劇場公開日 2024年4月19日

「「0」の意味が深かった。」陰陽師0 とうきさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0「0」の意味が深かった。

2024年4月29日
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鑑賞方法:映画館

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完全に期待以上の傑作、いい意味で観客を裏切った結末が凄かった。最初タイトルの「0」は単に前日譚のような意味合いだと思ったが、ちゃんと「安倍晴明という陰陽師の始まり」という意味も表して鳥肌が立った。

前作映画の大ファンで、漫画シリーズも全巻読了。陰陽師シリーズというと一般的に鬼、妖怪、呪術、式神などを思い浮かぶでしょう。今回の映画は今までの認識を一変に覆すほどの内容になるけど、最終的にちゃんと「やっぱ陰陽師だ」と納得させるところがヤバイと思う。脚本がマジ天才でした。

そして安倍晴明のことですが、一般的に人を惑わす魅力の持ち主というイメージで、その意味で最初山崎くんの晴明がちょっと地味だなっと思ったけど、実際話の全体像が分かってから今回の「0」の話にはこの晴明だからこそ完璧だと思った。最後はめちゃカッコよかった。

その一方染谷さんの博雅は伊藤さんの可愛いおバカと違ってちょっと不器用な人に見えた。その不器用さのゆえに、今回の事件を起こらせて最終的にあんな決断を下したとも言える。時代背景もあるとはいえ、普通は理解しづらい決断だと思うが、この博雅にはふさわしい。だからお姫君も納得できたでしょう。

劇中にはまだ親しくないお二人ですが、最後はちゃんとあの馴染みな晴明と博雅の姿になれてシリーズファンとしてやはり嬉しかった。

今回の話はミステリー要素も凄く濃くて、ミステリーが好きなファンもきっと楽しめると思う。自分には犯人だと思ったけど犯人になって欲しくない人が、最終的に犯人ではなかったことにちょっと感動した笑。

後サブキャラの皆さんも全員素晴らしいし、美術が凄くよかった!

是非是非この製作陣で続編を作って欲しいです!

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とうき