外山文治 : ウィキペディア(Wikipedia)

外山 文治(そとやま ぶんじ、1980年9月25日 - )は、日本の映画監督、演出家。福岡県出身。日本映画学校卒業。

人物・経歴

「伊参スタジオ映画祭シナリオ大賞2005」において脚本『星屑夜曲』が「大賞」と「スタッフ賞」をダブル受賞。翌年自ら映像化し「SKIPシティ国際Dシネマ映画祭 2007・短編部門」において「奨励賞・川口市民賞」を受賞。 「aff@あおもり映画祭」2008年度推薦作品となる。

老老介護の厳しい現実と夫婦愛を描いた短編映画『此の岸のこと』がアメリカ、スイス、カナダなど海外の映画祭で上映され「モナコ国際映画祭2011」では短編部門の最高賞にあたる「最優秀作品賞」をはじめ「最優秀芸術映画賞」「最優秀博愛映画賞」「最優秀共演者賞」「最優秀撮影監督賞」の五冠を受賞。

シニア世代の婚活を描いたプロット『燦燦-さんさん-』がユナイテッド・シネマ株式会社主催「第六回シネマプロットコンペティション2011」にて「グランプリ」を獲得。 SKIPシティ彩の国ビジュアルプラザの若手映像作家支援プログラム〈D-MAP2012〉に選出され、自身の脚本・監督による長編映画デビューを飾る。映画『燦燦-さんさん-』は「第38回モントリオール世界映画祭」フォーカス・オン・ワールドシネマ部門正式招待作品となり、県製作の映画としては異例となる全国36館公開のロングラン・ヒットを果たす。

2014年より「TSUTAYA」CMやPV製作、コンサートの演出を開始するなど活動の幅を拡げている。

2017年、製作・監督・脚本・宣伝・配給を個人で行う「映画監督外山文治短編作品集」を発表。渋谷ユーロスペースの2週間レイトショー観客動員数歴代1位となり、話題となる。

2020年、豊原功補、小泉今日子のプロデュースによる長編第2作『ソワレ』(東京テアトル)が全国公開。第25回釜山国際映画祭 “A Window on Asian Cinema”部門の正式招待作品となる。

2023年、プロデュース・監督・脚本を務めた長編第3作となる『茶飲友達』(ENBUゼミナール)を公開。高齢者売春を描いた衝撃作は渋谷のユーロスペース1館公開から全国80館以上に拡大し、第48回報知映画賞『作品賞』『監督賞』にノミネート。フランスのパリで開催させるKINOTAYO現代日本映画祭(Festival du cinéma japonais contemporain Kinotayo )にて「グランプリ」を獲得。第37回高崎映画祭にて「最優秀監督賞」「最優秀主演俳優賞(主演 岡本玲)」を受賞。

2025年、製作・監督・脚本を個人で行う「東京予報 映画監督外山文治短編作品集」を発表。2025年の東京の「かたすみのひかり」をコンセプトに描いた3作品『名前、呼んでほしい』『はるうらら』『forget-me-not』から構成される作品集として、5月16日劇場公開。同作品集は「第3回横浜国際映画祭」に正式招待され、ワールドプレミア上映された。

監督作品

長編映画

  • 燦燦-さんさん-(2013年)
  • ソワレ(2020年)
  • 茶飲友達(2023年)

短編映画

  • 星屑夜曲(2006年)
  • 此の岸のこと(2010年)
  • わさび (2017年)
  • 春なれや (2017年)
  • reincarnation(2023年)
  • はるうらら(2025年)「東京予報―映画監督外⼭⽂治短編作品集―」(第3回横浜国際映画祭 正式招待作品)
  • 名前、呼んでほしい(2025年)「東京予報―映画監督外⼭⽂治短編作品集―」(第3回横浜国際映画祭 正式招待作品)
  • forget-me-not(2025年)「東京予報―映画監督外⼭⽂治短編作品集―」(第3回横浜国際映画祭 正式招待作品)

脚本

  • 紅幸 Benisachi(2006年) - ニューシネマワークショップ作品 監督:篠原哲雄
  • さくら(2006年) - 日本クラウン株式会社/吉本興業 ショートフィルム 監督:宮崎恵

CM

  • 岩谷産業企業CM「アナタの横顔」編(2013年)
  • TSUTAYA「ゴールデン・キャンペーン」CM演出 (2014年)
  • TSUTAYA「夏のキャンペーン・アナと雪の女王」CM演出(2014年)
  • TSUTAYA「ポケモン・キッズキャンペーン」CM演出(2014年)
  • TSUTAYA「冬のキャンペーン・るろうに剣心京都大火編」CM演出(2014年)
  • TSUTAYA「サマーキャンペーン・インサイドヘッド オリジナルシール」CM演出(2015年)

プロモーションビデオ

  • 岩谷産業イメージソング「アナタの横顔」プロモーションビデオ(唄・髙橋真梨子)(2013年)
  • ヒナタカコPV「ゆるやかな未来」(2015年)
  • ヒナタカコPV「私であること」(2015年)
  • 安川電機 歩行アシスト装置「ReWalk」プロモーションビデオ「ReWalk」歩くを叶える、世界が変わる 」監督(2015年)
  • 三重県PR映像 「三重Uターンサミット」 監督 主演:足立梨花 チャンカワイ 小椋久美子(2015年)
  • YKK AP CREATORS WORKS 「ピルエット」監督 主演:恩地 洵凪
  • おぶせレシピ〜小布施町地域おこし協力隊特集〜 監督(2021年)

コンサート演出

  • 株式会社オブリック70周年記念コンサート 出演 手嶌葵 (2014年)
  • ヒナタカコ『AQUADREAM』リリース記念Premium live〜ゆるやかな未来へ〜」(2015年)

受賞歴

  • 2023年
    • KINOTAYO現代日本映画祭グランプリ(『茶飲友達』)
  • 2024年
    • 高崎映画祭最優秀監督賞(『茶飲友達』)

出典

関連文献

  • 「映画づくりは他者を見つめること」:8月26日公開『わさび』『春なれや』外山文治監督ロングインタビュー(2017年8月21日) https://getnews.jp/archives/1874875 2025年5月6日閲覧。
  • 何気なく耳にしている映画音楽、どう作られている?「音楽家との出会いはヒロイン選びと同じくらい大切」【インタビュー】(2020年1月16日)https://filmaga.filmarks.com/articles/1414 2025年5月6日閲覧。
  • 村上虹郎×芋生悠×外山文治監督「現場で一緒に命を燃やした日々」──映画『ソワレ』インタビュー【前篇】(2020年8月20日)https://www.gqjapan.jp/culture/article/20200820-soiree-movie-interview-1 2025年5月6日閲覧。
  • 村上虹郎×芋生悠×外山文治監督「これからが始まりだ」──映画『ソワレ』インタビュー【後篇】(2020年8月21日)https://www.gqjapan.jp/culture/article/20200821-soiree-movie-interview-2 2025年5月6日閲覧。
  • 映画「ソワレ」小泉今日子と外山文治が語り合う、制作会社〈新世界〉の初プロデュース作(2020年8月25日)https://mikiki.tokyo.jp/articles/-/25970 2025年5月6日閲覧。
  • 【単独インタビュー】『ソワレ』外山文治監督が描き出す、閉塞した世界で痛みを抱えた若者たちの肖像(2020年8月28日)https://fansvoice.jp/2020/08/28/soiree-sotoyama-interview/ 2025年5月6日閲覧。
  • 映画「茶飲友達」監督・外山文治 ———対処法も解決策もなくても、望みを託して探し続けることが大事(2023年3月22日)https://www.creativevillage.ne.jp/category/topcreators/visual-creators/132641/ 2025年5月6日閲覧。
  • 外山文治監督の最新短編作品集「東京予報」、不倫カップルの情事後の姿などを捉えた3作品の本予告公開(2025年4月28日)https://eiga.com/news/20250428/5/ 2025年5月6日閲覧。
  • 外山文治監督、新作短編映画「名前、呼んでほしい」「はるうらら」「forget-me-not」3作一挙公開(2025年2月28日)https://eiga.com/news/20250228/14/ 2025年5月6日閲覧。
  • 外山文治が語る『東京予報』-短編の器だからこそ活きる題材がある https://tokyo-forecast.studio.site/interview 2025年5月6日閲覧。

外部リンク

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