トンマッコルへようこそ : 新作映画評論

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映画

トンマッコルへようこそ

劇場公開日 2006年10月26日
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トンマッコルへようこそ 10月26日よりシネマスクエアとうきゅうほかにてロードショー

ビジュアル面での豊かさによって現実的な指向を持った寓話として成立

画像(C) 2005 Showbox/Mediaplex Inc.

韓国映画がパワフルである理由のひとつに、政治的・歴史的な緊張構造がいまだ厳然と存在するという事実があるのは疑いのないところだろう。昨年韓国で記録的な動員となった本作にも、そうしたシビアな情勢ははっきり反映されている。

地上の争いから隔絶され、まさにユートピア然としたこの地に迷いこんでくるのは、地上的混乱とイデオロギー対立の縮図というべき韓国軍・北朝鮮軍・アメリカ軍の三者。展開される対立と融和の物語は、ファンタジーの味つけがされているとはいえ生々しくさえある。しかし、それが生半なものとならず、きわめて現実的な指向を持った寓話として成立しえたのは、ビジュアル面での圧倒的な豊かさに因るところが大きい。

偵察機、ポップコーンの雪、落下傘部隊、爆弾、そして無数の蝶々といった「空からの落下~飛翔」のイメージが要所で繰り返され効果的。これが「天空=理想」と「地上=現実」のあいだにあるユートピア……たとえば「太陽政策」とか「南北融和」といった問題に対する回答として、トンマッコルをリアルたらしめているのだ。

実力派シン・ハギュン、チョン・ジェヨンも交えた兵士たちのアンサンブルもいいが、村の象徴的存在であるカン・ヘジョンの妖精ぶりが可愛い。久石譲の音楽も近年のベスト。

ミルクマン斉籐

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ABOUT THE MOVIE

  • トンマッコルへようこそ 画像1
  • トンマッコルへようこそ
  • 05年度の韓国映画界で興収1位の座に輝いたヒューマンドラマ。朝鮮戦争が行われていた50年代初頭。墜落したアメリカ機を追って北朝鮮人民軍と韓国軍のそれぞれの兵士たちが、“トンマッコル”と呼ばれる人里離れた村に迷い込む。村で鉢合わせとなった両軍の兵士は対立するが、戦争のことなど知らないのんびりした村人たちによって、打ち解けていく……。監督は本作が長編デビューとなるパク・クァンヒョン。
  • 原題:
    Welcome to Dongmakgol
    監督:
    パク・クァンヒョン
    脚本:
    チャン・ジン、キム・ジュン
    撮影:
    チェ・サンホ
    音楽:
    久石譲
    出演:
    シン・ハギュンチョン・ジェヨンカン・ヘジョン、イム・ハリョン、ソ・ジェギョン、リュ・ドックァン
    製作国:
    2005年韓国映画
    上映時間:
    2時間12分
    配給:
    日活
  • 10月26日よりシネマスクエアとうきゅうほかにてロードショー
  • オフィシャルサイト

(C) 2005 Showbox/Mediaplex Inc.

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