テレンス・ラティガン : ウィキペディア(Wikipedia)
サー・テレンス・マーヴィン・ラティガン(Sir Terence Mervyn Rattigan CBE, 1911年6月10日 - 1977年11月30日)は、イングランド出身の劇作家・脚本家。
略歴
1911年、ロンドンのサウス・ケンジントンで、高等弁務官だったフランク・ラティガンの息子として生まれる。全寮制のパブリックスクール・ハーロー校を卒業後、オックスフォード大学トリニティ・カレッジに学ぶ。外交官を志していたが、演劇に興味を持ち、学業を中断して劇作家の道を歩みだす。その後、戯曲だけでなく、映画やテレビドラマの脚本も書くようになる。
1977年、バミューダ諸島ハミルトンで骨腫瘍により死去した。
代表作
戯曲
- 涙なしのフランス語 (1936年)
- 1940年に として映画化。アンソニー・アスキス監督、レイ・ミランド主演。
- 炎の道 (1942年)
- お日様のあるうちに (1943年)
- 1947年に として映画化。アンソニー・アスキス監督、バーバラ・ホワイト主演。
- 蠱惑草 (1944年)
- ウィンズロウ・ボーイ (1946年)
- 1948年に『ウィンスロー少年』(原題: )として映画化。ラティガン自身が脚色。アンソニー・アスキス監督、ロバート・ドーナット主演。
- 1999年に『5シリングの真実』(原題: )として映画化。デヴィッド・マメット監督、ナイジェル・ホーソーン主演。
- ブラウニング・バージョン (1948年)
- タイトルはギリシア悲劇『アガメムノーン』のロバート・ブラウニングによる翻訳版の意味。
- 1951年に として映画化。ラティガン自身が脚色。アンソニー・アスキス監督、マイケル・レッドグレイヴ主演。
- 1994年に『明日にむかって…』(原題: )として映画化。マイク・フィギス監督、アルバート・フィニー主演。
- シルヴィアって誰? (1950年)
- 1955年に『彩られし幻想曲』(原題: )として映画化。ラティガン自身が脚色。ハロルド・フレンチ監督、モイラ・シアラー主演。
- 深く青い海 (1952年)
- 1955年に『愛情は深い海のごとく』(原題:The Deep Blue Sea)として映画化。ラティガン自身が脚色。アナトール・リトヴァク監督、ヴィヴィアン・リー主演。
- 2011年に『愛情は深い海の如く』(原題:The Deep Blue Sea)として再映画化。監督、レイチェル・ワイズ主演。
- 眠りの森の王子 (1953年)
- 初演(ロンドン)はローレンス・オリヴィエとヴィヴィアン・リーが主演。
- 1956年のブロードウェイでの初上演はマイケル・レッドグレイヴの演出・主演。他の出演はバーバラ・ベル・ゲデス、キャスリーン・ネスビット他。
- 1957年に『王子と踊子』(原題:The Prince and the Showgirl )として映画化。ラティガン自身が脚色。
- 銘々のテーブル (1954年)
- 初演に際してローレンス・オリヴィエとヴィヴィアン・リー(当時は夫婦)が主役を演じる計画があったが、オリヴィエに映画『リチャード三世』の仕事が入っていたため実現しなかった。
- 1958年に『旅路』(原題:Separate Tables )として映画化。ラティガン自身が脚色し、第31回アカデミー賞脚色賞にノミネートされた。
- 椿姫 (1958年)
- 国家への遺産 (1970年)
- 1973年に として映画化。ジェームズ・セラン・ジョーンズ監督、グレンダ・ジャクソン主演。
映画オリジナル脚本
- 超音ジェット機 The Sound Barrier (1952年) ※第25回アカデミー賞脚本賞ノミネート
- 予期せぬ出来事 The V.I.P.s (1963年)
- 黄色いロールス・ロイス The Yellow Rolls-Royce (1964年)
脚色
- ブライトン・ロック (1947年) ※原作はグレアム・グリーンの小説
- チップス先生さようなら Goodbye, Mr. Chips (1969年) ※原作はジェームズ・ヒルトンの小説
日本語訳
- 「王子と踊子」『世界シナリオ選集 1957』みすず書房 1958年
- 「銘々のテーブル」小田島雄志訳 『現代英米戯曲選』南雲堂 1965年
- 『ラティガン戯曲集』加藤恭平訳 原書房 1967年
- 「深い青い海」小田島雄志訳 『今日の英米演劇 第1』白水社 1968年
外部リンク
出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 | 最終更新:2024/12/12 10:57 UTC (変更履歴)
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