日暮真三 : ウィキペディア(Wikipedia)
日暮 真三(ひぐらし しんぞう、1944年3月1日 - )日本のコピーライター、作詞家。千葉県松戸市出身。明治大学フランス文学科中退。娘はロック歌手の日暮愛葉、実兄はビッグコミックの表紙イラストレーターの日暮修一。
略歴・人物
千葉県松戸市で酒問屋の息子として生まれる。大学1年目でイラストレーターをしていた兄のツテを伝い、プロダクションに入ると共に、久保田宣伝研究所(現・宣伝会議コピーライター養成講座)を受講。講師であった電通のコピー局長・近藤朔にスカウトされ、大学を中退し電通に嘱託社員として入社。翌年、銀座に広告企画室「ドーニカ」を設立。原宿のセントラルアパート461号室にあったプロダクション、「デルタモンド」でメンズウェアーJAZZの広告シリーズを制作、注目を集める。その後、「スタジオユニ」等を経て、1969年にライトパブリシティに入社。taka - Qの「袖の長さが気になりだしたら、資格あり」のコピーでTCC新人賞を受賞する。クリエイティブ集団「サイレンサー」に最年少で参加。翌年、クラレの広告で東京コピーライターズクラブクラブ賞を受賞すると、TOTOの新聞広告で2年連続クラブ賞を受賞。日経広告賞、毎日デザイン賞などを受賞。イラストレーターの伊坂芳太良と絵本「タウンゼント館」出版。1974年独立。銀座に「日暮真三事務所」を設立する。
アートディレクターで友人の長友啓典と共に、小学館の雑誌「GORO」で篠山紀信の激写シリーズの広告を担当するなどし、評判を呼んだ他、西武百貨店のメインコピーライターとしてテーマキャンペーンを数多く手がけ、「感度いかが?ピッ。ピッ。」で三度目のTCCクラブ賞を受賞。翌年、小学館の雑誌「写楽」のポスター「シャッターを切るようにページをめくれ」でTCC特別賞を受賞。その後は、田中一光と共に無印良品のネーミングを開発。その他にも多数の製品の広告コピーなどを担当したが、1980年後半以降、広告代理店の仕事に疑問を持ち、徐々に広告企画の仕事から撤退。東京コピーライターズクラブも辞し、コピーの仕事とあわせて作詞活動を始める。主にNHK「おかあさんといっしょ」の歌の制作をしていた。
キャッチコピー
- 歩ける距離なら歩いて行こう。(クラレ)
- 長い時間をかけ苦労して育てた牛から わずか25足の靴しかつくれません。(同上・クラリーノ)
- マル秘ではありません。真似ができないだけです。(TOTO)
- 手洗いつき「お手洗い」。日本の発明です。(同上)
- 知性のふくらみをバストより大きくしたい。ラルフ・ローレン(西武百貨店)
- 結婚すると、女は自由になる。(同上)
- もっとイマジネーション。(同上)
- からだ、しなやかに。(同上)
- 飛びたい人の、(同上)
- 輝くか、目。(同上)
- 深まるか、愛。(同上)
- 「百恵 も 燃え 」篠山紀信写真展最後の山口百恵タイトル
- 自然はおいしい(農協牛乳)
- 時代が僕を生んだ。(KIRIN・ライトビール)
- わ、いいんだ。と小堺クン。(同上・ワインクラブ)
- 植物のチカラ(日清オイリオ)
- 情報が人間を熱くする。(リクルート)
- 僕たちは世界一おもしろい街に住んでいる。(ぴあ)
ほか多数。
受賞歴
- 東京コピーライターズクラブ賞を3度、同特別賞を2度受賞
- ニューヨークアートディレクターズクラブ賞金賞ダブル受賞
- 第1回日本ネーミング大賞優秀賞受賞(「無印良品」のネーミングにより)
その他、毎日デザイン賞、日経広告賞等を受賞。
作詞・脚本
おかあさんといっしょ
- 体操「あ・い・うー」
- 「こんなこいるかな」1991年
- 「あっちこっちたまご」1988年
- 「スキスキおとうさん」1990年
- 「ふたりはなかよし」1991年
- 「ふたりでひとつ」1991年
- 「ふしぎなあのこはすてきなこのこ」1994年
- 「ふゆっていいな」」1995年
- 「あらって わらって」1995年
- 「こまったくんとこまったちゃん」1996年
- 「おおきいて ちいさいて」1997年
- 「ないてたらね」1997年
- 「どっこいしょ」1997年
- 「せんたくものだゆう」1998年
- 「ともだちはアンモナイト」2001年
- 「このゆびとまれ」2003年
- 「木もれ日の歌」2005年
- 「はじめてはじめまして」2008年
- 「それがともだち」2011年
- 「おめでとうを100回」2013年
- 「おしゃれフルーツ」2016年
- ミニアニメ「こんなこいるかな」、「ふたりはなかよし」、「ふしぎなあのこはすてきなこのこ」、「ともだち8にん」の脚本、プロット
ほか多数。
その他
- 「野坂昭如戦争童話集」の映像化脚本
- 「からだであそぼ」の楽曲「アイーダアイダ」
- 世界卓球選手権テーマソング「ネットを越えろ」
- 松田優作ラストアルバム
著書
- 「怒る犬」共著 岩波書店
- 「ふたりはなかよし」共著 講談社
- 「拝啓、サクラさく」共著 用美社
- 「ないてないであらってわらって」共著 学習研究社
- 「ふたりの12のものがたり」絵・宮沢りえ&娘 文・日暮真三 木楽舎
外部リンク
- 銀座四丁目その日暮 - 本人ブログ
出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 | 最終更新:2025/05/14 20:08 UTC (変更履歴)
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