八住利雄 : ウィキペディア(Wikipedia)
八住 利雄(やすみ としお、1903年〈明治36年〉4月6日 - 1991年〈平成3年〉5月22日)は、日本の脚本家。元日本シナリオ作家協会理事長(1965年 - 1968年、1982年 - 1991年)。脚本家の白坂依志夫は長男。
来歴・人物
大阪市出身。早稲田大学露文学科卒業。卒業後、しばらくはロシア文学の翻訳家、築地小劇場などの新劇運動を経て。
1928年、春秋社から人生読本というタイトルでトルストイの翻訳書を出版、笹本寅が携わったシナリオ1983年3月号76~77頁。
1936年、PCL入社。脚本第一作は『武士道朗らかなりし頃』を発表、1939年(昭和14年)『樋口一葉』で注目され、その後シナリオライターに専念する。 。1947年(昭和22年)、ラジオドラマ『向う三軒両隣』の脚本を伊馬春部、北条誠、北村寿夫とともに交代で執筆。終戦直後の民主的で明るい人間関係を描くホームドラマは人気番組となった。1970年(昭和45年)、紫綬褒章受章。1976年(昭和51年)、勲四等旭日小綬章受章。特に昭和二十年代にはキネマ旬報ベストテンに5本の作品(共同脚本3本を含む)などを健筆をふるい、映画『約250本』『テレビ約60本』の娯楽作品から文芸作品までジャンルを問わず、重鎮脚本家として大作を多く手がけた。
1980年頃から書くことを止め、以後悠々自適。日本シナリオ作家協会理事長に就任後は、著作権の確立、日中シナリオシンポジウム開催に尽力した。
主な脚本作品
映画
- 武士道朗らかなりし頃 武士道朗らかなりし頃|日本映画製作者連盟(1936年)
- 樋口一葉(1939年)
- 伊那の勘太郎 伊那の勘太郎(1943年)
- 決戦の大空へ(1943年)
- 熱風(1943年)
- 民衆の敵(1946年)
- 麗人(1946年)
- 春のめざめ 春のめざめ(1947年)
- 戦争と平和(1947年)
- 女の一生(1949年)
- のど自慢狂時代(1949年)
- 白雪先生と子供たち(1950年)
- また逢う日まで(1950年)
- 憧れのハワイ航路(1950年)
- 傷だらけの男(1950年)
- 細雪(1950年)
- お国と五平(1952年)
- 戦艦大和(1953年)
- 花の生涯 彦根篇 江戸篇(1953年)
- 早稲田大学(1953年)
- ひよどり草紙(1954年)
- 或る女(1954年)
- ハワイ珍道中(1954年)
- 月よりの使者(1954年)
- たけくらべ(1955年)
- 夫婦善哉(1955年)
- 新諸国物語 オテナの塔 新諸国物語 オテナの塔 (前篇 1955年、後篇1956年)
- 白夫人の妖恋(1956年)
- 猫と庄造と二人のをんな(1956年)
- 台風騒動記(1956年)
- 雪国(1957年)
- 智恵子抄(1957年)
- 白夜の妖女 白夜の妖女(1957年)
- 挽歌(1957年)
- 負ケラレマセン勝ツマデハ(1958年)
- 駅前旅館(1958年)
- 絶唱(1958年)
- 細雪 細雪(1959年)
- 花のれん(1959年)
- 暗夜行路(1959年)
- 硫黄島(1959年)
- 日本誕生(1959年)
- 世界大戦争(1961年)
- 風と雲と砦 (1961年)
- 忠臣蔵 花の巻・雪の巻(1962年)
- どぶろくの辰(1962年、東宝)
- 憂愁平野 (1963年)
- 喜劇 とんかつ一代 (1963年、原作)
- 台所太平記(1963年)
- ミスター・ジャイアンツ 勝利の旗(1964年)
- 四谷怪談(1965年)
- 喜劇 駅前百年(1967年)
- 斜陽のおもかげ(1967年)
- 日本海大海戦(1969年)
- ノストラダムスの大予言(1974年)
- 吾輩は猫である(1975年)
- 妻と女の間(1976年)
テレビドラマ
- 続・忍ぶ川(TBS、1962年)
- 忍ぶ川 その三(TBS、1963年)
- 台所太平記 (日本テレビ、1963年-1964年)
- 奥さまはお人好し 奥さまはお人好し(日本テレビ、1964年-1965年)
- 女のいくさ(NET、1964年)
- 明治天皇(読売テレビ、1967年)
- 積木の箱(毎日放送、1968年)
- 五人の野武士 第19話(日本テレビ、1969年)
- 頑張れ!かあちゃん(NET、1969年)
- 泣かないで!かあちゃん(NET、1970年)
- 宮本武蔵(NET、1970年-1971年)
著書
参考文献
外部リンク
- 八住利雄 - 東宝WEBSITE
- 八住利雄 -日本映画情報システム
出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 | 最終更新:2024/11/19 10:41 UTC (変更履歴)
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