ウィリアム・ケントリッジ : ウィキペディア(Wikipedia)

ウィリアム・ケントリッジ (William Kentridge, 1955年4月28日 - )は、南アフリカ・ヨハネスブルグ出身の現代美術家。素描をコマ撮りにした「動くドローイング」と呼ばれる手描きアニメーション・フィルムで世界的に知られる。

経歴

  • 1955年4月28日 南アフリカ共和国ヨハネスブルグ生まれ
  • 1973年-1976年 ヨハネスブルグの。政治学およびアフリカ学で学士号を取得
  • 1981年-1982年 パリのエコール・ジャック・ルコックにおいて演劇を学ぶ
  • 1975年から1991年までヨハネスブルグのジャンクション・アベニュー・シアター・カンパニーで演出家、俳優を務める
  • 1989年から現代美術家として国際的な活動を開始
  • 1989年から2003年にかけて制作された11作品中の9作品は、ソーホー・エクスタインとフィリックス・タイトルバームという二人の人物を軸に、南アの政治的状況を扱っている。
  • 1997年 第10回ドクメンタに参加
  • 1998年 サンパウロ・ビエンナーレ参加
  • 1999年 ヴェネチア・ビエンナーレ参加
  • 2000年 光州ビエンナーレ参加
  • 2001年 ヨコハマトリエンナーレ参加
  • 2002年 第11回ドクメンタ参加
  • 2008年 シドニー・ビエンナーレ参加
  • 2008年9月15日-9月23日 文化庁が日本に招へい
  • 2009年から2010年 京都国立近代美術館ほか2都市での大規模な個展を開催
  • 2014年2月から3月に京都の元・立誠小学校講堂にてパラソフィア京都国際現代芸術祭2015プレイベントとしてビデオインスタレーション<>(2012、ドクメンタ2012出展)を展示
  • 2015年3月から5月 パラソフィア京都国際現代芸術祭2015に<<セカンドハンド・リーディング>>(2013)と、その製作過程でつくられたドローイングを出展
  • ヨハネスブルグ在住

映像作品

* 1989 Johannesburg, 2nd Greatest City After Paris (part of the Drawings for Projection)* 1990 Monument (part of the Drawings for Projection)* 1991 Mine (part of the Drawings for Projection)* 1991 Sobriety, Obesity & Growing Old (part of the Drawings for Projection)* 1994 Felix in Exile (part of the Drawings for Projection)* 1996 History of the Main Complaint (part of the Drawings for Projection)* 1996-97 Ubu Tells the Truth* 1998 Weighing... and Wanting (part of the Drawings for Projection)* 1999 Stereoscope (part of the Drawings for Projection)* 1999 Shadow Procession* 2001 Medicine Chest* 2003 Automatic Writing* 2003 Tide Table (part of the Drawings for Projection)* 2003 Journey to the Moon* 2011 Other Faces (part of the Drawings for Projection)

ケンドリッジの作品は2004年のカンヌ国際映画祭で受賞している。

展覧会

* 1997 第10回ドクメンタ, ドイツ・カッセル* 1998 サンパウロ・ビエンナーレ, ブラジル・サンパウロ* 1998 [[:en:The Drawing Center]], アメリカ合衆国・ニューヨーク* 1999 バルセロナ現代美術館, スペイン・バルセロナ* 1999 ヴェネツィア・ビエンナーレ, イタリア・ヴェネツィア* 2000 ハバナ・ビエンナーレ, ハバナ* 2002 第11回ドクメンタ, ドイツ・カッセル* 2003 Goodman Gallery, 南アフリカ共和国・ヨハネスブルグ* 2004 メトロポリタン美術館, アメリカ合衆国・ニューヨーク* 2005 モントリオール現代美術館, カナダ・モントリオール* 2006 ヨハネスブルグ美術館, 南アフリカ共和国・ヨハネスブルグ* 2006 ザルツブルク現代美術館, オーストリア・ザルツブルク* 2006 モンテレイ現代美術館, メキシコ・モンテレイ* 2006 シカゴ現代美術館, アメリカ合衆国・イリノイ州シカゴ* 2007 スミス・カレッジ美術館, アメリカ合衆国・マサチューセッツ州ノーサンプトン* 2007 ニューヨーク近代美術館, アメリカ合衆国・ニューヨーク* 2007 ブライトン大学ギャラリー, イギリス・ブライトン* 2007 メルコスール・ビエンナーレ, ポルト・アレグレ* 2008 ウィリアム・カレッジ美術館, アメリカ合衆国・マサチューセッツ州ウィリアムズタウン* 2008 フィラデルフィア美術館, アメリカ合衆国・フィラデルフィア* 2008 シドニー・ビエンナーレ, オーストラリア・シドニー* 2008 マリアン・グッドマン・ギャラリー, アメリカ合衆国・ニューヨークWilliam Kentridge Seeing Double 2008年1月16日* 2009 シカゴ現代美術館, アメリカ合衆国・シカゴ* 2009 サンフランシスコ近代美術館, アメリカ合衆国・カリフォルニア州サンフランシスコ* 2009 フォートワース現代美術館, アメリカ合衆国・テキサス州フォートワース* 2009 ヘンリー・アート・ギャラリー, アメリカ合衆国・ワシントン州シアトル* 2009 京都国立近代美術館, 日本・京都市* 2009 ノートン美術館, アメリカ合衆国・フロリダ州ウェストパームビーチ* 2010 ニューヨーク近代美術館(MoMA), アメリカ合衆国・ニューヨーク* 2010 ユダヤ人美術館, アメリカ合衆国・ニューヨーク* 2010 広島市現代美術館, 日本・広島市* 2010 コロラド・スプリングス美術センター, アメリカ合衆国・コロラド州コロラドスプリングス* 2010 ジュ・ド・ポーム国立美術館, フランス・パリ* 2010 ルーヴル美術館, フランス・パリ* 2010 アルベルティーナ美術館, オーストリア・ウィーンWilliam Kentridge: Five Themes Oct 29, 2010* 2011 イスラエル博物館, イスラエル・イェルサレム* 2011 ニューヨーク近代美術館(MoMA), アメリカ合衆国・ニューヨーク* 2011 オアハカ現代美術館(MACO), メキシコ・オアハカ* 2011 現代美術ガレージセンター, ロシア・モスクワ* 2011 ブダペスト美術館, ハンガリー・ブダペスト* 2012 オーストラリア映像博物館, オーストラリア・メルボルン* 2012 ユダヤ歴史博物館, オランダ・アムステルダム* 2012 ドクメンタ, ドイツ・カッセル* 2012 モレイラ・サレス協会, ブラジル・リオデジャネイロ* 2013 Volte Gallery, インド・ムンバイ* 2013 mac, イギリス・バーミンガム* 2013 イタリア国立21世紀美術館(MAXXI), イタリア・ローマ* 2013 サンパウロ州立ピナコテッカ美術館, ブラジル・サンパウロWilliam Kentridge> Fortuna * 2015 Kewening Galerie, ドイツ・ベルリンWilliam Kentridge: Tapestries Feb 7, 2015

オペラ

ケントリッジはオペラ演出など、音楽分野でも活動している。2007年にはフランスの作曲家フランソワ・サルアンと協働して短い演目Telegrams from the Noseのビデオを作った。2015年11月にはニューヨークのメトロポリタン歌劇場で、イングリッシュ・ナショナル・オペラとオランダ国立オペラとの共同製作としてアルバン・ベルクの『ルル』を演出し、「刺激的で視覚的驚きに満ちた新演出James Jorden, William Kentridge Commits Murder Most Excellent at the Met, New York Observer, 11 November 2015.」が評価された。2017年8月8日にはザルツブルク音楽祭でアルバン・ベルクの『ヴォツェック』を演出し、非常に好評であった。2018年には東京の新国立劇場でモーツァルトの『魔笛』を演出した。

受賞・叙勲

* 1982 Red Ribbon Award for Short Fiction* 1986 Market Theatre Award for New Vision exhibition* 1986 AA vita Award at Cassirer fine Art* 1987 Standard Bank Young Artist Award* 1992 Woyzeck on the Highveld awards for production, set design & direction* 1994 Loerie Award memo* 1999 カーネギー・インターナショナル カーネギーメダル* 2003 ゴスラーの皇帝の指輪* 2004 ヴィトヴァータスラント大学文学名誉博士号* 2006 シカゴ大学Jesse L Rosenberger Medal* 2010 京都賞思想・芸術部門* 2012 ダン・デイヴィッド賞* 2013 芸術文化勲章コマンドゥール(騎士団長)* 2017 アストゥリアス皇太子賞芸術部門* 2019 高松宮殿下記念世界文化賞

参考文献

  • 『ウィリアム・ケントリッジ 歩きながら歴史を考える』京都国立近代美術館、2009年
  • 京都国立近代美術館研究論集 CROSS SECTIONSVOL.2、2009年9月1日、京都国立近代美術館
  • 東京国立近代美術館ニュース 12-1月号 2009-2010 現代の眼576、2009年12月1日、独立行政法人国立美術館 東京国立近代美術館
  • 現代アーティスト辞典 クーンズ、ハーストから村上隆まで-1980年代以降のアート入門 美術手帖編、2012年、10月15日、株式会社美術出版社、p125
  • 『PARASOPHIA: 京都国際現代芸術祭2015 ガイドブック』

外部リンク

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