飯田隆 : ウィキペディア(Wikipedia)

飯田 隆(いいだ たかし、1948年10月20日 - )は、日本の言語哲学者、分析哲学者。慶應義塾大学名誉教授。日本哲学会会長、日本科学哲学会理事、科学基礎論学会理事長などを歴任。北海道札幌市出身。主著に『言語哲学大全』シリーズがある。

来歴

1948年、北海道札幌市生まれ。1972年、東京大学教養学部教養学科科学史・科学哲学専攻卒。1974年、同大学大学院人文科学研究科哲学専攻修士課程修了。1974年4月、同大学院博士課程進学。1974年9月、ミシガン大学大学院哲学専攻入学。1978年1月、同大学博士候補資格(Ph.D. Candidacy)取得。1978年3月、東京大学大学院人文科学研究科(哲学専攻)博士課程退学。

1978年4月、熊本大学法文学部助手。1979年1月、同講師(1979年4月より文学部)。1982年 同助教授。1988年、千葉大学文学部助教授。1991年、同教授。1998年、慶應義塾大学文学部教授。慶應義塾大学名誉教授。2010年、日本大学文理学部教授。2019年、定年退職。

2011年から2015年まで日本哲学会会長。

著作

単書

  • 『言語哲学大全』(勁草書房)- 飯田の主著である同シリーズのタイトルは、中世の哲学者・神学者トマス・アクィナスの『神学大全』を意識して付けられた。
    • 『言語哲学大全I 論理と言語』(勁草書房、1987年)
    • 『言語哲学大全II 意味と様相(上)』(勁草書房、1989年)
    • 『言語哲学大全III 意味と様相(下)』(勁草書房、1995年)
    • 『言語哲学大全IV 真理と意味』(勁草書房、2002年)
  • 『ウィトゲンシュタイン――言語の限界』(講談社〈現代思想の冒険者たち〉、1997年)
  • 『クリプキ――ことばは意味をもてるか』(日本放送出版協会〈シリーズ・哲学のエッセンス〉、2004年)
  • 『規則と意味のパラドックス』(ちくま学芸文庫、2016年)
  • 『新哲学対話――ソクラテスならどう考える?』(筑摩書房、2017年)
  • 『日本語と論理――哲学者、その謎に挑む』(NHK出版新書、2019年)
  • 『虹と空の存在論』(ぷねうま舎、2019年)
  • 『分析哲学 これからとこれまで』(勁草書房、2020年)

編著

  • 『ウィトゲンシュタイン以後』(土屋俊共編、東京大学出版会、1991年)
  • 『リーディングス 数学の哲学―ゲーデル以後』(勁草書房、1995年)
  • 『ウィトゲンシュタイン読本』(法政大学出版局、1995年)
  • 『フレーゲ著作集5 数学論集』(野本和幸共編、勁草書房、2001年)
  • 『知の教科書 論理の哲学』(講談社、2005年)
  • 『哲学の歴史〈第11巻〉論理・数学・言語 20世紀II』(中央公論新社、2007年)
  • 『岩波講座 哲学』(編集委員、岩波書店、2008年 - )
  • 『大森荘蔵セレクション』(丹治信春・野家啓一・野矢茂樹共編、平凡社ライブラリー、2011年)

訳書

  • ヒラリー・パトナム『実在論と理性』(金田千秋・佐藤労・関口浩喜・山下弘一郎共訳、勁草書房、1992年)
  • ウィラード・ヴァン・オーマン・クワイン『論理的観点から』(勁草書房、1992年)
  • ジョナサン・グラバー『未来世界の倫理―遺伝子工学とブレイン・コントロール』(加藤尚武共監訳、産業図書、1995年)

外部リンク

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