ニック・ウッド : ウィキペディア(Wikipedia)
ニック・ウッド(Nick Wood)
- ニック・ウッド(Nick Wood, 1964年5月14日 - )は、日本を拠点に活動するイギリス出身の音楽プロデューサー・作曲家である。
- イギリスラグビーユニオンのラグビー・フットボール選手。2006年よりイングランド・サクソンズ(A代表)に所属。 → [[:en:Nick Wood]]
ニック・ウッド(Nick Wood, 1964年5月14日 - )は、イギリスの音楽プロデューサー・作曲家である。
来歴
19歳の時に、ヴァージン・レコードと契約を結んで以来、作曲・制作活動を行ってきた。1989年に、デュラン・デュランのサイモン・ル・ボンらとともに、音楽制作会社Synをロンドンで設立。同年、拠点を東京に移す。1991年、Syn株式会社を東京で設立。以来今日までの間に、数千に及ぶCM音楽、テレビ音楽、映画音楽、ゲーム音楽、ソニックブランディングの制作・プロデュース、アーティストへの楽曲提供・プロデュース、またイベント音楽の制作・プロデュースを手掛けている。
2013年、Syn USA(ロサンゼルス)設立。2016年!Syn China(北京・上海)設立。
音楽制作
代表作「Passion」は、キリンビールのサッカー日本代表応援キャンペーンソングとして、テレビCMや「キリンチャレンジカップ」中継などで長年起用され、これまでに3度のシングル発売や複数のアレンジバージョンが制作されるなど、大きな反響を呼んだ。
また、これまでに中森明菜、吉川晃司、Zwei、小室哲哉、小柳ゆき、小野恵令奈、サイモン・ル・ボン、ジュリアン・レノンといったアーティストへの楽曲提供・プロデュースも行っている。このほか、べべウ・ジルベルト、クリス・コーナー、グラハム・マッセイ、ジョン・ハッセル、マキシ・プリースト、ドクター・ジョン、ロバート・パーマー、ヴァン・ダイク・パークス、是永巧一、小原礼、屋敷豪太、アリアナ・グランデ、シルビオ・アナスタシオ、Sumire等と共同作業を行っている。
自身も歌手として活動しており、数々のソロ作品のほか、2011年に発生した東日本大震災への支援チャリティーソング「Hope」にて、ジュリアン・レノンとデュエットをしている。
2012年、シドニー・ニューイヤー・カウントダウンのテーマソングを書き下ろしプロデュースしている。2017年、アメリカCNNのキャンペーンCM「Why We Go」にて第38回ニュース&ドキュメンタリー・エミー賞(優秀プロモーション・アナウンス)を受賞した。
プレゼンターとしての活動
世界各国で開催される広告フェスティバルにおいて、プレゼンターも行っている。
- カンヌライオンズ 国際クリエイティビティ・フェスティバル(2017年、カンヌ)
- 「How collaboration inspires ordinary to extraordinary」
- アジア太平洋広告祭「ADFEST」(2018年、パタヤビーチ)
- 「Music Saves The Day」
- チャイナ・コンテント・マーケティング・アワード「金瞳賞」(2018年、北京)
- 「The Power of Music in Advertising」
- スパイクス・アジア(2019年、シンガポール)
- 「Music is the Message」
- ワン・ショー(2017年、上海)
ディスコグラフィ
シングル
- 「Passion (パッション)」(2000年)
- キリンビールの2000年シドニーオリンピックキャンペーンソングとして制作され、以降は長きにわたり、同社のサッカー応援キャンペーンソングとして使用されている。歌詞には、ウッド本人による造語が含まれる。ボーカルおよびポルトガル語部分の作詞はシルビオ・アナスタシオ。
- カップリング:「Tokyo Muscle、Graceful」
- 「Passion(パッション)」(2001年)
- ジャケットおよびカップリングを差し替えて再リリース。同題アルバムと同時発売。
- カップリング:「Beat Of My Heart、One Note Samba - Mas Que Nada」、「Passion - downbeat remix」
- 「Free(フリー)」(2004年)
- au携帯電話「talby」(三洋マルチメディア鳥取製)テレビCMソング。また、talbyに内蔵された音楽を収録したシングルでもある(ニック・ウッド公式サイトでは「携帯用サウンドトラック」と説明)。
- カップリング:「ヨハネシュトラウスはかく語りき」、「Newson’s Theme、Free - Kelvin ver.」
- 「Passion - The Game Of Life(パッション - ザ・ゲーム・オブ・ライフ)」(2006年)
- 「Passion」の3度目のシングル化で、オリジナルバージョンと3つの新たなアレンジバージョンが収録されている。表題曲は英語の歌詞が新たに作られ、ニック自身がボーカルを務めている。演奏にはモスクワ交響楽団のほか、屋敷豪太、根岸孝旨らが参加している。
- カップリング:「Passion (Carnival Train Remix)」、「Passion (Daniel Lee Remix)」、「Passion - オリジナルver.」)
- 「Hope (feat. Julian Lennon, Tetsuya Komuro, Beyond Tomorrow Students)(ホープ - フィーチャリング:ジュリアン・レノン、小室哲哉、ビヨンド・トゥモロー)」(2012年)
- 東日本大震災を受けて書きおこし、1年の制作期間を経て、2012年3月7日にiTunes Store配信限定としてリリースされた。参加ミュージシャンとして、ジュリアン・レノンをボーカルに、小室哲哉をピアノに起用し、日本、ロサンゼルス、そしてニューヨークで制作され、被災地である気仙沼の子供達もコーラスとして参加している。本楽曲の売り上げは全額、東日本大震災で被災した若者たちを支援する一般財団法人教育支援グローバル基金「BEYOND Tomorrow」に寄付されている。
アルバム
- 「聖伝-RG VEDA- 氷城炎獄篇 オリジナル・アニメーション・サウンドトラック」(1991年、ソニーミュージックレコーズ)
- 「Sound Virus(サウンド・ヴィールス)」(2000年、ビクター)
- 「Passion(パッション)」(2001年、ビクター)
- 同題シングルと同時発売。多くの楽曲が『Sound Virus』と重複している。
- 「13階段」オリジナル・サウンドトラック(2003年、ポニーキャニオン)
- 「Passion - 2010 World Cup Tribute(パッション - 2010ワールドカップ・トリビュート)」(2010年)
- 「Passion」のこれまでに発表されたバージョン、および未発表バージョンをまとめたベスト盤。iTunes Storeで配信。
- 「Passion - Inspired by The World Cup 2014(パッション - インスパイアド・バイ・ザ・ワールドカップ2014)」 (2014年)
- ブラジルにインスパイアされたコンピレーションアルバム。iTunes Storeで配信。
楽曲提供
- 中森明菜「Femme Fatale」(作曲、1988年)- アルバム「Femme Fatale」収録
- 中森明菜「風は空の彼方」(作曲、1989年)- アルバム「CRUISE」収録
- 吉川晃司「グラマラスジャンプ」(作曲:W.Guy - ニック・ウッドのペンネーム、1988年)- KDD CM曲
- サイモン・ル・ボン「Grey Lady of The Sea」(作詞作曲・プロデュース、1988年)
- サイモン・ル・ボン「Magic Bus」(編曲・プロデュース、1992年)
- ジュリアン・レノン「Children Of The World」(作詞作曲・プロデュース、1993年)
- ドクター・ジョン「It’s a man’s man’s man’s world」(編曲・プロデュース、1996年)
- ドクター・ジョン「Hello Old Friend」(作詞作曲・プロデュース、1996年)
- ドクター・ジョン「You Make My Day」(作詞作曲・プロデュース、1996年)
- マキシ・プリースト「The Sun Always Shines」(作詞作曲・プロデュース、1996年)
- マキシ・プリースト「Once Again It’s Summer Time」(作詞作曲・プロデュース、1996年)
- ロバート・パーマー「Say You Will」(作詞作曲・プロデュース、1999年)
- ロバート・パーマー「Drive My Car」(編曲・プロデュース、2001年)
- 小柳ゆき「Flyin'」(編曲・プロデュース、2001年)
- norico「Lovely World」(作曲作詞・プロデュース、2002年)
- norico「Beat Of My Heart」(作詞作曲・プロデュース、2002年)
- Zwei「Movie Star」(作曲・プロデュース、2004年)
- Zwei「Pretty Queen」(作詞作曲・プロデュース、2004年)
- Zwei「Find Me」(作曲・プロデュース、2004年)
- Zwei「Love Land」(作詞作曲・プロデュース、2004年)
- Zwei「Keep Giving」(作詞作曲・プロデュース、2004年)
- Zwei「口〜I Love Your Mouth」(作詞作曲・プロデュース、2004年)
- Zwei「My Name Is Megu」(作曲・プロデュース、2004年)
- Zwei「ワタシ飼いの唄」(作曲・プロデュース、2004年)
- Zwei「24/7」(作詞作曲・プロデュース、2004年)
- Zwei「D.N.A」(作曲・プロデュース、2004年)
- Zwei「Rain」(作曲・プロデュース、2004年)
- Zwei「光」(作曲・プロデュース、2005年)
- Zwei「太陽が見てる場所」(作曲・プロデュース、2005年)
- Zwei「Ice Breaker」(作曲・プロデュース、2005年)
- サイモン・ル・ボン「Nobody Knows」(作曲・プロデュース、2006年)
- 小室哲哉「WATCH the MUSIC feat. Capitol A, Alain Clark」(作詞作曲・プロデュース、2013年)
- 小室哲哉「Piece Electro」(作曲・プロデュース、2013年)
- 小室哲哉「Drive feat. Saffron Le Bon」(作詞作曲・プロデュース、2013年)
- 小室哲哉「Human Illumination feat. Silvio Anastacio」(作詞作曲・プロデュース、2013年)
- 小室哲哉「Golden Highway feat. Miss Pooja, U-zhaan」(作詞作曲・プロデュース、2013年)
- 小室哲哉「Don't Stop Us Dancing feat. IAMX」(作詞作曲・プロデュース、2013年)
- 小室哲哉「Now1(Album Mix)」(編曲・プロデュース、2013年)
- 小野恵令奈「ひとり」(作曲、2013年)
- Sumire「Home」(編曲・プロデュース、2020年)
音楽担当作品
映画・オリジナルビデオ
- 「フリーター」(1987年、東宝東和、監督:横山博人)
- 「聖伝-RG VEDA- 氷城炎獄篇」(1991年、ソニーミュージックエンターテイメント)
- 「Dream Island」(1991年、監督:ショーン・ノートン、監修・出演:ヴィム・ヴェンダース)
- 「聖伝-RG VEDA- 双城炎雷篇」(1992年、ソニーミュージックエンターテイメント)
- 「KO世紀ビースト三獣士」(1992年、ソニーミュージックエンターテイメント)
- 「修羅の伝説」(1992年、東宝、監督:和泉聖治)
- 「遠い海から来たCOO」(1993年、東映、監督:今沢哲男)
- 「2/デュオ」(1997年、エースデュースエンターテイメント、監督:諏訪敦彦)
- 「Love Kills」(1998年、Planet、監督・出演:マリオ・ヴァン・ピーブルズ)
- 「13階段」(2003年、東宝、監督:長澤雅彦)
- 「Marc Newson(マーク・ニューソン)」(2005年、監督:サイラス・ヒッキー)
- 「Knife Through Water(ナイフ・スルー・ウォーター)」(2009年)
- 「RAILWAYS 愛を伝えられない大人たちへ」(2011年、松竹、監督:蔵方政俊)
- 「ブライトン・ミラクル」(2019年、オンリーハーツ、監督:マックス・マニックス)
- 「The Birth Gap(ザ・バースギャップ)」(2022年、監督:スティーブン・ショー)
テレビ
- 「セックス・アンド・ザ・シティ」(HBO)- 挿入歌「AQUA」(作曲・プロデュース)
- 「ロバリー・ホミサイド・ディヴィジョン」(2002年、NBC)
- 「NEWS23X」(2010年、TBS) - オープニングテーマ「Sound & Light」(作曲・ヴォーカル・プロデュース)
- 「TOKYO VICE」(2022年、WOWOW、監督:マイケル・マン)
- 「パチンコ - Pachinko」(2022年、Apple TV、監督:ゴゴナダ、ジャスティン・チョン)
演劇
- 宝塚歌劇団花組公演「カリスタの海に抱かれて」「宝塚幻想曲(タカラヅカファンタジア)」(2015年)
- 宝塚ヴァージョンにアレンジされた「Passion」上演
ゲームソフト
- 「ゲート オブ サンダー」(PCエンジン、1992年、ハドソン)
- 「超英雄伝説ダイナスティックヒーロー」(PCエンジン、1994年、ハドソン)
パチンコ
- 「CRキャプテン翼」(サンセイアールアンドディ)
- 挿入歌「Passion」提供
イベントプロデュース
- フォード・021C ローンチパーティ(1999年、芝公園)
- プールを会場にした、マーク・ニューソンによるコンセプトカー「O21C」発表会。
- アイクポッド ローンチパーティ(2001年、東京広尾羽澤ガーデン)
- マーク・ニューソンの時計「IKE POD」発表会
- ドン・ペリニヨン ロゼ(2008年)
- G-Star(Le Baron de Paris)
- ヘネシーアーティストリー - アート・オブ・ブレンディング(2014年)
その他
- 携帯電話着信音制作:au携帯電話「talby」(2004年、三洋マルチメディア鳥取) - プリセットされた楽曲・着信音のプロデュース
- TV制作:ヴーヴ・クリコ「ウーマン・オブ・インフルエンス」(2010年)
所有する音楽制作スタジオ
- Syn Tokyo スタジオ(渋谷区神宮前)
- 十和田湖ボートハウススタジオ(秋田県小坂町)
- Syn China スタジオ(上海)
関連項目
- マーク・ニューソン
- 小室哲哉
外部リンク
- Nick Wood World - 本人によるブログ
- Welcome to Nick Wood World - 旧ブログ
- Syn - ニックが設立し、CEOとクリエイティブ・ディレクターを務める音楽制作会社
出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 | 最終更新:2025/11/20 05:30 UTC (変更履歴)
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