劇場公開日 2002年2月2日

「性の倒錯と歪んだ衝動」ピアニスト reonrionさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0性の倒錯と歪んだ衝動

2017年10月12日
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悲しい

知的

難しい

男性社会の中でキャリアを積む女性というのは、ある種誰しも精神的には男性にならざるを得ない場面が多々あると思う。そうした中で、無意識にも精神的な性の倒錯、偏った成長に伴う歪んだ衝動が生まれるのではないかと思った。反発し合うそれらはある面から見たら狂気的で恐ろしいのだけど、また裏返すととても幼く純粋で美しくすらある。最後のナイフを使うシーンの主人公の表情は凄まじかった。そして、その後の颯爽とした去り際…。それでも自分らしく生きるしかない。強く儚く美しい。印象深い作品でした。

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reonrion