兼原信克 : ウィキペディア(Wikipedia)

兼原 信克(かねはら のぶかつ、1959年〈昭和34年〉1月22日 - )は、日本の外交官。

外務省国際法局長を経て、2012年(平成24年)から安倍内閣(第2次安倍内閣~第4次安倍第2次改造内閣)で内閣官房副長官補。2014年(平成26年)から国家安全保障局次長兼務。2019年退任し、翌20年からは同志社大学で特別客員教授。現在、笹川平和財団常務理事。

人物・経歴

山口県阿武町出身 。山口県立萩高等学校を経て、東京大学在学中の1980年(昭和55年)外務公務員採用上級試験に合格する。1981年(昭和56年)東京大学法学部第二類を卒業して、外務省に入省する。 フランス語研修員として、フランス国立行政学院などで学ぶ。

  • 1985年(昭和60年)4月 欧州共同体(EC)政府代表部二等書記官
  • 1986年(昭和61年)11月 外務省条約局法規課課長補佐
  • 1990年(平成2年)8月 欧亜局ソヴィエト連邦課課長補佐
  • 1992年(平成4年)1月 欧亜局ロシア課首席事務官
  • 1993年(平成5年)1月 北米局日米安全保障条約課首席事務官
  • 1995年(平成7年)7月 国際連合日本政府代表部参事官
  • 1998年(平成10年)8月 外務省条約局法規課長
  • 2000年(平成12年)9月 外務省総合外交政策局企画課長
  • 2001年(平成13年)9月 外務省北米局日米安全保障条約課長
  • 2003年(平成15年)8月 在アメリカ合衆国日本国大使館公使
  • 2006年(平成18年)8月 外務省総合政策局総務課長
  • 2008年(平成20年)9月 外務省大臣官房参事官兼欧州局
  • 2010年(平成22年)8月 外務省総合政策局参事官(国連担当大使)
  • 2011年(平成23年)1月 在大韓民国日本国大使館公使
  • 2012年(平成24年)2月 内閣官房内閣情報調査室次長
  • 2012年(平成24年)8月 外務省国際法局長
  • 2012年(平成24年)12月 内閣官房副長官補
  • 2014年(平成26年)1月 内閣官房副長官補兼国家安全保障局次長
  • 2018年(平成30年)12月 レジオンドヌール勲章シュヴァリエ章を受章。
  • 2019年 (令和元年) 10月 内閣官房副長官補兼国家安全保障局次長 退任。
  • 2020年 (令和2年) 4月 同志社大学特別客員教授

2022年8月から夕刊フジで「令和の国難」を担当

同期

著作

  • 『戦略外交原論』日本経済新聞出版社、2011年4月
  • 『歴史の教訓 「失敗の本質」と国家戦略』新潮新書、2020年5月。ISBN 978-4106108624
  • 『安全保障戦略』日本経済新聞出版、2021年4月
  • 『現実主義者のための安全保障のリアル』ビジネス社、2021年10月
  • 『日本の対中大戦略』PHP新書、2021年12月。ISBN 978-4569850924
  • 『日本人のための安全保障入門』日本経済新聞出版、2023年11月。ISBN 978-4296118205

共著

  • 岩田清文、武居智久、尾上定正と『自衛隊最高幹部が語る 令和の国防』新潮新書、2021年4月。ISBN 978-410-610901-0
  • 同上『自衛隊最高幹部が語る 台湾有事』新潮新書、2022年4月。ISBN 978-410-6109515
  • 同上『君たち、中国に勝てるのか 自衛隊最高幹部が語る日米同盟VS.中国』産経セレクト、2023年1月。ISBN 978-453-2134051
  • 太田昌克、髙見澤將林、番匠幸一郎と『核兵器について、本音で話そう』新潮新書、2022年3月。ISBN 978-410-6109454
  • 河野克俊と『国難に立ち向かう新国防論』ビジネス社、2022年7月。ISBN 978-482-8424224
  • 佐々木豊成、曽我豪、髙見澤將林と『官邸官僚が本音で語る権力の使い方』新潮新書、2023年3月。ISBN 978-410-6109898
  • 『日本の「平和」と憲法改正』明成社、2023年5月。ISBN 978-490-5410720。第5章に講演録
  • 玉井克哉と編『経済安全保障の深層』日本経済新聞出版、2023年12月
  • 高見澤將林と編『国家の総力』新潮新書、2024年6月
  • 高村正彦『冷戦後の日本外交』新潮選書、2024年6月。オーラルヒストリーでの回想

外部リンク

出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 | 最終更新:2024/07/06 08:58 UTC (変更履歴
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