佐藤恒治 : ウィキペディア(Wikipedia)
佐藤 恒治(さとう こうじ、1969年〈昭和44年〉10月19日 - )は、日本の実業家、自動車エンジニア、トヨタ自動車代表取締役社長・CEO(最高経営責任者)、日本自動車工業会副会長。東京都出身。
来歴
1985年に早稲田大学本庄高等学院に4期生として入学。1992年3月、早稲田大学理工学部機械工学科を卒業し、同年4月にトヨタ自動車に入社。技術管理部に配属される。その後、シャシー設計部で8年間働き、初代プリウスやビスタのサスペンション設計に携わった。その後、製品企画に異動し、北米カムリの開発を担当した。
2005年、高級車部門「レクサス」ブランドの開発チームに異動し、GSのコンセプトプランナーと開発主査を担当。続いて、チーフエンジニアとしてフラッグシップクーペ、LCの開発を指揮した。その後、レクサス・インターナショナルの統括、エグゼクティブ・バイス・プレジデントを経て、2020年1月にプレジデントに就任した。
2020年9月、スポーツブランド「GR」を展開するガズー・レーシングカンパニーの2代目プレジデントに就任。「モータースポーツを基点としたもっといいクルマづくり」を掲げる豊田章男社長(現・会長)の片腕として、水素燃料エンジン搭載車による耐久レース参戦や、富士モータースポーツフォレスト建設計画を推進した。
トヨタ経営陣では、2017年に常務理事、2020年と2021年に執行役員のひとりに抜擢された。2021年1月にはトヨタのブランド戦略を担当するチーフ・ブランディング・オフィサーに就任した。
2023年4月、豊田章男の後任としてトヨタ自動車の執行役員・社長・CEOに就任した。トヨタ自動車社長としては12代目となる。
同年6月の第119回定時株主総会後、トヨタ自動車代表取締役社長に就任した。
年譜
- 1992年
- 3月 - 早稲田大学理工学部機械工学科卒業。
- 4月 - トヨタ自動車に入社。
- 9月 - 技術管理部(技術部門センター制導入プロジェクトを担当)。
- 1994年9月 - 第2シャシー設計部(初代プリウス、及びビスタのサスペンション設計を担当)。
- 2003年7月 - 第1トヨタセンター ZV(北米カムリ製品開発を担当)。
- 2006年4月 - レクサスセンター(レクサス・GSコンセプトプランナー、レクサス・GS開発担当主査)。
- 2012年6月 - レクサス製品開発部(GA-Lプラットフォーム主査、レクサス・LCコンセプトプランナー)。
- 2016年1月 - Lexus International Co. ZLチーフエンジニア(レクサス・LC開発責任者)。
- 2017年4月 - 常務理事就任、Lexus International Co.統括。
- 2019年1月 - Lexus International Co. Executive Vice President。
- 2020年
- 1月 - 執行役員就任、Lexus International Co. President。
- 9月 - GAZOO Racing Company President。
- 2021年
- 1月 - 執行役員就任、Chief Branding Officer。
- 6月 - ダイハツ工業の取締役に就任。
- 2023年
- 3月 - ダイハツ工業の取締役を退任。
- 4月 - 執行役員・社長・CEO就任。
- 6月 - 代表取締役社長就任。
人物・エピソード
- 学生時代はガソリンスタンドや富士スピードウェイでアルバイトをしながら、愛車のカスタマイズに励んでいた。
- 大学ではディーゼルエンジンの燃焼について研究していたが、入社後は技術部門の業務改革に取り組むチームに配属され、ショックを受けた。しかし、社内の様々な部署のエンジニアと話をするうちに、関心がエンジン開発から車づくり全体へ変わっていった。また、上司からもチーフエンジニアを目指せと助言され、製品開発の道へと進んだ。
- 2022年12月、タイのブリーラム・サーキットで行われた25時間耐久レースに水素エンジンカローラが参戦した際、モリゾウ(豊田章男のレーシングネーム)と並んでレースを観ている時に、「ちょっとお願いをきいてくれる?社長やってくれない?」と内示を受けた。本人は本当に冗談だと思ったという。
- トヨタ自動車の社長では、豊田達郎(1992年社長就任)以来31年ぶりの理系出身者となる。また、創業家の豊田家以外では、初のエンジニア出身の社長となる。会見では「私はエンジニアで長くクルマ造りに携わってきた。クルマを造ることが大好き。だからこそクルマを造り続ける社長でありたいと思っている」「これからのクルマはモビリティへ大きく進化していく。その中でクルマの本質的な価値を守り、新しいモビリティの形を提案していきたい」と抱負を述べた。
- 旧型車の愛好家で、中古車サイトをチェックしたり、ネットオークションで部品を入手している。愛車はLCと4代目スープラ(A80型)。また、カローラレビン(AE86型)を衝動買いし、整備を楽しんでいる様子をSNS上にアップしている。
関連項目
- トヨタ自動車
- レクサス・LC
- GR (トヨタ自動車)
- 豊田章男
- 内山田竹志
- 宮崎洋一
- 中嶋裕樹
- 友山茂樹
外部リンク
- 佐藤恒治 - トヨタ自動車株式会社 公式企業サイト
出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 | 最終更新:2024/11/13 16:02 UTC (変更履歴)
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