アルバ・ロルバケル : ウィキペディア(Wikipedia)
アルバ・ロルヴァケル(Alba Rohrwacher、1979年2月27日 - )は、イタリアの女優。妹は映画監督のアリーチェ・ロルヴァケル。
経歴
1979年2月27日、フィレンツェに生まれる。イタリア人の母とドイツ人の父を持ち、ウンブリア州で育った彼女は、演技の道へ進むために大学の薬学部を中退した。ローマに移り住み2003年にイタリア国立映画実験センターを卒業。
2004年にカルロ・マッツァクラーティ監督『再発見された愛』(L’amore ritrovato)で映画デビュー。その後は2005年のルカ・グァダニーノ監督『メリッサ・P 青い蕾』や2007年のダニエレ・ルケッティ監督『マイ・ブラザー』に端役で出演。後者では、映画実験センター時代に苦学をともにしたリッカルド・スカマルチョと共演を果たしている。(彼とはさらに後年、2019年『もしも叶うなら』で愛人役として共演している。)
2008年、シルヴィオ・ソルディーニ監督『日々と雲行き』でダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞助演女優賞を受賞。2009年、プーピ・アヴァーティ監督『ボローニャの夕暮れ』でダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞主演女優賞を受賞する。2012年には、2009年に社会問題に発展したエルアナ・エングラーロの安楽死を扱ったマルコ・ベロッキオ監督の『眠れる美女』に出演する。
2014年、『夏をゆく人々』で、妹アリーチェ・ロルヴァケルの映画に初出演。自伝的要素を少し含んだ、属世界から離れて暮らす家族の物語で、決して明るい映画ではないのだが、そのインタビューや対談から、姉妹の仲の良さが窺える。同年、サヴェリオ・コスタンツォ監督の『ハングリー・ハーツ』でアダム・ドライバーと共演。強迫観念に駆られて子育てをする母親役を演じ、第71回ヴェネツィア国際映画祭女優賞を受賞する。
2018年から放送されているベストセラー原作のテレビドラマシリーズ『ナポリの物語』ではナレーションを務める。また同じ年、『幸福なラザロ』で妹アリーチェの長編映画に二度目の出演。これがカンヌ国際映画祭脚本賞を獲得し、才気あふれるロルヴァケル姉妹の姿を世界に印象付けた。
私生活のパートナーは、『ハングリー・ハーツ』、『ナポリの物語』で監督を務めたサヴェリオ・コスタンツォ。
フィルモグラフィー
映画
- 日々と雲行き(2007年)
- マイ・ブラザー(2007年)
- 私を撮って(2008年)
- ボローニャの夕暮れ(2008年)
- やがて来たる者へ(2009年)
- ミラノ、愛に生きる(2009年)
- 素数たちの孤独(2010年)
- 30日の不倫(2010年)
- 犯罪「幸運」(2012年)
- 司令官とコウノトリ(2012年)
- 眠れる美女(2012年)
- シチリアの裏通り(2013年)
- 夏をゆく人々(2014年)
- ハングリー・ハーツ(2014年)
- 処女の誓い(2015年)
- 五日物語 -3つの王国と3人の女-(2015年)
- パレス・ダウン(2015年)
- 私の血に流れる血(2015年)
- おとなの事情(2016年)
- 盗聴者(2016年)
- イスマエルの亡霊たち(2017年)
- ザ・プレイス 運命の交差点(2017年)
- ルチアの恩寵(2018年)
- 私の娘よ(2018年)
- 幸福なラザロ(2018年)
- もしも叶うなら(2019年)
- (2020年)
- 私のママでいる(2020年)(短編)
- 3つの鍵(2021年)
- ロスト・ドーター(2021年)
- チネチッタで会いましょう(2023年)
- 墓泥棒と失われた女神(2023年)
- そう言ったでしょ(2023年)
受賞
- 2008年 - ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞助演女優賞(『日々と雲行き』)
- 2009年 - ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞主演女優賞(『ボローニャの夕暮れ』)
- 2014年 - 第71回ヴェネツィア国際映画祭女優賞(『ハングリー・ハーツ』)
外部リンク
出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 | 最終更新:2024/05/06 13:42 UTC (変更履歴)
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