劇場公開日 2007年2月10日

「ドイツの名優、Ulrich Müheの遺作」善き人のためのソナタ dobubobaさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0ドイツの名優、Ulrich Müheの遺作

2008年7月13日

泣ける

興奮

知的

この映画はドイツの映画で2006年ドイツで公開され、アカデミー賞でVolverとPan's Labyrinthを押しのけ最優秀外国語映画賞を受賞しました。(僕の中ではPan'sに勝つなんて思っていませんでした。)

どんな映画なんだろうと興味津々だったわけです。今週末、隣のラボのポーランドからの移民のA君が「実はポーランドもこの映画と同じ状況だったので、非常に見たい」ということで一緒に見に行ってきました。

内容はベルリンの壁崩壊前の東ドイツにて、国民が西ドイツ寄りに傾いていないかを監視する、政府機関のウィースラーという冷酷非道な主人公が、ある劇作家の部屋を盗聴しているうちに・・・という映画です。このウィースラー役の俳優Ulrich Mühe素晴らしいです。(ファニーゲームのオリジナルもこの方が主演。この映画が遺作に・・・)アメリカの映画だったら間違いなく、主演男優賞です。いや、まじで。一度見てください。本当にいい映画です。ストーリー、シナリオ、俳優たちの演技、撮影から編集まで、本当に素晴らしい映画です。最近のアメリカ映画の、ゲームのようなバイオレンスに飽きてきたところで、非常にいい映画に出会えました。

ちなみにこの映画のタイトルは直訳するとドイツ語でも英語でも「他人の生活」です。実際盗聴する映画なので間違いではないのですが、風情もへったくれもありません。今回、邦題の勝ちです。「善き人のためのソナタ」。これは劇中に出てくる曲のタイトルで、非常に重要なキーワードになっています。邦題つけた人偉いよ!

コメントする
dobuboba