長沢岳夫 : ウィキペディア(Wikipedia)

長沢 岳夫(ながさわ たけお、1943年 - )は、日本のコピーライター。東京都出身。慶應義塾大学経済学部卒業。

略歴・人物

東京都に生まれる。慶應義塾大学経済学部を卒業後、広告代理店に入社し、営業を経たのちライトパブリシティや日本デザインセンターなどの広告制作を専門とするプロダクションとのコーディネーターを経て、1970年に広告制作プロダクション、ナークに入社。ここで国鉄のポスターコピー「9:15 東京 その朝、彼女は八重洲を発った。」「10:26 静岡 彼を誘うヒマはあったのに…。」「13:10 伊良湖畔 三河湾の昼下り。風はやさしかった。」などの紀行文調コピーでその名を知られるようになると、パルコのCM企画やポスターコピーを担当し、徐々に知名度を高めてゆく。

1979年には、デザイナーの三宅一生をイメージキャラクターに起用したサントリー角瓶のCM企画や、ニュージーランドの羊飼いの青年を描いたサントリーオールドのCM企画とコピーを担当。さらなる評価を得ると共に、1980年にはこれまで所属していたナークから独立。1981年にはやはりサントリーオールドで、中国やシルクロードを舞台に撮影された「夢街道」シリーズのCM企画を担当し、知名度を決定付ける。同じくナークに所属していた同僚でアートディレクターならびにデザイナーだった長谷川好男と共に、オフィス「あっぷるはうす」を設立するも、1982年に友好的に解散。その後はフリーのコピーライターとして活躍を始める。

1983年には、CMランドの高杉治郎(高杉とは前述のパルコのCMで知り合い、その後も長きにわたり、CM企画に携わっている)と共に、サントリーローヤルのアルチュール・ランボーやアントニオ・ガウディらの生き様を描いたCM「ランボオ、あんな男、ちょっといない。」「人を酔わせるのは、いのち。」のコピーで一世を風靡し、その後はタケダの「アリナミンA」などのコピーを担当。他にもサントリーが1987年から現在まで展開しているマナー広告の企画・コピーにも携わっている。

有名なキャッチコピー

  • 裸を見るな。裸になれ。(パルコ)
  • 諸君、女のためにもっと美しくなろう。(同上)
  • モデルだって顔だけじゃダメなんだ。(同上)
  • ファッションだって真似だけじゃダメなんだ。(同上)
  • 鶯は誰にも媚びずホーホケキョ。(同上)
  • 死ぬまで女でいたいのです。(同上)
  • あゝ原点。(同上)
  • 姉は今年こそと、妹も今年こそと、春がゆく。(同上)
  • ナイフで切ったように、夏が終わる。(同上)
  • 少年の入り口、夏。少年の出口、夏。(同上)
  • 男には、忘れられない女が一人はいる。(同上)
  • ヒーローなんて、いらないと思った。(サントリー・オールド)
  • 彼には、都会が狭すぎるだろう。(同上)
  • どっちが人間らしいのか、判らなくなった。(同上)
  • 夢のある話をしようじゃないか。(同上)
  • 明るいわが家の必需品です。(サントリー・生ビール)
  • 肉体疲労にAじゃないか。(タケダ・アリナミンA)※名高達男村上弘明らが出演していたCMとして有名。
  • 最後は、腰の強さです。(同上)
  • 師曰く、男は力である。(同上)
  • 父曰く、踊れるうちが花である。(同上)
  • 母曰く、途中でやめてはいけません。(同上)
  • 我想う、よくぞ馬力と言いにけり。(同上)
  • さても、体力は正直です。(同上)
  • 自然は馬鹿力がある。(同上)
  • いやはや、鳥人だ。(同上)
  • いやはや、鉄人だ。(同上)
  • 変わらないから、好きなんだ。(サントリー・角瓶)

他多数。

出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 | 最終更新:2024/01/06 14:20 UTC (変更履歴
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