劇場公開日 1996年1月27日

「ハリウッドの方程式をぶち壊した怪作」セブン にゃろめさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5ハリウッドの方程式をぶち壊した怪作

2022年5月20日
PCから投稿

1995当時、劇場で見た衝撃は覚えている。
30年弱経って、久しぶりに2日目の視聴。
全然色褪せない。やはり傑作、快作、いや、怪作。

当時のアメリカ映画(ハリウッド)には嫌気が
さしていた。とにかく、家族愛。とにかくハッピーエンド。
そんな名作ももちろんあるよ。
バッドエンドの作品もたくさんあるよ。
でもバッドエンド作品はヒットしないんだ。
後にカルト的な評価を得ても、興行的には失敗。
そんな時代にやってきた「SE7EN」の何が凄いかって、
こんな胸糞映画なのに大ヒットしたこと。
ハリウッドの方程式では、ミルズは撃たず、
ジョンドゥは司法と世論に裁かれメデタシというラスト。
普通、バッドエンドの映画は試写会でブーイングをくらい、
泣く泣く無理やりハッピーエンドにした作品がほとんどだった。
(だから当時の映画に嫌気がさしたんだけどね。)

正確なところ知らんけど、
映画監督が「フィルムメーカー」と呼ばれ始めてた。
デビッドフィンチャーがMV、PV出身だからだね。
アメリカン好青年のブラッドピットが、
そんなイメージを払拭したくて出演したのがこの映画だね。
いろんな雑誌やメディアで考察がいっぱいあった。
みんな真似して似たような映画がいっぱい生まれた。
特に最後、撃たれた後、カメラがジョンドゥ目線になるところ。
みんな真似してた。

昔も今も、こういうゲームチェンジャー的なクリエイターが
革命を起こすんだね。

当時も今も変わらず映画ファンでいられるきっかけ
かもしれない。
ありがとうございます。

にゃろめ