劇場公開日 1997年5月17日

「スターがスターを育てる!」ザ・エージェント 近大さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0スターがスターを育てる!

2018年2月13日
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鑑賞方法:DVD/BD、CS/BS/ケーブル

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思い出しレビュー5本目。
『ザ・エージェント』

スポーツ・エージェントのジェリー・マグワイアは、高い年俸だけを追求する会社の方針に疑問を持ち、提案書を提出するも、あっさりクビに。唯一共感してくれた会計係のドロシーと共に独立会社を立ち上げるが…。

初めて見た時は面白さがよく分からなかった。
スポーツ・エージェント界やアメフト界の事なんてまるで知らんし。
でも、何度か見ていく内に面白さが分かってきた。
そんな専門的な知識など要らない。
仕事、人生の転機、どん底、恋、家族、成功するとは、本当に大事なものとは…?
心地よいくらいのサクセス・ストーリー!
トムくんにとっても、BEST作の一本!
アクション系が『トップガン』『MIシリーズ』なら、ヒューマン・ドラマ系なら『7月4日が生まれて』や間違いなく本作!

とにかくトムくんの魅力に溢れまくってる。
トムくんと言うとどうもナルちゃんな気質もあるんだけど、ここで彼が魅せるのは爽やかな好青年像。
ま、それがまたナルちゃんでもあるんだけど、でも本当にハマり役だ。
本作で彼が演じるのは、スターではない。スターを育てる側。
言ってみりゃ、スターがスターを育てるんだから最高のセオリー。
役柄は陰の存在だが、やっぱりスターのオーラは隠せる訳がない。

この作品で初めてレニー・ゼルウィガーを知った。
キュートな魅力、ロマンス面を盛り上げ、そして確かな実力。彼女もオスカー候補に挙がるべきだった。
崖っぷちのジェリーたちに、ただ一人クライアントになってくれたロッド。アカデミー助演賞に輝いたほどのキューバ・グッティングJrの快演!
あのシーンがどうしても鮮明に残る。ジェリーに「ショー・ミー・ザ・マネー」と言わせるあのシーン。ジェリー「ショー・ミー・ザ・マネ~!!」。
レニーの息子、ジョナサン・リプニッキくんの愛らしさも忘れてはいけない。

笑えて、胸も熱くなるし、後味爽やか。
監督キャメロン・クロウは本作と『あの頃ペニー・レインと』で才気を奮ったのに、最近精彩を欠いているのが残念。
また本作のような快作を放ってほしい。

近大