blur:To The End ブラー:トゥー・ジ・エンド

劇場公開日:

解説

イギリスの人気ロックバンド「blur(ブラー)」の復活とバンド史上最大規模のライブへの軌跡を追ったドキュメンタリー。

1990年代のブリットポップムーブメントを牽引し、その後もイギリスのロックシーンを代表する存在として世界的に人気を集めてきたブラー。2023年7月には8年ぶりとなるアルバム「The Ballad of Darren」を発表して再始動を果たし、バンド史上最大規模となるロンドンのウェンブリー・スタジアムでライブを敢行した。

本作では、2023年初頭にアルバムのレコーディングのために集まったメンバー4人にカメラを向け、30年来の仲間である彼らのユニークな関係を追う。数々の楽曲のパフォーマンスはもちろん、スタジオ内でのメンバーの様子、ツアー中の生活といったオフショットやアーカイブ映像もふんだんに盛り込みながら、彼らの貴重な1年間を映しだす。監督は「リアム・ギャラガー ネブワース22」のトビー・L。

2024年製作/104分/G/イギリス
原題または英題:Blur: To the End
配給:KADOKAWA
劇場公開日:2025年1月31日

オフィシャルサイト

スタッフ・キャスト

全てのスタッフ・キャストを見る

フォトギャラリー

  • 画像1
  • 画像2
  • 画像3
  • 画像4
  • 画像5
  • 画像6
  • 画像7
  • 画像8

(C)2024 Copyright Up The Game Limited & blur

映画レビュー

4.050代の円熟味と互いを尊重し合った友情に浸る

2025年1月31日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

昔からの熱心なファンの方がどうご覧になるのかは正直わからないが、私のようにブラーのアルバムを何枚か持ちつつも、彼らがどのような人たちなのか深く知らずごく曖昧に聴き続けてきた人間にとって、本作は各々の個性や現在の胸中をうかがいしれる非常に充実したひと時だった。音楽性の面で衝突することもあった若かりし頃と違い、本作で活写されるのは8年ぶりのアルバム制作、そしてウェンブリー・スタジアム公演へ向かう50代の彼らの姿なのだから、人としての円熟味も相まって、安心して見つめることができる。現時点でたどり着いた彼らなりの関係性とは何か。なるほどそれは、お互いをよく知るからこそ尊重し合う。一定の距離を持ち過度に踏み込みすぎない。その上で発揮される30年越しの友情がここには刻まれており、それでいて当然ながら音楽面に関してはプロとして妥協しない。ウェンブリーでの最高のライブ映画と併せて、じっくり浸りたい一作だ。

コメントする (0件)
共感した! 1件)
牛津厚信

5.0◇55歳からの生き様

2025年2月4日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

 ブラーがブレイクした1990年代前半、会社に入ったばかりの私は毎日疲れ果てて、音楽も即物的な分かりやすいものばかりのタレ流し、学生時代のように聴き込むことはなくなってました。ブラーを聴き始めたのも比較的最近、ここ10年ぐらいです。最初に聴いたアルバムは『13』だった記憶。"Tender" "Coffee & TV"ヒット曲系がお気に入りでした。正直、包括的に1stアルバムから聴き直したのはサブスクになってから。今では最もお気に入りバンドの一つです。今回はドキュメンタリー&ライブのダブル(104+128分)でどっぷり鑑賞しました。

 To The Endはドキュメンタリー。イギリスの海辺の田舎町に集まった昔の仲間たちが音楽を通じてそれぞれの人生を見つめ直す物語です。ティーンエイジャーの頃からバンドを始めて、衝突や分裂と再結集を繰り返してきたブラーのメンバーも、60歳前後。それぞれが自分の生活圏とライフスタイルを持っていて、それぞれに尊重し合いながら音楽を作り上げていきます。

 もう一つはウェンブリースタジアムでのライブ映像。収容人数9万人、デーモンの開口一番「想像以上だ」というコメント通り、歓声の迫力で地響きが起こるような凄まじい熱気です。会場の臨場感そのままに、ブラーの名曲がこれでもかこれでもかと注ぎ込まれて興奮が渦巻いて溢れ出し涙腺が崩壊してしまいました。

 私の学生時代には、JAZZは「年寄りの音楽」と友達と語り合っていましたが、今やROCKこそシニア御用達音楽化しているのかもしれません。

 55歳を過ぎる頃、自分の人生そのものを振り返り、自らの人となりを見つめ直す時なのでしょうか。私がブリティッシュロックに惹かれるのは、その内省的なところです。常に客観的に自分自身を見つめ直す冷めた部分を秘めて感じます。ブラーにもその内省性が本質的に備わっていることに改めて気づかせてくれる映像と音楽でした。そんなブラーを聴きながら、自分自身の残された人生について改めて見つめ直すのでした。

コメントする (0件)
共感した! 1件)
私の右手は左利き

4.5満身創痍でもバンドは続く

2025年2月1日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

2009年のグレアム復帰以来デーモンの「ブラーはもう終わり」→唐突の新譜リリースor超大規模ライヴを何度となく繰り返してる彼らの初ウェンブリー公演までの軌跡のドキュメント

ウェンブリー後に来たサマソニでも昔と変わらず暴れまくっててロックミュージシャンは不死身か!と思ってたらアレックス以外の3人が膝に爆弾抱えてたとは(デイヴの骨折は報道で知ってたけどあんな重症だったとは)

ライヴ活動はもう本当に最後かもしれない
でも創作意欲がある限りは
このバンドでやる意味がある限りは
作品出し続けて欲しいし
そうしていきそうな終わり方だった

コメントする (0件)
共感した! 0件)
yuka

「blur」シリーズ関連作品