全米映画ランキング : 2025年9月26日～2025年9月28日

全米映画ランキング：2025年9月29日発表（毎週月曜日更新）

全米週末興行成績：2025年9月26日～2025年9月28日
（金額・順位は確定前のもの）Box Office Essentials

順位	先週		上映週	週末の興収（単位：$）	累計興収（単位：$）
1	初	One Battle After Another 「ワン・バトル・アフター・アナザー」 Warner Bros. （ワーナー・ブラザース映画）	1	22,400,000	22,400,000
2	初	Gabby's Dollhouse: The Movie 「ギャビーのドールハウス　ザ・ムービー」 Universal （東宝東和）	1	13,700,000	13,700,000
3	1	「劇場版「鬼滅の刃」無限城編　第一章　猗窩座再来」 Sony Pictures/Crunchyroll （東宝、アニプレックス）	3	7,100,000	118,176,000
4	3	The Conjuring: Last Rites 「死霊館　最後の儀式」 Warner Bros. （ワーナー・ブラザース映画）	4	6,860,000	161,454,000
5	初	The Strangers: Chapter 2 Lionsgate	1	5,900,000	5,900,000
6	2	Him Universal	2	3,650,000	20,794,000
7	4	The Long Walk Lionsgate	3	3,400,000	28,814,000
8	5	Downton Abbey: The Grand Finale Focus Features	3	3,300,000	39,008,000
9	初	They Call Him OG Prathyangira Cinemas	1	1,421,600	5,096,137
10	6	A Big Bold Beautiful Journey 「ビューティフル・ジャーニー　ふたりの時空旅行」 Sony Pictures （ソニー・ピクチャーズエンタテインメント）	2	1,250,000	5,923,000

レオナルド・ディカプリオ主演「ワン・バトル・アフター・アナザー」が首位デビュー

9月第4週の北米映画市場、週末3日間（9月26～28日）の興行収入ランキングでは、レオナルド・ディカプリオ主演のポール・トーマス・アンダーソン監督最新作「ワン・バトル・アフター・アナザー」が、週末興行収入2240万ドルで初登場1位を獲得しました。

「ワン・バトル・アフター・アナザー」は、平凡ながらも冴えない日々を過ごす元革命家のボブ（ディカプリオ）が、最愛の娘がさらわれたことにより生活が一変するさまを描いたアクション。公開初週を首位で飾りましたが、興行専門家のあいだでは、この初動成績をどう評価すべきか意見が分かれています。

製作費に1億3000万ドル以上、マーケティング費に7000万ドル以上を投じていることから、初週末の北米興収が2240万ドル、全世界で4850万ドルという興行収入は期待外れといえます。通常、チケット売上がスタジオと劇場運営者で50％ずつ分配されることを考慮すれば、スタジオ側の損益分岐点に達するには全世界興収で約3億ドルが必要となるからです。

本作は、北米ではR指定、上映時間3時間以上、既存の観客がいないオリジナル脚本と、観客に劇場に足を運んでもらうには不利な条件が重なっています。しかし、観客からの評価は上々であり、観客の満足度を出口調査するシネマスコアでは「A」の高評価を獲得、米批評家サイト「ロッテントマト」で平均96%を記録していることから、今後口コミで興収を伸ばすことが期待されています。

2位は、Netflixの未就学児向け人気シリーズを原作とした「ギャビーのドールハウス　ザ・ムービー」。公開初週末で1370万ドルを売上げました。シネマスコアの出口調査で高評価の「A＋」を獲得し、劇場公開期間の延長が期待されています。3位は、吾峠呼世晴原作の人気アニメシリーズ最新作「劇場版『鬼滅の刃』無限城編　第一章　猗窩座再来」で、公開3週間で北米興収1億1810万ドルとなり、北米アニメ映画史上最大の興行収入を記録しています。

「死霊館　最後の儀式」は、686万ドルで第4位にランクインしました。実在した心霊研究家エド＆ロレイン・ウォーレンの夫妻が体験した奇怪な事件の実話をもとに描いたホラーシリーズの最終章で、現在累計で北米興収1億6150万ドル、世界興収4億3500万ドルを超え、シリーズ最高の興行収入を記録しました。

2025年9月29日更新　飯田沙野