加茂さくら : ウィキペディア(Wikipedia)

加茂 さくら(かも さくら、本名・大谷 照子〈おおたに てるこ〉、1937年〈昭和12年〉7月16日 - )は、女優。東京市(現東京都港区)出身、京都府育ち。公称身長160cm。血液型A型。宝塚時代の愛称は本名の照子よりテル(ちゃん)。

来歴

東京市麻布区飯倉町(現・東京都港区飯倉)生まれ。小学2年生から疎開先の静岡県熱海市で、中学からは父親の転勤先の京都府京都市で育つ佐藤正弥編著『データ・バンク にっぽん人』現代書林、1982年、73頁。。京都府立鴨沂高等学校中退。

1955年に宝塚歌劇団に花組公演『春の踊り監修:小林公一『宝塚歌劇100年史 虹の橋 渡り続けて(人物編)』阪急コミュニケーションズ、2014年4月1日、54頁。ISBN 9784484146010』で入団。宝塚入団時の成績は36人中20位。42期生。1956年、花組配属。1961年から1968年まで主に主演娘役として(主に雪組の明石照子や眞帆志ぶきの相手役)、声楽専科組替えを経て1971年に退団するまで活躍した。さくらの宝塚歌劇入団は、実母が歌劇団のファンだったという影響からだった(おお宝塚 それぞれの道):8 姉妹仲良く、いつまでも(朝日新聞2013年12月11日 2014年8月18日閲覧)。

退団後は、女優としてテレビドラマや映画で活動している。

皇后雅子の、母方祖母方面の遠縁であるとされる『週刊朝日』1993年3月25日増刊号「エピソードから秘密まで 雅子さんクイズ50」より。

実の妹・加茂すみれも宝塚歌劇出身(1959年入団の45期生→のち退団後、本名の大谷茂子として、女子プロボウリング選手第2期生に転向)である。1997年にさくら・すみれの実母が病気にかかり、「老老介護」をするために芸能活動を一時休養、介護とすみれが営む尼崎市でスナックの経営の手伝いをした。実母は2007年死去(享年94)したが、現在もスナック経営を手伝っているTBSテレビ「私の何がイケないの?」(2014年7月28日放送分=TBSテレビ基準「タカラジェンヌの退団後の人生」)でのインタビューより。

2014年に古巣である宝塚歌劇団創立100周年を記念して創設された『宝塚歌劇の殿堂』最初の100人のひとりとして殿堂入りを果たしている。

人物

宝塚時代の配属組の順は花、月、雪、声楽専科、雪、声楽専科である(2回、雪組と声楽専科を経験)。

出演

テレビドラマ

  • ポーラ名作劇場 / 船場ぐるい(1963年、NET)
  • 五人の野武士 第14話「血闘 虎谷の関」(1969年、NTV / 三船プロ) - たまき
  • 大江戸捜査網(12ch / 日活 / 三船プロ)
    • 第76話「夏の終りに咲いた花」(1972年) - お民
    • 第251話「用心棒の逆襲」(1976年) - 梢
    • 第329話「屈辱に耐えた夫婦の絆」(1978年) - おきぬ
  • 荒野の素浪人 第1シリーズ 第41話「兇刃 襲われた山峡の宿」(1972年、NET / 三船プロ)
  • 銭形平次 (CX / 東映)
    • 第319話「花が裂ける時」(1972年) - お千勢
    • 第419話「寄場帰りの詩」(1974年) - お澄
  • 素浪人 天下太平(1973年、NET / 東映) - 御坊のお仙
  • 旗本退屈男(市川右太衛門版、1973年、NET / 東映) - お志加
  • アイフル大作戦 (TBS / 東映)
    • 第16話「美女占い! 金儲けの探し方」(1973年)
    • 第26話「東京ーホノルル ビキニの女王大作戦(前編)」(1973年)
    • 第27話「ブルーハワイ 愛と死の接吻!(後編)」(1973年)
  • 寺内貫太郎一家(1974年、TBS) - 周防チエ子
  • 斬り抜ける 第8話「女が愛にゆれるとき」(1974年、ABC / 松竹) - たき
  • 傷だらけの天使 第13話「可愛い女に愛の別れを」(1974年、NTV / 東宝)
  • 非情のライセンス 第2シリーズ 第17話「兇悪の誇り」(1975年、NET / 東映) - 川喜多梨花
  • 伝七捕物帳 第90話「恩情しがらみ節」(1975年 NTV)- おむら
  • 日本沈没 第20話「沈みゆく北海道」(1975年、TBS / 東宝) - ダンプカー運転手・服部いく
  • 放浪家族(1975年、毎日放送) - 照菊
  • 隠し目付参上 第9話「御仏は美男におわすか」(1976年、毎日放送 / 三船プロ) - 滝川
  • いちばん星(1977年、NHK)
  • 江戸の鷹 御用部屋犯科帖 第23話「大奥の女王蜂」(1978年、NET)
  • 東京メグレ警視シリーズ 第12話「警視と火曜の朝の訪問者」(1978年、ABC / テレパック)
  • 桃太郎侍 第110話「惚れて笑って喧嘩して」(1978年、NTV / 東映)
  • 男なら!(1979年、TBS) - 森野エミ子
  • がしんたれ(1979年、THK)
  • 徳川の女たち 第2部(1980年、CX / 東映) - 瀬山
  • 細雪(1980年、YTV)
  • 思えば遠くへ来たもんだ(1981年、TBS)
  • 娘が家出した夏 家庭ってなァに?(1981年、TBS)
  • 花王名人劇場「マイウェイTOKYO」(1981年、CX系列・KTV制作)- はとバスのガイド役
  • 必殺仕事人III 第24話「三味線二重奏したのは勇次」(1983年、ABC / 松竹) - 妙月尼
  • 必殺仕事人IV 第33話「勇次 悪女軍団と対決する」(1984年、ABC / 松竹) - もえ
  • 大奥(1983年、KTV / 東映)
    • 第9話「猫と金魚と尼君」 - 梅山
    • 第31話「暴かれた禁男の園」 - 宮路
    • 第32話「永遠の処女」 - 宮路
  • 暴れん坊将軍II (ANB / 東映)
    • 第88話「お上に怨みの逃がし屋稼業!」(1984年) - おたか
    • 第118話「めぐり逢い運命の凶弾!」(1985年) - お民
    • 第136話「おやこ鷹 師走の哀歌!」(1985年) - お菊
    • 第166話「夫婦飛脚の夢だより!」(1986年) - おくら
  • 妻たちの課外授業(1985年、NTV) - 沢律子
  • 特急「白鳥」十四時間(1985年、ANB)
  • 水戸黄門 (TBS / C.A.L)
    • 第15部 第8話「母恋し 五木の子守唄 -熊本-」(1985年3月18日) - おとせ
    • 第19部 第3話「鬼と呼ばれて恩返し -棚倉-」(1989年10月9日) - お浦
    • 第22部 第22話「出雲の蕎麦は恋の味 -出雲萩-」(1993年10月11日) - お駒
  • 大岡越前(TBS / C.A.L)
    • 第9部 第18話「過去を消した女」(1986年2月24日) - おとし
    • 第12部 第7話「妖女が嗤う世継ぎの謎」(1991年11月25日) - 月笙
  • 金田一耕助の傑作推理 死仮面(1986年、TBS)
  • 花姉妹(1986年、YTV)
  • 火曜サスペンス劇場 / ウエディングドレス(1986年、NTV / 東宝)
  • 見上げればいつも青空(1987年、YTV)
  • 江戸を斬るVII 第4話「偽りの自首」(1987年、TBS / C.A.L) - おとき
  • 花の生涯 井伊大老と桜田門(1988年、TX) - 静橋
  • 花真珠(1988年、YTV)
  • 銭形平次 第1シリーズ 第3話「花嫁の幽霊」(1991年、CX) - おえい
  • 金曜ドラマシアター / 松本清張作家活動40周年記念企画・波の塔 (1991年5月24日、CX / 共同テレビ) - 田沢隆義の妻
  • 家政婦は見た!(1997年) ‐ 小暮礼子
  • 愛の劇場 / パパ・レンタル中(1998年、TBS) - 木村正子
  • すずらん(1999年、NHK)
  • 女と愛とミステリー / 不倫調査員・片山由美3・京都芸妓殺人事件(2002年、TX) - 草刈初
  • わかば(2004年、NHK) - 藤倉渚
  • 昨日の友は今日の敵?(2004年、NHK) - 野川しげ
  • ダイヤモンドの恋(2005年、NHK)
  • 土曜ワイド劇場 / 和菓子連続殺人事件(2008年、EX) - 橘小百合
  • そこをなんとか2 第2話(2014年8月10日、NHK BSプレミアム) - 内海佐和子

その他の番組

  • 3時のあなた(1979年4月 - 1980年3月、CX)
  • 森田一義アワー 笑っていいとも!(テレフォンショッキング・ゲスト、CX)
  • 快傑熟女!心配ご無用(TBS)
  • オールスター感謝祭(TBS)
  • スタジオパークからこんにちは(NHK)
  • 私の何がイケないの?「タカラジェンヌ退団後の人生」(TBS)

映画

  • トラック野郎・爆走一番星(1975年、東映) - バキュームカー運転手・杉本千秋
  • 激突!若大将(1976年、東宝) - 明代
  • ガキ大将行進曲(1979年、独立映画センター) - 和江
  • もう頰づえはつかない(1979年、ATG) - 美容師・トキ子
  • ハイティーン・ブギ(1982年、東宝) - 利恵
  • 夏服のイヴ(1984年、東宝)
  • 結婚案内ミステリー(1985年、東映) - 松尾初恵
  • 化身(1986年、東映) - ママ
  • 極道の妻たち 三代目姐(1989年、東映) - 花井由利子
  • 橋のない川(1992年、東宝) - 志村かね
  • シベリア超特急2(2000年、アルゴ・ピクチャーズ) - 神宮寺伯爵夫人
  • 黄泉がえり(2003年、東宝) - 津田嘉子

舞台

宝塚歌劇団時代

  • 恋人よ我に帰れ - マリアンヌ 役(1958年2月1日 - 2月27日、星組公演、宝塚大劇場)
  • 三つのワルツ - 新人公演:ファンニー(本役:淀かほる)(1958年7月2日 - 7月30日、花組公演、宝塚大劇場)
  • 三つのワルツ - ファンニー 役(1958年10月31日 - 11月28日、星組公演、東京宝塚劇場)
  • アメリカ・カナダ公演(1959年)
  • ウイ・ウイ・パリ(1960年1月1日 - 1月31日、月組公演、宝塚大劇場)
  • 黒船 - お松(1960年4月15日 - 17日、フェスティバルホール)
  • 蜜柑の花咲く恋/微笑の国 - リーザ 役(1960年7月1日 - 7月31日、月組公演、宝塚大劇場)
  • ショウ・イズ・オン(1960年10月1日 - 10月30日、月組公演、宝塚大劇場)
  • サルタンバンク(1961年3月23日 - 4月30日、月組公演、宝塚大劇場)
  • サルタンバンク(1961年5月2日 - 5月31日、花組公演、宝塚大劇場)
  • 美しく花の如く(1961年6月2日 - 6月29日、雪組公演、宝塚大劇場)
  • 火の島/砂漠に消える-アルジェリアの男-(1961年8月1日 - 8月31日、雪組公演、宝塚大劇場)
  • 火の島/絢爛たる休日(1962年1月1日 - 1月31日、雪組公演、宝塚大劇場)
  • 放浪記(1962年2月2日 - 2月26日、梅田コマ劇場) - 日夏京子 役
  • 灼熱のカリビア(1962年3月、雪組公演、東京宝塚劇場)
  • 花のオランダ坂 - つる 役/ナンバー・ワン(1962年7月3日 - 7月30日、雪組公演、宝塚大劇場)
  • 皇帝と魔女(1962年10月2日 - 10月30日、雪組公演、宝塚大劇場)
  • あなたは追われている(1962年12月1日 - 12月27日、星・雪組公演、宝塚大劇場)
  • ハイウェイ・ブルース/不死鳥のつばさ燃ゆとも(1962年2月2日 - 2月27日、雪組公演、宝塚大劇場)
  • 青春のバカンス(1963年6月4日 - 6月30日、雪組公演、宝塚大劇場)
  • 蒼き狼(1963年9月、読売ホール)
  • 白い天使たちの歌/クレオパトラ(1963年10月31日 - 11月29日、雪組公演、宝塚大劇場)
  • 南の哀愁 - ナイヤ(1964年1月1日 - 1月28日、雪組公演、新宿コマ劇場)
  • 蒼き狼(1964年2月、東京宝塚劇場)
  • 花のふるさと物語(1964年3月27日 - 5月5日、雪組公演、宝塚大劇場)
  • 宝寿/レビュー・オブ・レビューズ(1964年5月7日 - 5月31日、専科・花・雪組公演、宝塚大劇場)
  • アンコール・ワット(1964年10月1日 - 10月29日、雪組公演、宝塚大劇場)
  • 楊妃と梅妃/港に浮いた青いトランク(1965年1月29日 - 2月28日、雪組公演、宝塚大劇場)
  • ゴールデン・シャドウ(1965年9月2日 - 9月30日、雪組公演、宝塚大劇場)
  • 佐渡の昼顔/世界への招待(1965年11月3日 - 11月26日、合同公演、東京宝塚劇場)
  • 日本の祭/夜霧の城の恋の物語(1966年1月1日 - 1月31日、星組公演、宝塚大劇場)
  • ハワイ公演(1966年4月14日 - 4月23日)
  • 心を繋ぐ6ペンス(1966年7月8日 - 8月28日、芸術座)
  • わが歌君がため(1966年10月29日 - 11月30日、星組公演、宝塚大劇場)
  • 忘れじの歌 - メルバ 役/タカラジェンヌに乾杯(1967年1月2日 - 1月29日、星組・雪組合同公演、新宿コマ・スタジアム)
  • 忘れじの歌 - メルバ 役/タカラジェンヌに乾杯(1967年3月2日 - 3月23日、雪組公演、宝塚大劇場)
  • 心を繋ぐ6ペンス(1967年4月7日 - 5月26日、帝国劇場)
  • 花のオランダ坂 - つる 役(1967年9月1日 - 9月28日、宝塚大劇場)
  • 藤花の宴(1968年3月1日 - 3月26日、宝塚大劇場)
  • トリスタンとイゾルデ/愛と夢とパーティ(1968年6月29日 - 7月29日、雪組公演、宝塚大劇場)
  • 王様と私(1968年11月1日 - 11月27日、帝国劇場)
  • ハムレット(1969年2月1日 - 2月27日、雪組公演、宝塚大劇場)
  • 若きウェルテルの悩み(1969年5月31日 - 6月28日、帝国劇場)
  • 千羽鶴(1969年9月7日 - 9月21日、名鉄ホール)
  • スカーレット 風と共に去りぬ(1970年1月2日 - 3月29日、帝国劇場) - ベル
  • 帝国ホテルシアターレストラン公演(1970年6月1日 - 7月2日)
  • 銭と泥(1970年9月11日 - 9月27日、名鉄ホール)
  • 江利チエミ特別公演(1970年11月1日 - 12月4日、新宿コマ劇場)
  • 宮本武蔵(1971年2月2日 - 2月26日、御園座)
  • 放浪記(1971年3月2日 - 5月27日、芸術座) - 日夏京子 役
  • 人魚姫-愛と魂の物語-(1971年7月1日 - 7月29日、月組公演、宝塚大劇場)

宝塚歌劇団退団後

  • 夜汽車の人(1971年、芸術座)
  • 君よ知るや南の国(1975年、日本劇場) ※天地真理主演
  • 安珍清姫(1977年、帝国劇場)
  • ほほえみの国(1978年、博品館劇場)
  • 加茂さくら アドベンチャーリサイタル(1980年、博品館劇場)
  • 加茂さくら アドベンチャーリサイタル Part2 (1981年、博品館劇場)
  • シカゴ - ミュージカル・ボードビル - (1986年、帝国劇場)
  • 櫻姫(1988年、帝国劇場)
  • 仮名手本忠臣蔵(1991年、帝国劇場)
  • 皆既食 -Total Eclips-(2014年11月7日 - 11月29日、Bunkamuraシアターコクーン / 12月4日 - 12月7日、シアターBRAVA!、作:クリストファー・ハンプトン、演出:蜷川幸雄) - モーテ・ド・フルールヴィル夫人 役

ディスコグラフィ

  • 夢は今も/愛する二人(1970年、東宝レコードAS-1003)
  • もう終りなのね/女あわれ(1971年、東宝レコードAS-1055)
  • 恋すればふしあわせ/夜明けの女(1972年、東宝レコードAS-1131)
  • ためらい/片隅の二人(1976年、フィリップス・レコードFS-2026、ライオン奥様劇場『片隅の二人』主題歌)
  • 野外劇場/女のミッドナイト(1979年、クラウンレコードCW-1879)
  • 夜の物語/男は魔術師(1980年、クラウンレコードCWA-37)
  • ひとり暮らし/夜明けのカンツォーネ(1981年、クラウンレコードCWA-84)
  • 愛さえあれば/双子座の二人(1982年、クラウンレコードCWA-139)
  • さめてしまえば/落葉散る丘の小径(1983年、クラウンレコードCWA-193)
  • 再会/ザ・ローズ(1985年、クラウンレコードCWA-324)

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