畑山博 : ウィキペディア(Wikipedia)
畑山 博(はたやま ひろし、1935年5月18日 - 2001年9月2日)は、東京府出身の小説家、文学研究者。
人物
- 東京に生まれ、幼くして父を亡くし、戦中後は、母、兄弟たちと小諸市大里村飼場に疎開する。
- 日本大学第一高等学校中退後、旋盤工など数々の職を経て、1966年に放送作家としてデビュー。同年に「一坪の大陸」で第9回群像新人文学賞の小説部門優秀作。
- 1972年に「いつか汽笛を鳴らして」(「文学界」同年4月号に掲載)で芥川賞を受賞した。地方出身の男女の恋愛を描いた小説「海に降る雪」(1976年)は、1984年に中田新一監督によって映画化された。「つかのまの二十歳」(1982年)は、同年の課題図書(高等学校)に選定された。
- 後年は神奈川県葉山町下山口の丘陵地で土地を耕し、16匹の動物と暮らしながら宮沢賢治研究に従事した。
著書
- 『狩られる者たち』(文藝春秋 1971年 のち旺文社文庫)
- 『ひたちうたがき』(小沢書店 1972年)
- 『母を拭く夜』(講談社 1972年 のち講談社文庫)
- 『蝸牛のように』(文藝春秋 1972年)
- 『はにわの子たち』(文藝春秋 1972年 「いつか汽笛を鳴らして」所収)
- 『いつか汽笛を鳴らして』(改題)(文藝春秋 1982年 のち文春文庫)
- 『駈けてくる朝』(中央公論社 1973年)
- 『あしみじの土』(文藝春秋 1973年)
- 『神さまの親類』(集英社 1974年 のち集英社文庫)
- 『満員電車と日時計』(筑摩書房 1974年)
- 『群れを離れた狼は』(青春出版社 1975年)
- 『青春に何をのこすか』(大和書房 1975年)
- 『さらばこの幸せに汚されし街よ』(文藝春秋 1976年)
- 『海に降る雪』(講談社 1976年 のち講談社文庫)
- 『石の母』(講談社 1977年9月)
- 『オーロラの街へ』(毎日新聞社 1977年1月)
- 『四角い女』(集英社 1977年10月)
- 『埋もれた遺書 日本の母たち』(潮出版社 1977年11月)
- 『いま旅立つ君に』(PHP研究所 1978年1月)
- 『爆発する世代 日本の教育』(潮出版社 1978年3月)
- 『冬のスサノオ』(集英社 1978年7月)
- 『禁じられた祭 日本の辺境』(潮出版社 1978年10月)
- 『賢い女やさしい女』(文化出版局 1978年4月)
- 『2001年のサラリーマン』(平凡社 1979年10月)
- 『オリンポスの娘』(文藝春秋 1979年12月)
- 『愛の出発点』(文化出版局 1980年3月)
- 『甦る教育 ヒューマン・ドキュメント』(PHP研究所 1980年3月)
- 『小さな箱舟』(潮出版社 1980年9月)
- 『10年後どんな母親が勝つか ふれあい家庭教育論』(毎日新聞社 1981年3月)
- 『イソップ風仙人術入門』(冬樹社 1981年3月)
- 『幼き性の宴 小中高生非行の記録』(潮出版社 1981年4月)
- 『二人だけの島』(講談社 1981年8月)
- 『世紀末にっぽん』(東京新聞出版局 1981年8月)
- 『つかのまの二十歳』(集英社 1982年 のち集英社文庫)
- 『賢い母親の条件 その時母親たちはどうしたか』(毎日新聞社 1982年3月)
- 『詩のように生きた女たち』(潮出版社 1982年6月)
- 『人生の忘れもの』(講談社 1982年7月)
- 『3番線ホームの少女』(潮出版社 1983年8月)
- 『可愛い女』(講談社 1983年2月)
- 『泉のある家』家の光協会 1983年7月)
- 『心が痛い 十代の受難』講談社現代新書 1983年8月)
- 『泣かない女』(新潮社 1983年9月)
- 『星を飼う男』(東京新聞出版局 1984年3月)
- 『いい女・いい出逢い』(講談社文庫 1984年5月)
- 『10年後どんな子供が勝つか』(講談社 1984年4月)
- 『わが心の宮沢賢治』(佼成出版社 1984年)のち学陽書房(人物文庫)
- 『黒ナイル』(中央公論社 1984年10月)
- 『幻のオホーツク共和国』(学習研究社 1984年10月)
- 『雪花』(潮出版社 1985年11月)
- 『ぶどう棚の家』(講談社 1985年6月)
- 『わが子の知能がぐんぐん伸びる有機勉強法 畑山博の新家庭教育論』(大和出版 1985年6月)
- 『独断と偏見のすすめ 仕事の出来る男の発想法 ビジネスマンへ』(第一企画出版 1985年2月)
- 『告発 子供が壊される』(旺文社 1986年11月)
- 『ひらけごま』(ドキュメント・わが母)(旺文社 1986年3月)
- 『10年後どんな父親が勝つか』(潮出版社 1986年4月)
- 『死せる銀河』(毎日新聞社 1986年8月)
- 『いのちの棲家』(文藝春秋 1987年4月)
- 『イカロスの夏』(集英社 1987年7月)
- 『四万十川の女』(潮出版社 1987年7月)
- 『ベートーベン』(講談社(少年少女伝記文学館) 1988年11月)
- 『教師宮沢賢治のしごと』(小学館 1988年11月 のち小学館ライブラリー)
- 『神の汚し忘れた隠れ里』(文藝春秋 1989年12月)
- 『神よりも尊き者たち』(毎日新聞社 1990年7月)
- 『宮沢賢治幻想辞典 全創作鑑賞』(六興出版 1990年10月)
- 『アライグマ又三郎』(講談社 1990年11月)
- 『銀河動物園』(毎日新聞社 1990年12月)
- 『紫式部事件帖』(毎日新聞社 1991年12月)
- 『十七歳 大人はわかっていない』(いんなあとりっぷ社 1991年3月)
- 『生きるのが無器用な人へ あなたも宮沢賢治してみないか』(第一企画出版 1991年9月)
- 『「銀河鉄道の夜」探検ブック』(文藝春秋 1992年4月 のち文春文庫)
- 『「超俗」の生活』(講談社 1993年6月)
- 『択捉海峡』(文藝春秋 1993年1月)
- 『星の降る庭』(家の光協会 1994年3月)
- 『葉山の自然に生きる』(マガジンハウス(野外の手帖) 1994年8月)
- 『宮沢賢治の夢と修羅 イーハトーブのセールスマン』(プレジデント社 1995年9月)
- 『美しき死の日のために 宮沢賢治の死生観』(学習研究社 1995年12月)
- 『ホルスの谷』(集英社 1995年5月)
- 『銀河鉄道魂への旅』PHP研究所 1996年9月)
- 『宮沢賢治幻想紀行』(石寒太共編著 求竜堂グラフィックス 1996年5月)
- 『宮沢賢治〈宇宙羊水〉への旅』(日本放送出版協会(NHKライブラリー) 1996年12月)
- 『宮沢賢治幻の羅須地人協会授業』(廣済堂出版 1996年7月)
- 『何があなたの来世を決めるか この世をサヨナラした後』(歴思書院 1997年6月)
- 『サン=テグジュペリの宇宙 「星の王子さま」とともに消えた詩人』(PHP新書 1997年9月)
- 『織田信長』(学陽書房 1998年6月)
- 『新人物日本史・光芒の生涯』(学陽書房(人物文庫) 1999年10月)
- 『けんじ先生 宮沢賢治・幸福の授業』(PHP研究所 1999年8月)
- 『森の小さな方舟暮らし』(新思索社 2000年9月)
- 『一遍 癒しへの漂泊』(学陽書房 2000年12月)
- 『真田幸村』(学陽書房 2000年2月)
- 『地上星座学への招待』(日本放送出版協会(生活人新書) 2001年11月)
外部リンク
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