モリー・マローン : ウィキペディア(Wikipedia)
モリー・マローン(英 Molly Malone)は、アイルランドのダブリンを舞台にした曲であり、非公式なダブリン市の歌として、広く親しまれているMonday June 13th - Molly Malone Day, 1988。
概要
この曲は、ダブリンで魚売りを営んでいた美しい娘が、熱病のため若くして死ぬと言う架空の話をもとにしているが、20世紀後半になって、モリーは17世紀に実在していたという話が浮上した。彼女は一般的には、昼は行商、夜は、時によって売春婦をしていた女とされているがSiobhán Marie Kilfeather, Dublin: a cultural history, Oxford University Press US, 2005, p. 6. 。この売春婦説には異論がある。それとは対照的に、モリーは、17世紀以来、貞淑な魚売りの娘として描かれても来ている。しかしながら、17世紀であろうが、そうでなかろうが、この曲が実在のモデルがいるのか、確たる証拠はない。モリーという名前は、メアリー、マーガレットという名前のよくある変化形であり、何世紀にもわたって、ダブリンには多くのモリー・マローンという女性が実在していて、彼女たちと、この曲との関連の裏付けはないIrish Historical Mysteries: Molly Malone。それにもかかわらず、ダブリン・ミレニアム・コミッションは、1988年に、モリー・マローンが1699年6月13日死亡説を受け入れ、6月13日を「モリー・マローンの日」とすることを奨励した。
実は、この曲の楽譜が初めて出版されたのは、1833年、アメリカのマサチューセッツ州ケンブリッジでのことだった。ロンドンでも、フランシス・ブラザーズ・アンド・デイにより、1884年に発売された。ロンドンで発売された時は、エディンバラの作曲家ジェームズ・ヨークタウンの作詞作曲で、編曲を手掛けたのはエドマンド・フォーマンだった。こちらの楽譜は、エディンバラのコーラー・アンド・サンの許可を得て、再版された。つまり、スコットランドでは初めての出版であるということだった。しかしこの楽譜の存在は突き止められていない。本当は、19世紀後半のスコットランドのミュージックホールから広まった曲だと言われている。『いとしのクレメンタイン』のように、すべてのジャンルに属する曲である。
1790年ごろに、ドンカスターで出版された『アポロズ・メドレー』(Apollo's Medley)という本がある。これは、2010年に再発見されており、この本の78ページに『スイート・モリー・マローン』を参考にしたという曲が収められている。この曲の最後の一行はこうなっている。
しかし、題名と、モリーがダブリンの近くのハウスに住んでいたことを別にすれば、この曲は、広く知られている『モリー・マローン』と似通った部分は見られない。この『スイート・モリー・マローン』は、1831年に『ザ・シャムロック:ア・コレクション・オブ・アイリッシュ・ソングス』というコレクションに納められ、ジ・エディンバラ・リテラリー・ジャーナル社から『モリー・マローン』のタイトルで発売されたReview in The Edinburgh literary journal。
歌詞
- In Dublin's fair city,
- Where the girls are so pretty,
- I first set my eyes on sweet Molly Malone,
- As she wheeled her wheel-barrow,
- Through streets broad and narrow,
- Crying, "Cockles and mussels, alive, alive, oh!"
- "Alive, alive, oh,
- Alive, alive, oh",
- Crying "Cockles and mussels, alive, alive, oh".
- She was a fishmonger,
- But sure 'twas no wonder,
- For so were her father and mother before,
- And they each wheeled their barrow,
- Through streets broad and narrow,
- Crying, "Cockles and mussels, alive, alive, oh!"
- (chorus)
- She died of a fever,
- And no one could save her,
- And that was the end of sweet Molly Malone.
- Now her ghost wheels her barrow,
- Through streets broad and narrow,
- Crying, "Cockles and mussels, alive, alive, oh!"
- (chorus)
- ダブリンの美しい街に
- 可愛いモリー・マローンが現れる
- 初めて会ったモリー
- 彼女は一輪車を押して
- あちこちの通りを歩いて行く
- 「ザルガイにムラサキガイはいかが、活きがいいですよ!」
- (コーラス)
- 活きがいいですよ
- 活きがいいですよ
- ザルガイにムラサキガイはいかが、活きがいいですよ!
- モリーは魚売り
- それは当然だ
- でも彼女の両親も昔
- それぞれが一輪車を押して
- あちこちの通りを歩いて行った
- 「ザルガイにムラサキガイはいかが、活きがいいですよ!」
- (コーラス)
- モリーは熱病で死んだ
- 誰も彼女を救えなかった
- 可愛いモリーの、それが最期
- 今は彼女の幽霊が車を押して
- あちこちの通りを歩きまわる
- 「ザルガイにムラサキガイはいかが、活きがいいですよ!」
- (コーラス)
モリーの像
モリー・マローンの記念像はジーン・ラインハートによって設計され、ダブリン市千周年を祝うために建設された。ダブリンのグラフトン通りに建てられたこの像は、俗にこうも呼ばれる。
- 「ザ・タート・ウィズ・ザ・カート」(手押し車の女、The Tart with the Cart)
- 「ザ・ディッシュ・ウィズ・ザ・フィッシュ」(魚料理、The Dish With the Fish)
- 「ザ・トロロップ・ウィズ・ザ・スキャロップ」(ふしだらな女と帆立貝、The trollop With the Scallop(s))
- 「ザ・ドーリー・ウィズ・ザ・トローリー」(手押し車のかわい子ちゃん、The Dolly With the Trolley)
- 「ザ・フラート・イン・ザ・スカート」(スカートの中の浮気、The Flirt In the Skirt)
モリーの像は、胸の大きな、17世紀の衣装をつけた若い女性の姿で表現されており、服の胸開きがかなり広いが、その当時の女性は「公の場で子供に授乳していたため、至る場所で胸ははだけられていた」ため、当然ともいえる。
応援歌
スポーツチーム、特にダブリンGAA、レンスターラグビーチーム、ギリンガムFCやアイルランド代表ラグビーチームの応援歌でもあるbabbling brook, the leinsterfans.com supporters forum ● View topicUrban Dictionary: molly malone。
外部リンク
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