ドゥニ・メノーシェ : ウィキペディア(Wikipedia)
ドゥニ・メノーシェ(、1976年9月18日 - )は、フランスの俳優。デニス・メノシェとも表記される。フランス語と英語の完璧なバイリンガルで、イギリスやアメリカ合衆国などのテレビドラマや映画にも出演している。
フランスの日刊紙「リベラシオン」はメノーシェについて「リノ・ヴァンチュラのような体格とジャン・ギャバンのような存在感」と評している。
略歴
1976年にフランスのアンギャン=レ=バンで、パイプラインや石油採掘を専門とするエンジニアの父ジャックと司書の母フランソワーズの間に生まれる。生まれたのは病院のエレベーターの中で、保育器に入れられた。3兄弟の長男で、弟には4歳下のダヴィッドと10歳下のオーレリアンがいる。幼少期はノルウェーや米テキサス州、ドバイの郊外で過ごし、10歳でフランスに戻る。
理学療法士を目指していたが、パリの「Acting International」で演技を学び、2003年に俳優デビューする。 その後もウェイターや運転手などの仕事を続けていたが、クエンティン・タランティーノ監督の2009年の映画『イングロリアス・バスターズ 』の冒頭でクリストフ・ヴァルツと対峙したシーンで知られるようになる。
2011年の映画『Les Adoptés』でのを受賞している。
2013年にロンドン西部に拠点を移す。
2017年の映画『ジュリアン』でのに、2018年の映画『グレース・オブ・ゴッド 告発の時』でのにノミネートされるがいずれも受賞は果たしてない。
2022年の映画『ザ・ビースト』(日本での一般劇場公開時に『理想郷』と改題)で第35回東京国際映画祭の最優秀男優賞を受賞した。
その『理想郷』の撮影が始まる前、パンデミックが原因で生活を変えなければならず、人生を変えようと引越しを決心、ロンドンは地価や物価が高すぎたことから、田舎暮らしの方が良いと考え、フランス・ブルターニュに移住する。
私生活
10歳でフランスに戻った際にスケートボードに出会い、成人後も続けている。また、子供時代は引っ越しが多かったため、周囲に受け入れられるためにユーモアのセンスを身につけたとインタビューで述べている。さらに同じインタビューで「誰に投票するか、誰と暮らしているかは言わない。私は白紙のままでいたい、それが私の権利だ」と言明している。
主な出演作品
公開年 | 日本語題原題 | 役名 | 備考 |
---|---|---|---|
2003 | トレジャーハンターシリーズAdventure Inc. | ニコス | シーズン1の第20話「The Price of the Oracle」に出演 |
2007 | ハンニバル・ライジングHannibal Rising | 警察本部長 | |
エディット・ピアフ〜愛の讃歌〜La Môme | ジャーナリスト | ||
ソフィー・マルソーの過去から来た女La Disparue de Deauville | ジャン=リュック | ||
2008 | 女警部ジュリー・レスコーJulie Lescaut | パトリック | シーズン18の第2話「Défendre jusqu'au bout」に出演 |
ココ・シャネルCoco Chanel | テレビ映画 | ||
2009 | イングロリアス・バスターズ Inglourious Basterds | ペリエ・ラパディット | |
2010 | 黄色い星の子供たちLa rafle | コロー | |
ロビン・フッドRobin Hood | アデマール | ||
晴れ、ときどきリリーPieds nus sur les limaces | ピエール | 日本劇場未公開、WOWOWにて放映 | |
名探偵ポワロAgatha Christie's Poirot | ピエール・ミシェル | テレビ映画シーズン12の第3話「オリエント急行の殺人」に出演 | |
2011 | スカイラブLe Skylab | ロジェおじさん | |
スペシャル・フォースForces spéciales | リュカ | 日本劇場未公開、WOWOWにて放映別題『スペシャル・フォース 壮絶!人質奪還作戦』 | |
2012 | 危険なプロットDans la maison | ラファ・アルトール(父) | |
2013 | すべてを失う前にAvant que de tout perdre | アントワーヌ | 短編、日本劇場未公開第86回アカデミー賞短編映画賞ノミネート |
グランド・セントラルGrand Central | トニ | 日本劇場未公開 | |
2015 | 疑惑のチャンピオンThe Program | ヨハン・ブリュイネール | |
2016 | ザ・ダンサーLa danseuse | ルベン(主人公の父親) | |
アサシンクリード Assassin's Creed | マクゴーウェン | ||
2017 | ジュリアンJusqu'à la garde | アントワーヌ・ベッソン | 『』の長編バージョン |
2018 | エンテベ空港の7日間7 Days in Entebbe | ジャック・ル・モワンヌ | |
マグダラのマリアMary Magdalene | ダニエル | ||
グレース・オブ・ゴッド 告発の時Grâce à Dieu | フランソワ・ドゥボール | ||
2019 | 悪なき殺人Seules les bêtes | ミシェル | 第32回東京国際映画祭上映時のタイトルは『動物だけが知っている』 |
2021 | モーリタニアン 黒塗りの記録The Mauritanian | エマヌエル | |
フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊The French Dispatch | 看守 | ||
2022 | 苦い涙Peter von Kant | ピーター・フォン・カント | 1972年の西ドイツ映画『ペトラ・フォン・カントの苦い涙』の主人公を男性に置き換えたリメイク。 |
理想郷As bestas | アントワーヌ | 第35回東京国際映画祭上映時のタイトルは『ザ・ビースト』 | |
2023 | ボーはおそれているBeau Is Afraid | ||
注釈
出典
外部リンク
出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 | 最終更新:2024/06/21 15:14 UTC (変更履歴)
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