神尾真由子 : ウィキペディア(Wikipedia)

神尾 真由子(かみお まゆこ、1986年6月12日 - )は、大阪府豊中市出身の、日本の女性ヴァイオリニスト。チャイコフスキー国際コンクール2007年度優勝者。東京音楽大学教授。

人物・来歴

日本での幼少時代

4歳の時からヴァイオリンを始め、里屋智佳子、小栗まち絵、工藤千博、蓮江久美子に師事。

1996年、第50回全日本学生音楽コンクール全国大会小学校の部において4年生で第1位を獲得し、1997年3月、オーチャードホールで、シャルル・デュトワ指揮スーパーサウンド・オーケストラモントリオール交響楽団、NHK交響楽団、新日本フィルハーモニー交響楽団、京都市交響楽団の選抜団員による特別編成オーケストラとラロの『スペイン交響曲』の第5楽章を共演して10歳でソリストとしてデビューした。

初めての国際コンクール出場とアメリカ留学

1998年、ユーディ・メニューイン国際コンクール・ジュニア部門で最年少の11歳で入賞した。

2000年、ニューヨークへ留学し、アスペン音楽祭、ジュリアード音楽院プレカレッジでドロシー・ディレイ、川崎雅夫に師事。そして、54か国から422人が参加したヤング・コンサート・アーティスツ国際オーディションで第1位を獲得。

2001年8月、サントリーから1727年製ストラディヴァリウス(以前ヨーゼフ・ヨアヒムが所有、使用していたもの)を貸与されて弾き始めた。

帰国

2002年4月、日本に戻り、桐朋女子高等学校初の特待生となり、原田幸一郎に師事した。

2002年4月にはアリオン賞を受賞、2003年には第13回出光音楽賞を受賞。

また、18歳になる2004年にも国際コンクールに出場し、モンテ・カルロ・ヴァイオリン・マスターズで優勝、ダヴィッド・オイストラフ国際ヴァイオリン・コンクールで第1位を獲得した。

現在

20歳を迎えた2006年、第5回モントリオール国際音楽コンクールに出場したが、第5位にとどまった。

2007年6月には、4年に1度開催される若手演奏家の登竜門である、第13回チャイコフスキー国際コンクールヴァイオリン部門で優勝(ヴァイオリン部門での日本人の優勝は1990年の諏訪内晶子以来2人目)。

2008年、Sony BMG Masterworksと専属録音契約。アスペンのマネージメントにより演奏活動を行っている。また、チューリッヒ音楽院でザハール・ブロンに師事し、研鑽を積んでいる。

2009年6月、アスペンによりファンクラブが設立された。

2011年、拠点をニューヨークに移した。

2012年、約10年使用していた上記のストラディバリウスを返却、米国・ストラディバリ・ソサエティーから1735年製グァルネリ・デル・ジェスの貸与を受け、使用している。2017年5月より宗次コレクションから1731年製ストラディヴァリウス“ルビノフ”を貸与。

2013年7月8日、ロシア人ピアニストのミロスラフ・クルティシェフと結婚しバイオリニスト神尾真由子さん結婚 日刊スポーツ 2013年7月8日ら、2015年3月に第1子を出産。

2019年4月、所属事務所をKAJIMOTOへ移籍し、拠点を日本へ戻す。

ディスコグラフィー

  • ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲第1番(2002年 2002年3月3日のライヴ録音 読売日本交響楽団制作の非売品CD)
  • PRIMO(2008年6月4日)
  • パガニーニ:24のカプリース(2009年6月3日)
  • ワックスマン、ショーソン、バッハ(2009年 録音は2006年2月 AMA VERLAG 626679)
  • チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲(2010年10月27日)
  • ロマンティック・ソナタ~プレイズ・フランク、ブラームス、R.シュトラウス(2012年11月14日)
  • 愛のあいさつ&夢のあとに(2014年10月22日)
  • バッハ:無伴奏ヴァイオリン・パルティータ全曲(2020年10月7日)

注釈

出典

外部リンク

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