ガブリエーレ・マイネッティ : ウィキペディア(Wikipedia)

ガブリエーレ・マイネッティ(Gabriele Mainetti, 1976年11月7日 - )は、イタリアの映画監督、脚本家、俳優、作曲家、プロデューサー。

略歴

ローマ生まれ。ローマ・トレ大学で映画史および映画批評を学び、卒業後、ニューヨーク大学ティッシュ・スクール・オブ・ジ・アーツで映画製作を学ぶ。

俳優として、エリオ・ジェルマーノと共演した主演作『Il cielo in una stanza』(1999年)をはじめとする映画やテレビシリーズに多数出演し、また、作曲家として短編映画やドキュメンタリー作品の音楽を手がけるかたわら、短編映画の制作を始める。

2008年、アニメ『ルパン三世』へのオマージュとして制作した短編映画『Basette』がロカルノ国際映画祭をはじめとする国内外の映画祭で上映される。同作でルパン三世にあたる役はヴァレリオ・マスタンドレアが演じた。

2011年、映画プロダクションGoon Filmsを設立。翌2012年、短編映画『タイガー・ボーイ』を制作する。同作はナストロ・ダルジェント短編映画賞を受賞し、第57回ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞でも短編映画賞にノミネートされるなどイタリア国内で高い評価を得たほか、第86回アカデミー賞短編映画賞部門のショートリスト(全10作品)に選出されたが、最終的なノミネート(全5作品)には至らなかった。

2015年、初の長編監督作となる『皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ』を発表する。ローマ国際映画祭での上映(2015年10月17日)およびルッカコミックス&ゲームズでの上映(2015年10月30日)に続いて2016年2月25日からイタリア国内で公開された同作は、約170万ユーロの製作費に対し500万ユーロ以上の興行収入を記録するヒット作となり、第61回ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞で新人監督賞とすべての俳優賞(主演女優賞・主演男優賞・助演女優賞・助演男優賞)を含む最多8部門で受賞するなど高く評価された。

2021年、2作目の長編監督作となる『フリークスアウト』を発表する。同作は第67回ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞で16件のノミネートを獲得し、最多6部門で受賞した。

フィルモグラフィー

映画

+公開年邦題原題クレジット備考
監督脚本出演作曲製作
1999La vie ne me fait pas peur
Il cielo in una stanza
2000Maestrale
2001Un altr'anno e poi cresco
2002Ultimo stadio
2003Itinerario tra suono e immagine短編
2004Il produttore短編
2005Ultima spiaggia短編
Eva d'estate
2006Circo nudo
2008Basette短編
Oscar Niemeyer - The Naked architecture
2009N.Variazion
2010Love in Central Park短編
2012タイガー・ボーイTiger Boy短編イタリア映画祭2023にてオンライン配信
2015皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグLo chiamavano Jeeg Robotイタリア映画祭2016上映時タイトル『皆はこう呼んだ「鋼鉄ジーグ」』
2016Ningyo短編
2021フリークスアウトFreaks Out

テレビ

+放映年邦題原題出演備考
2000Un medico in famiglia 2
2002Stiamo bene insieme
2004La omicidiミニシリーズ
2005Bricioleテレビ映画
2006Crimini: Rapidamenteテレビ映画
Radio Sex 2シットコム
2009La nuova squadra 2
2010Tutti per Brunoミニシリーズ
Crimini 2: Niente di personaleテレビ映画
2011La nuova squadra 3

舞台

+上演年邦題原題出演演出
1998Barbecueルカ・モンティ(Luca Monti)
Colpo di codaルカ・モンティ
2000L'iradiddioフリオ・アンドレオッティ(Furio Andreotti)
L'ultima cenaフリオ・アンドレオッティ
Clerks a teatroアンドレア・ベッツィッケリ(Andrea Bezziccheri)
2001Proprietà privataマルチェッロ・コトゥーニョ(Marcello Cotugno)
2002L'ultima notteアレッサンドロ・プレーテ(Alessandro Prete)
2003Sing her heart out for the ladsパオロ・ズッカリ(Paolo Zuccari)

主な受賞とノミネート

  • ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞
    • 2012年 - ノミネート:短編映画賞(『タイガー・ボーイ』)
    • 2016年 - 新人監督賞(『皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ』)
    • 2016年 - プロデューサー賞(『皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ』)
    • 2016年 - ノミネート:作曲賞(『皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ』)
    • 2022年 - プロデューサー賞(『フリークスアウト』)
    • 2022年 - ノミネート:作品賞(『フリークスアウト』)
    • 2022年 - ノミネート:監督賞(『フリークスアウト』)
    • 2022年 - ノミネート:オリジナル脚本賞(『フリークスアウト』)
    • 2022年 - ノミネート:作曲賞(『フリークスアウト』)
    • 2022年 - ノミネート:ヤング・ダヴィッド賞(『フリークスアウト』)
  • ナストロ・ダルジェント賞
    • 2013年 - 短編映画賞(『タイガー・ボーイ』)
    • 2016年 - 新人監督賞(『皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ』)
    • 2016年 - ノミネート:プロデューサー賞(『皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ』)
    • 2016年 - ノミネート:作曲賞(『皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ』)
    • 2022年 - ノミネート:作品賞(『フリークスアウト』)
    • 2022年 - ノミネート:監督賞(『フリークスアウト』)
    • 2022年 - ノミネート:作曲賞(『フリークスアウト』)
  • イタリア・ゴールデングローブ賞
    • 2016年 - 作品賞(『皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ』)
    • 2016年 - ノミネート:新人監督賞(『皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ』)
  • チャック・ドーロ賞
    • 2016年 - 新人監督賞(『皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ』)
    • 2016年 - 作曲賞(『皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ』)

外部リンク

出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 | 最終更新:2023/10/13 05:58 UTC (変更履歴
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