柿本広大 : ウィキペディア(Wikipedia)

柿本広大(かきもと こうだい、1981年2月16日CG WORLD 2012年12月号より - )は、日本のアニメ演出家・監督。早稲田大学政治経済学部卒業。

経歴

大学卒業後、制作進行としてProduction I.Gに入社、以後フリー。3DCGを用いたアニメーション作品に多く携わる。

I.G入社後、同社で制作していた「精霊の守り人」を知る。高校2年の夏に「風の谷のナウシカ」に魅了されたことがアニメ業界に入った動機だったこともあり、本格ファンタジーに参加する機会はもうないかもしれないと、自分なりにエンディングの絵コンテを描いて神山健治監督のもとに持ち込んだのが以後神山作品に参加するきっかけとなった。ただし当時は技術的にはまだ何ももっておらず、のちに演出の師匠となる吉原正行(「有頂天家族」監督。「精霊の守り人」では助監督だった)の下についてタイムシートの描き方からアニメーターへの指示の出し方までゼロから叩き込まれる。その後も「東のエデン」劇場版の現場などを通じ、神山と吉原の下でアニメーション制作の流れや絵コンテ、演出について学んでいった「CYBORG009 CALL OF JUSTICE」THE COMPLETE』(2016年 株式会社KADOKAWA発行)所収 総監督の神山健治との対談より。

人物

神山は柿本について「この業界に来るヤツにしては珍しく、ムダにおおらかな男」「辛抱強さがある」「こいつは逃げ出さないだろう、という信頼感はあった」等と語っている。

スタッフインタビューや作品解説では、作中の場面を制作するにあたって主に尽力したスタッフやその仕事の詳細を紹介し、それが作劇にどんな効果をもたらしたのかという解説が多い傾向にある『劇場版 蒼き鋼のアルペジオ -アルス・ノヴァ- オフィシャルアーカイブ』(2015年 株式会社一迅社発行)所収 岸監督との対談より「刀使ノ巫女」BDブックレット所収 各話監督コメントより。「自分は作品のいちばん近くにいて、作品が完成に向けて進んでいく中で、いちばんよい働きかけをできる位置にいることが大事」「CYBORG009 CALL OF JUSTICE」THE COMPLETE』(2016年 株式会社KADOKAWA発行)所収 監督インタビューよりとの言葉の通り、各セクションと綿密な連携をとりつつ、限られたリソースの中で丁寧に作品の質を上げる指針となっている様子が窺える。「働き者の監督」「刀使ノ巫女」BD第5集ブックレット所収 スタッフ座談会より。引用の発言はアクション監督の神谷智大のもの等、現場スタッフの信頼も厚い。

『刀使ノ巫女』シリーズ構成の髙橋龍也は「筋の通った論理的な演出を好まれる一方で、人一倍魂に訴えかける熱いものをお持ちの方」と評している。

参加作品

テレビアニメ

映画

OVA

外部リンク

出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 | 最終更新:2024/12/01 15:21 UTC (変更履歴
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