竪山博之 : ウィキペディア(Wikipedia)

竪山 博之(たてやま ひろゆき、1963年11月- )は、日本の演出家・脚本家・俳優。本名同じ。鹿児島県 鹿児島市出身。イトーカンパニーを経て、2013年から中村栄子事務所所属。

身長172cm、体重67kg。南日本放送の社長・会長を歴任した竪山博美は父。

来歴

鹿児島県立鶴丸高等学校2年の時に、母親を亡くしたことが動機で俳優を目指す。高校卒業後、大学進学のために上京。一浪するも、俳優養成所へ入所。1984年に日生劇場で上演の、蜷川幸雄演出『にごり江』で初舞台。同年は、同じく蜷川幸雄演出の『元禄港歌』に出演する。その後、音楽制作会社のサラリーマンを経て、俳優に復帰。1988年、鶴丸高校の先輩で、TBSの大山勝美演出、東芝日曜劇場『南の家族』に出演。東南アジアの若者のために、農業研修制度を設立する佐藤信二を演じる。以降、テレビドラマに活動の場を移す。

テレビ朝日で、深夜に放送されていたネオドラマや、TBSの『HOTEL』などに出演。1992年には、青山劇場で上演のミュージカル『ゴールデンボーイ』で、主人公ジョーの唯一の理解者で、ボクシングのトレーナー、トキオを演じる。

1993年放送のNHKの大河ドラマ『琉球の風』では、郷土の殿様島津家久を演じる。翌1994年に出演した(放送は1996年)『陽はまた昇る』(フジテレビ)の桂小五郎役を最後に、俳優を引退、演出家に転身。テレビドラマの企画や、スポーツイベント、下北沢駅前劇場など小劇場での舞台演出を手掛ける。同時に演劇学校を設立。当時、所属していたイトーカンパニーの後輩たちに芝居を教える。

東京の鹿児島県人会青年部や、同窓会の幹事を務めるなど、社会活動も活発だったが、2005年、劇評執筆のために渡仏。パリオペラ座のバレエや、アヴィニョン演劇祭、パリコレや、シャンパーニュに至るまで、フランスの芸術や文化について、日本の新聞や、インターネットサイトに執筆。2006年の帰国後は、鹿児島市在住。

鹿児島では、鹿児島県文化振興財団主催の演劇ワークショップの講師、『ラジオ朗読劇 椋鳩十の世界』(南日本放送)の脚本・演出、中村栄子事務所や、サンミュージックアカデミー鹿児島校での演技指導、映画やテレビドラマのキャスティング、イタリアの音楽家ジョヴァンニ・アレヴィの鹿児島公演プロデュース、トークショーやファッションショーの企画、鹿児島女子短期大学や、志學館大学での講義等、鹿児島の文化・芸術に貢献。

2019年1月には、鹿児島県文化振興財団主催の、鹿児島明治維新博 県民による創作演劇『西郷どんがやって来た 〜あとを継ぐ者〜』の、脚本・演出を担当。好評を博した。

近年は、映画の仕事が多く、2018年公開の『かぞくいろ』では、鹿児島弁の監修と方言指導を、2019年公開の『あまのがわ』では、俳優として久しぶりに演技を披露した。

人物

小学校、中学校では、鹿児島市の陸上競技大会に出場するなどスポーツが得意だった。鶴丸高校野球部OBの父親の影響で、たまたま在籍した野球部は、夏の鹿児島県大会で決勝へ。

30歳で始めたサッカーは、自らチームを作るほど。フジテレビの極真空手同好会の会員でもあった。

クラシック音楽の愛好家でもあり、趣味はチェロ演奏。ロックも好きで、デヴィッド・ボウイのファン。フランス滞在の影響もあり、絵画やファッションにも造詣が深い。

自動車免許は40歳で取得したが、ペーパードライバー。

特定非営利活動法人劇場計画かごしま理事長。霧島国際音楽祭鹿児島友の会事務局長。

出演

舞台

  • にごり江(1984年、東宝・日生劇場)
  • 元禄港歌(1984年、東宝・帝国劇場)
  • ゴールデンボーイ(1992年、青山劇場)トキオ役

テレビドラマ

  • 南の家族(黒柳慎一名義、1988年、TBS・東芝日曜劇場)佐藤信二役
  • 犬が裁いた愛(黒柳慎一名義、1990年、日本テレビ、水曜グランドロマン)
  • ホテル開業(黒柳慎一名義、1990年、TBS)沖役
  • ふぞろいの林檎たちIII(黒柳慎一名義)1991年、TBS)フィアンセ役
  • 太平記(1991年、NHK、大河ドラマ)桃井直常家臣役
  • WONDERer ー想い出にしときゃよかったー(1992年、日本テレビ)菅井兼吾役
  • 世にも奇妙な物語『スローモーション』(1992年、フジテレビ)田中さん役
  • また逢う日まで女の春(1992年、日本テレビ、木曜ゴールデン劇場)新聞記者役
  • アンバランス(1993年、テレビ朝日、ネオドラマ)智也役
  • はだかの刑事『幼なじみ』(1993年、日本テレビ)若い男役
  • 少女の微熱(1993年、テレビ朝日、ネオドラマ)坂本役
  • 琉球の風(1993年、NHK、大河ドラマ)島津忠恒(家久)役
  • ヘルプ(1995年、フジテレビ)
  • 陽はまた昇る(1996年、フジテレビ)桂小五郎役
  • THEナンバー2 〜歴史を動かした陰の主役たち〜(2012年、BS-TBS)調所笑左衛門役

映画

  • 花のあすか組(1988年)
  • ヤング・ジャパン 〜開港風雲録〜(1989年)
  • あまのがわ(2019年)古井戸守役

出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 | 最終更新:2021/12/26 08:15 UTC (変更履歴
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