恋する惑星」のブリジット・リン同様、素の美しさを隠している。もったいないと思っていたら、後半、地の果てアラスカに流れ着いたところで、やっと厚化粧を落として素顔で登場。髪も服もぞんざいながら、美しい!

ところでユアンの役は、妻と娘に8年前に蒸発されたイギリスの諜報部員。その娘が、別れた時の7歳の姿のままでたびたび現れるのだが、ということは15歳の娘がいるってこと?……今年まだ29歳なのに?

などなど、強引さが点在するけど、主演2人のほかにも、k.d.ラングやジュヌヴィエーヴ・ビジョルド(皺だらけ)たち「脇」でも見せてくれるから、目をつぶりましょう。

片岡真由美

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